学生発、福岡発の「面白いこと」を、強烈なインパクトを持ったITビジネスに
- 福岡
- 株式会社ハシゴ 取締役 平井 達也 氏
ハシゴという会社が誕生した経緯とは? サイバーエージェントとの出会い
まずこちらの会社の設立の経緯についてお聞きしたいのですが。
私が大学卒業前に就職活動を始めたころは、実は「この業界に進もう!」といったものは明確には無かったんです。色々な業界を見てみようと考えていて。多くの企業をまわっているうちに「広告代理業は面白そう」と思ったんです。そんなタイミングで出会ったのが、「サイバーエージェント」という会社。当時IT広告だけでなく「Ameba(アメーバ)」というサービスの利用者が2,000万人を突破し、メディアと広告を両立するバランスが面白い会社だなと思ったんです。 ITという世界もこれから広がっていく、伸びていく業界だと感じていましたし、「この会社で広告代理の営業をしてみようかな」と思い、狙いを絞って就職活動をしました。
サイバーエージェントに入社してからは、どのような経験をされて来たのですか?
私がサイバーエージェントに内定をいただいた当時は、スマートフォン用メディアの立ち上げの黎明期でした。それはサイバーエージェントにとっても重要なテーマでしたので、私も内定者の頃からそこに関わらせていただいていました。そして2012年にサイバーエージェントに入社するとAmeba事業本部に配属となり、新規ゲームの立ち上げに携わるようになりました。実は、その新規ゲームの立ち上げに携わるようになったというのも、特に私自身がゲーム好きだったという理由ではありませんでした。ですが、新規事業には非常に興味があり、とにかく手を上げました。社長の藤田からは「ゲームが好きそうな顔だから配属が決まったんだよ」と言われましたが(笑)。
実際に、どのようなお仕事をされていたのですか?
ソーシャルゲームの新規立ち上げから、運用までを担当させていただきました。元々サイバーエージェントには「広告代理の営業」をやるつもりで入社したのですが、この会社は、「何かをやろう!」と思えばやれる会社です。会社も応援してくれますし。ですから新規ビジネスの立ち上げは面白かったですね。何より自分の中に「何かやりたい」という強い思いがあったのでしょう。おそらく元々僕の中に、そんな気質があったんだと思います。
ハシゴのスタート
その新規ビジネスが「ハシゴ」になったということですか?
いいえ、実はそのビジネスは撤退となりまして。「次に何をやろうか?」と考えていたんですね。それで思い付いたのが、「福岡で、福岡にいる優秀な人材・学生と一緒になって、新しいサービスを世の中に対して発信していけるような会社を創ろう!」ということだったんです。
何故「福岡で」と思われたのですか?
その理由の1つは、福岡には優れた人材が大勢いるなと感じていたことです。私自身が学生時代に出会った人やIT業界で出会った方にも福岡出身で優秀な方が沢山いましたし、2000年を過ぎるころから福岡でも注目されるIT企業やクリエイターが次々出現してきていましたしね。そして、福岡には人を集める吸引力があります。とても住みやすい街ですし。九州の各県からも、若い人材が福岡に集まってきます。そして、ITビジネス、ゲームやコンテンツ、動画だとかなら、別に渋谷や青山に拠点を持っていなくても全然いいわけです。ならば、同じクオリティをアウトプットするなら良い環境で仕事した方が良いに決まっています。ちょうどそんな時、国家戦略で「国際的な経済活動の拠点の形成を目的」に国家戦略特区、創業特区として福岡市が選定されたんです。これはもう、「今、福岡でサイバーエージェントがなにかをやらなければならない!」と確信し、社内の事業コンテストにおいて提案し、実際に採択されました。その後実現にあたって、社員だけでなく学生達と新規事業を創るという方針になり、会社を立ち上げることとなります。 そうして生まれたのが「ハシゴ」です。
チャンスなんてもん、いくらでも転がっている
これまで、どのようなことをされてきたのですか?
まずは福岡で優秀な学生を採用して、サイバーエージェントグループのメディアを福岡主導で運用する組織を創りました。そこから、インターン生も交え、新規事業を創っていく準備をしてきました。
学生のみなさんは、ITの世界で仕事をしてきた人間と違って、とても柔軟な考え方を持っています。視点も興味深いし、今の世代だからこそ思いつける発想、アイデアがあります。そんなものがあったらそれをどんどん僕らにぶつけてもらい、僕がそれをITビジネスとして、大人の社会に通用するものに仕上げていくためのお手伝いをします。そのための“材料”“環境”は間違いなく揃っています。また、そのお手伝いをすることこそが私たちの役割、存在意義だと考えています。そういった優秀な学生が大人の社会で通用するITビジネスの世界へ登って行く、そのための“道具"が私たちの会社なんだと。まさしく「ハシゴ」は「梯子」なんです。
すでに世の中に出たビジネス・サービスはありますか?
これまでは準備をすすめてきたという段階で「土壌は整った」ので、これから、2017年中にも福岡発、学生発のビジネスを生み出したいと考えています。その内容については、残念ながら具体的にお話しできない段階ですが、このビジネスによって、IT業界に、世の中にインパクトを与えたいと考えています。
そういった意味では、今から参加する方たちにとってもすごくチャンスだと言えるでしょうね。まさしく大きな一歩を踏み出す直前ですから。
今この記事をお読みになっている方、若い方、学生の方にむけて、何かメッセージはございますか?
コレをお読みになっている方、学生の方は、ITというものに対し漠然としたイメージは持っていらっしゃるとは思うのですが、IT業界の内側とか具体的な中身・内容についてはおそらく良く分かってないのではないでしょうか?ITというと、どこか “きらびやか"なイメージもあるのでしょうが、実際の内情をお話しますと、全然もっと地味といいますか泥臭い部分も沢山あります。ですから、「そんなIT業界というものに触れてみよう」というような動機で当社にいらしていただければ良いのではないかと思います。当社に来たからと言って、そのまま当社に就職したり、サイバーエージェントグループに入る必要もありません。それどころか、IT業界以外の業界に進まれても構いません。当社にいらして、ITビジネスというもの、ひいてはビジネスというものについて知識を身につけていただきたいと思っております。当社で身につけていただいた知識・経験は必ず皆さんの将来にプラスになるものです。そういった意味からも「『ハシゴ』という会社を是非“利用して"もらいたい」そう考えています。
どんな方に参加して欲しいですか?
「会社で何かを学ぼう」という姿勢で来て欲しく無いと言いますか、会社は学校ではありませんのでお教えするものは何もないです。自分から積極的に何かを感じ、求めていただきたい。「何か面白いことをやりたい」「世の中に何かを発信したい」という方と、是非一緒に仕事したいですね。まずは「やりたいこと」をやってみてください。それを現実的なITビジネスへと仕立て上げるのは私たちにお任せください。そのための“道具"、“土壌"は揃っています。
さあ、一緒に強烈なインパクトを、福岡発、学生発で生み出していきましょう。
取材日: 2017年1月27日 ライター: 野々上 勉
株式会社ハシゴ
- 代表者名:代表取締役 飯塚勇太(いいづか ゆうた)
- 設立年月:2014年11月
- 事業内容:サイバーエージェントグループ内へのインターン生紹介
スマートフォンアプリをはじめとした各種サービスの企画、制作及び運用 - 所 在 地:東京オフィス 東京都渋谷区道玄坂一丁目12番1号 渋谷マークシティウエスト17階
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