目標は誰もが自由にスポーツと生きれる世界の実現
2019年はラグビーが空前のブームになり、2020年は東京オリンピックイヤー、そして健康志向が高まりスポーツに積極的に取り組む人が、ますます増えています。 株式会社diddyworks(ディディーワークス)は、誰もが自由にスポーツと生きれる世界を目指し、スポーツに関わる人と施設のスポーツマッチングプラットフォーム「Liss(リス)」を開発。代表取締役の三浦成哉(みうら せいや)さんに、「Liss」を開発した経緯、提供できるサービス、課題と未来についてお話を伺いました。
スポーツを教えたい人、教わりたい人、場所をつなぎ可視化する
スポーツマッチングシステム「Liss」の開発を思いついたきっかけを教えてください。
私は学生時代、就職後もバスケットを続けてきました。学生時代は母校で後輩に教えたこともあり、楽しくて生業にできないかと思った時期もありましたが、どこに教えて欲しい人がいるのか、教える場所はあるのかなど、課題にぶつかり挫折しました
その経験がきっかけでスポーツ業界を調べてみると、中高生のうち、部活で競技経験のある先生に教わっている人は約半数くらいしかいないこと、一方でスポーツを教える資格を持って教えたいと思っていても教える場がないこと、さらにプロスポーツ選手でさえ引退後にスポーツを生かした仕事に就くことが難しいことなどを知り、スポーツに対する社会の受け皿が少ないと感じました。
そこで、スポーツを教えてほしい人と教えたい人、スポーツをする場所の3者を、インターネット上で可視化してマッチングしていくことで、スポーツ業界に新しい価値を生んでいきたいと考えました。
業務を効率化しサービスを強化して売り上げアップにつなげる
「Liss」は、どのようなサービスか、教えてください。
「Liss」はスポーツをしたい人、教えたい人、スポーツをする場所の3者をマッチングするサービスです。今は第一段階として、スポーツ施設に対し顧客管理、Web予約、売り上げ管理などができる機能や、利用者がレンタルコートや施設が開催するイベントにWebで予約ができるサービスを提供しています。また、スクール生の管理機能もあり、コーチが出欠をとりながら、生徒のチェックイン、チェックアウトを親御さんへメールで知らせることができ、安心感もサービスのひとつとなっています。
開発初期は、施設にお願いしてフロントに立たせて頂き、業務を見せてもらいましたが、二度手間、三度手間になっている業務がたくさんあり、スタッフへの負担がかなり大きくなっていることを感じました。その管理部分を「Liss」を使って効率化し、施設の方が本来の業務である利用者にどのようにスポーツを楽しんでもらえるかを考え、提案する時間ができればと思っています。
また、「Liss」を使うことで「誰が何回この施設を利用してどんなイベントに参加したか」といったデータを取ることは、今までのスポーツ施設でできていなかったことで、適切な情報を適切な人に届けることもできるようになります。
今は施設に対しての解決策、業務の効率化を行っておりますが、今後教えたい方と教えて欲しい方のマッチングのボリュームがどんどん大きくしていき、そこから施設へ送客することで、稼働率、売り上げアップにつなげて、win-win(ウィンウィン)の関係が作れると思います。
人と施設、横のつながりを広げスポーツの価値を高めたい
会社を立ち上げて一年経ちますが、手ごたえと課題を教えてください。
会社としてお客様に使ってもらえるサービスを作り、製品化できたこと、導入企業で実績が作れたことは大きいと思います。今は宮城県内4社と契約し、登録ユーザーは1万を超えています。これから関東方面でも導入予定です。ユーザーの方に使ってもらえるのが見えて、意見をもらえるだけでもモチベーションになり、やっていてよかったと感じます。
これからの挑戦は、マッチングをどう増やしていくか。スポーツのコーチをやりたいと思って資格を取得している方は、日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者のデータで日本に約60万人います。そのうち、実際に仕事としてできているのは約6万人。「教えたいと思っていても実現できてない人たちが、どうすれば思うようにスポーツと関わることができるか」という課題を、これから解決できればと考えています。
スポーツをやっていく上で、指導者との出会いは非常に大きいと思っています。だからこそ、最適なコーチと出会えるように双方を可視化し、今まで繋がることができなかった繋がりを生み、スポーツの可能性を広げていければと考えています。
今、日本では、5兆円のスポーツ市場を3倍の15兆円にしようという構想があり、それを達成するためには、根本となるスポーツ教育の仕組みを変えていく事が非常に重要だと思っています。アスリートが培ってきた技術や経験を次世代に繋げていける仕組みを作り、スポーツ業界で好循環を生んでいくことが、日本のスポーツを大きく変えていく鍵だと私は思っています。
挑戦と失敗を繰り返し、山積みの課題をみんなで乗り越える
これから会社をどうしていきたいですか?
私たちの強みは、メンバー全員がエンジニアで、要望や課題があったとき、すぐ改善ができるスピード感です。実際に現場を見て、そこから感じたリアルな課題をベースにしているので、より実用的なサービスに近づけていくことができています。
そのような文化を大切にしつつ、ここから先はエンジニアやデザイナーなどの専門性の高いメンバーを増やしていきたいと考えています。今世の中に存在しない自分たちが信じる価値を自分たちの手でユーザーへ届けることができるとてもやりがいのある仕事ができると思っています。
課題にぶつかったときはどのようにして乗り越えますか。
私たちが取り組んでいるのは、今世の中に無い価値を創っていこうとしているので、日々分からないことだらけで、常に課題を抱えています。なので、挑戦自体を楽しめる気持ちが必要だと感じています。課題に挑戦する中で、トライ・アンド・エラーを繰り返し「いかに早くいい方法を見つけるか」というところかと思います。
正面から課題と向き合い一つ一つ解決していこうと意識しています。一人でやるなら限界がありますが、キツイところやつらいところをメンバーと共有し、一緒に乗り越えていけるところが大きいですね
クリエイターへのメッセージをお願いいたします。
新しいものを生み出すことは難しい挑戦だと思います。なので挑戦しようと思ったらなるべく早くやってみるのが良いかなと思います。まずは動いてみて、出た結果に対して自分がどう進んでいくかを考える。その繰り返しだと思います。なので、まずは動いてみることが大事ではないかと思います。
取材日:2020年1月27日 ライター:佐藤 由紀子
株式会社diddyworks(ディディーワークス)
- 代表者名:代表取締役 CEO:三浦 成哉(みうら せいや)
- 設立年月日:2018年10月11日
- 資本金:100万円
- 事業内容:スポーツ施設向け施設管理、マッチングサービスの開発・販売
- 所在地:宮城県仙台市太白区鹿野本町12-27 サングリーン鹿野Ⅲ-202
- URL:https://corp.diddyworks.co.jp/
- お問い合わせ先:TEL)080-4517-2058 MAIL)corp@diddyworks.co.jp