Web解析システムを生かした映像制作でお客さまの成功をお手伝い

福岡
マーニクリエイティブエージェンシー 代表
Eiichi Hirata
平田 英一

今年で設立10年目を迎えたマーニクリエイティブエージェンシー。当初はWebコンサルティングの会社としてスタートしましたが、動画広告市場の拡大を7年前に予感し、映像制作を事業に追加しました。現在はPR動画をはじめ、ホームページ制作、ライブ番組の配信、コンサルティングなどを手掛けています。

代表の平田英一(ひらた えいいち)さんは、現在Webコンサルティングのスキルをいかし、年間120本から200本の映像を制作。拠点は福岡市内、依頼は全国各地から届いています。驚いたことに、納品は撮影から平均で5日という早さ。「仕事は僕にとって遊びと一緒」と、楽しみながら仕事に向き合っている平田さんに、これまでの歩みや働くうえで大切にしていること、今後のビジョンなどを語っていただきました。

目の前の出来事は全て糧に。経験と直感が成功のきっかけ

設立に至るまでの経緯を教えてください。

デザイン専門学校を卒業後、シューズメーカーに入社しました。30年ほど前ですから、パソコンがほとんど普及してない時代ですが、入社のタイミングにコンピューターグラフィックを使って靴のデザインをする部署が作られたんです。責任者としてそこで10年間、コンピューターで靴のデザインに携わりましたが、一身上の都合により退社。

その後システムエンジニアを約7年経験しました。美容室のレジシステムの開発・販売などの仕事をしていくなかで、次第に「モノを売る力をつければ何でもできるのでは?」と感じて「営業を覚えたら最強だ!」と、思い切って外資系の保険会社に転職しました。

そこは銀行や証券会社など、多くの顧客を持つ会社から引き抜かれた人ばかりがいて、もともといた会社のお客さまをターゲットに保険のセールスをする、というケースが多かったんです。ですが私の場合は営業を覚えるのが目的、ここで最低5年間は飛び込みの営業をしようと心に決めて、結果的に6年間勤続しました。

今の私に一番役立っているのは、その6年間です。度胸もついたしヒヤリング力が格段に向上しました。毎日、通りを真っ直ぐ歩いて目につく会社を全部回るんです。100件飛び込んで99件断られ、やっと1件取れる。そんな感じでした。その後、4年ほどWebのコンサルティング会社のプロデューサーを経て、2010年に独立しました。

会社のスタートはWebのコンサルティング。そこからなぜ映像制作が中心に?

Webのコンサルティングでは主にアクセス解析を使うんですが、サイトの訪問数やユーザーがどの経路でサイトに入ってきたかなどが分かります。キャンペーンをしたらどのくらいの反響があるのかなど細かな分析もできるんです。そうやって世の中の動向を解析していくうちに「これからは動画が来るな!」と直感が働いて。「やっちゃえ!」みたいな感じで始めました(笑)。

しかし、映像制作のことが何も分からない。カメラの使い方から何から。そこで僕は「Web動画で売り上げを上げる方法」というテーマでセミナーを開きました。集客は得意で1回のセミナーで、経営者の方などが50~60人が集まったんですが、毎回皆さんに「これからは動画の時代です。だからまずは無料で動画を撮らせて下さい」と声をかけて。

1年間で約200本くらいの動画を撮りました。編集ももちろん私自身で。セミナーやアーティストのライブ、プロモーションなど、現場で数をこなして映像制作のやり方を覚えていきました。今では会社の事業は動画の方がメインになりました。実際ここ数年の市場データでは、新聞やテレビなどの広告費を抜いて、Web動画による広告が一番利用されるようになりました。

撮影から編集まで、たった一人で年間約120~200件の映像を制作

一人でそんなになぜご依頼をこなせるのか、不思議で仕方ありません(笑)。

数をこなせるのは、映像制作を覚えるのに当初無料でたくさんの制作をこなした経験がいきていると感じます。通常、映像を作るときは企画書の作成、絵コンテでの確認などを経て、OKをもらったら撮影するという流れが多いと思うんですが、私の場合はまず始めにWeb解析・キーワード調査をおこなって、お客さまのビジネスについてマーケティングを行います。お客さまと目的・目標を共有することで映像制作の意味を共有しながら制作を進めますので、ブレる事なくスムーズに納品が出来ています。

