ご依頼主にきちんと向き合って制作に取り組む事が何より大事。
- 福岡
- 株式会社パルスデザイン はっぴ本編集部 編集長 橋本慎吾氏
思い出に残るものにしたい
本物の雑誌のような仕上がりですね
そうなんです。結婚式の当日に受付で配るのですが、「何かの雑誌かと思った」と驚かれる方が多いですね。お二人のご要望を伺いながら制作していきますから、カップルによって中身は様々です。ページ数やサービスはプランによって異なりますが、例えば、お二人の自然な姿を撮影して掲載したり、お二人が普段乗っている愛車を本物の広告のように載せたり等、色々な工夫をしています。ご利用いただいた新郎新婦様からは結婚式以上の思い出になったと大変ご好評いただいています。
『はっぴ本』が生まれたきっかけは?
友人の結婚式に出席したのがきっかけでした。結婚式に出るのは初めてだったのですが、この時いただいた席次表のことが気にかかりました。席次表って、せっかく良い紙質で、手間もお金もかけて作られているのに、捨てられることも多く、もったいないなと感じたんです。その時、ちょうど机の上に置いてあった雑誌が目に入りました。もしかして、雑誌形式にしたら捨てられずに“いいもの”になるかもしれないと、ビビっと感じたんです。
そこで、結婚式について家族や友人にいろいろとヒアリングしてみると、「会場でせっかく顔を合わせても、お互いの親族や、友達のことがよく分からないままだった」や、「もっとゲストに喜んでもらえる『何か』ができたらいいのに」という声を聞くことができました。結婚式で両家の家族や、友人のことを“もっと知ってもらいたい”と思う人は多いのですが、全員にスピーチをしていただくわけにもいきませんから、それを補う『何か』があったらいいのにと、少なからず感じていたわけです。
そんな声からも、自分のアイディアはその『何か』になれるかもしれないと思ったんです。自分たちのプロフィールや、友人とのエピソードを載せた雑誌なら、後にも残せるし、それぞれのことをゲストの皆さんにもっと詳しくお伝えすることができます。これなら喜んでもらえると思いました。しかし、この時は商品化を考えていたわけではなく、自分の結婚式の時に作れたらいいなと想像を膨らませていました。ところが、ちょうどその頃、結婚を控えた友人から「何か面白いことをしてみたい」という話が持ちかけられました。雑誌のアイディアを話してみたら、「やってみたい!」という返事だったので、実際に作ることになりました。これが『はっぴ本』の第1号です。
はじめはプライベートで作られたものだったのですね
そうなんです。あまり仕事としては考えていませんでした。しかし、ゲストの反応がすごくよくて、『はっぴ本』を使って式をした式場の支配人から「是非うちで扱わせてほしい」と声をかけていただき、サービスとして提供するようになりました。実際にご利用いただいた評判も良かったです。
40000人以上のゲストに思いを届けた『はっぴ本』
当社は2011年、このサービスのインターネット展開を始めました。おかげさまで全国のお客様からお問い合わせを頂いています。そして、500組以上の利用者の方々から「お願いして良かった」という喜びの声をお寄せ頂きました。『はっぴ本』を手にしたゲストの数は、40,000人を超えています。地域別でみると、特に関東の方からの反応がよく、実際にたくさんのご依頼をいただきました。首都圏には色々な結婚式のスタイルがあるので、人とは違う『何か』をしてみたいと思って検索をするカップルの方々が多いのだと思います。現在は、国内3都市に拠点を置いて、この企画を進めています。首都圏以外の地域からも、順調にご依頼をいただけるようになり、また最近では、海外でのサービス展開もスタートするまでになりました。
結婚式のグローバルスタンダードを目指して
これまでにない結婚式の盛り上げ方ですよね
そうかもしれません。従来あったようなムービーや、花火の演出など、その場で楽しむものと比べると、私たちのサービスは、また違った“盛り上げ役”なのだと思います。『はっぴ本』は手元に置いておけますから、披露宴が終わってからも形として残ります。実際の使われ方を見ていても、2次会で『はっぴ本』を広げて語り合う人たちがいたりと、出席者同士の会話のきっかけになったりもしています。披露宴の間だけでなく、その後も楽しめる、思い出として残しておける、これが『はっぴ本』最大の魅力と言えます。『はっぴ本』のご依頼をいただくカップルの方々は、ゲスト同士にもお互いのことをもっと知ってもらいたいという方が多いです。私たちのサービスは、そんなお二人のニーズにうまくマッチしているのだと感じています。
デザインなども一組ずつ違うのですか
はい。全てご注文をお受けしてから作りはじめます。お二人がどうして『はっぴ本』を作りたいと思われたのか、出席者の皆様に何を伝えたいのかなどをしっかりと聞き取り、お二人と一緒に作り上げていくのが『はっぴ本』です。例えば、ゲストの方々に二人のこと、二人に関わっている人のことを知ってほしいというご要望がある場合は、ご家族やご友人の紹介ページを作ることをご提案しています。このように、構成、デザインなど、それぞれのページについて、イチから考えていきますから、カップルごとに毎回違うものが出来上がります。ご注文をいただく方々は、この“他にはない”というオリジナル性に価値を感じていただいているのだと思います。
良いものに仕上げるために必要なことは何だと思われますか
クオリティーの高い技術はもちろんなのですが、そのカップルのために精一杯のことをやろうと思う気持ちが、とても大事だと考えています。カメラの撮影能力や、デザイン力、文章力があるだけでは良いものはできません。つまるところ、「人」そのものが重要になってくるように感じます。ご依頼をくださったカップルにきちんと向き合って制作に取り組む、これが何よりも大切なことだと思っています。その意味で、私たちの会社では、能力と、心の両方を兼ね備えた人材の採用を進めています。
これからの目標は
どんどんこのサービスを広めて、将来『はっぴ本』を作ることが、結婚式のスタンダードになったらいいですね。おかげさまでお取引をさせていただく企業様も増えており、これから次のステップに入ろうというところです。日本だけでなく、タイへの進出も果たしましたから、今後は海外へもシェアを広げていきたいです。いつか『はっぴ本』を作るのが、結婚式の『スタンダード』となるくらいにしていきたいです。
株式会社パルスデザイン
- 代表取締役:矢島 圭
- 事業内容:広告、デザイン、制作、広告代理業
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