実は小さい頃、両親が共働きで日中は90代の曽祖母に育てられていたんです。90代のおばあちゃんですから、いつもだいたい縁側に座ってるだけなんです(笑)。そこには飛行機みたいな絵が描かれたダンボールの箱が1個置いてあって、それに入って「今日はどこに遊びに行く? 北海道!」とか「今何が見える? 空港着きました、今〇〇が見えてます」とか、想像しながら曽祖母と遊んでいたんです。

そんな遊びを3年間くらいずっとやってて。そしたら私はどうなったかというと、「こんな感じ」って言われたら、全部イメージが出来るようになったんです。あの遊びが、映像制作にいかされているのかもしれません。

お客さまから届く声は?

私は専門用語などをほぼ使わず例え話をするので、提案が「分かりやすい」と言われます。お客さまの要望をくみ取って提案することを心掛けているので「要望をベースにして、新しいものを作ってくれる」とか「痒いところに手が届きすぎ」という感想をよく頂きます。

誠実に仕事に向き合って、今を全力に生きる

今後のビジョンを教えてください。

特にないです(笑)。私は常に「今が大事」だと思っているんです。だから、今を全力で生きれば未来は開けると思っています。もし将来Webの映像は効果がない時代が来たとしたら、機材をたくさん買ったし、映像についてもいろいろ覚えましたけど、ほぼ全部捨てられます(笑)。常に変化を楽しみたいと思います。

ひとつビジョンがあるとしたら、拠点をなくしたいとは思っています。数年前、大阪のお客さまからのご依頼でハワイで撮影することがあったんですが、当然ハワイだから会社を1週間ほど留守にしたんですけど、パソコンとネット環境があるから何も困らなかったんです。例えば「今日は東京にいます、今日はニューヨークにいます」みたいに働く場所を選ばないようになれば面白いかなって。

あと、専門学校で映像制作の講師をしているんですが、若い子たちはすごくピュアだしフレキシブルなので、夢を持った子たちと何か新しいことにチャレンジしてみたいです。

コロナによって、仕事に変化はありましたか? 

人とお会いできなかったり、撮影が延期になることはありましたが、編集のみのお仕事だったり、ライブ配信のご依頼など、新しいお仕事も増えました。どちらも大半が東京のお客さまです。アパレルの専門学校のファッションショー、ドクター向けのセミナー、毎年開催している展示会を今年はライブ配信でやりたいというお話など。今後もそういう仕事が益々増えていきそうです。

どんな会社でありたいですか?

映像制作を手掛ける会社で、Web解析を用いて提案しているところは少ないのではないかと思うんです。そしてうちは映像を作って終わりではなく、Webを活用したプロモーションもパッケージにしております。Webのスキルを強みとして今後もやっていきたいです。

とにかく「誠実でありたい、正しい情報を発信したい」と思っています。過大な表現ではなく、本来の魅力を最大限に引き出す、そんなお仕事をやり続けたい。人間力こそが価値だと思っているので、現状は評価されてない人(会社)でも僕が魅力を感じたらお手伝いをしたいです。ご縁をいただいた人(会社)には「その人が最短で目的・目標を達成できる方法」を一緒に考え、行動し、全力で取り組みたいと思います。

取材日:2020年7月24日 ライター:中島 敬子

マーニクリエイティブエージェンシー

  • 代表者名:代表 平田 英一
  • 設立年月:2012年6月
  • 事業内容:動画制作、ライブ配信番組制作、プロフィール写真撮影、ホームページ制作、Webコンサルティング、通販サイト管理運営代行、広告出稿代行、セミナー・勉強会
  • 所在地:〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-3-1 
  • URL:http://mani9.com/
  • お問い合わせ先:上記ホームページの「お問い合わせ」より

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