映像とテクノロジーを掛け合わせて 新しいこと・面白いことに挑戦したい

東京
プロポグラフィック株式会社 代表取締役 丹羽孝友氏
今回ご紹介するプロポグラフィック株式会社は、VJ映像・ライブ背景、ミュージックビデオなどの音楽関係を中心に、CG制作、企業案内ビデオなど、幅広いジャンルで映像制作を手がけています。フェローズ(※)に法人として登録され、活躍を続ける代表取締役の丹羽孝友氏に、映像の仕事を志した時期、設立のきっかけから、仕事に対するスタンス、将来の夢まで、さまざまなお話をお伺いしました。※編集部注:フェローズはクリエイター専門のマネジメント会社。クリエイターズステーションの運営会社でもある。

音楽やクラブが好きで 学生時代からVJを手掛け、映像制作の世界へ

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プロポグラフィックを設立されたきっかけをお教えください。

元々、学生時代からクラブが好きだったので、友人たちとクラブVJ的なことをやっていました。それぞれ就職したりなどでVJを休んでいましたが、30歳くらいで会った時、一人はフリーで映像関係の仕事をしていて、そろそろ会社でも始めますか、という流れになって設立したという感じですね。

設立前はどのようなお仕事をされていましたか?

レコード会社で映像を作ったり、DVDのオーサリングをしていました。2年くらい在籍していました。

学生の頃から映像関係の勉強をされていたのですか?

高校の頃、MTVなどは見ていましたけれど、大学は工学部で、白衣を着て実験をしていました。映像とは全く関係なかったんですよ。サークルで写真部に入っていたのですが、そっちの方が楽しいと感じていました。正直、実験はあまり楽しくなかったです(笑)。それで大学を卒業したあとに、映像制作の専門学校へ入り直したんですよ。

ご友人との話の流れから会社を設立されたとのことですが、その前から「いずれは自分で会社を作りたい」という気持ちはありましたか?

「いつかは」とは思っていました。ちょうど30歳の区切りに、以前の会社を辞めて次のステップへ、という感じでしたね。当初は4人でしたが、3年前から1人体制です。元々自分の会社を運営しているメンバーもいましたので、今では会社を分けて、協力体制で取り組んでいます。

社名の「プロポグラフィック」はどのような意味で名付けられましたか?

いくつかの候補から決まりました。「プロポ」というのは、ラジコンのコントローラーのことです。コントロールするという意味から出てきた覚えがあります。絶対に聞き間違えられるので失敗ですね(笑)。領収書などに「プロコ」「クロコ」と書かれます(一同笑)。

設立して良かったこと・大変だったことをお教えください。

良かったことは、今、1人で仕事をしているので、自分のペースで取り組めることですね。全部自分で背負っていることは、良い面も悪い面もあるかもしれませんが、自分で会社を運営しているから大変、ということはないですね。

こだわりなく何でも応え 自分で作って楽しむことが一番

現在の仕事についてお教えください。

映像に関することならなんでも手がけています。アーティストのプロモーションビデオ、ライブの背景映像や、工場見学のビデオも作っています。CGだけの制作もありますし、撮影主体もあります。自分でできるものに関しては全部自分でやっています。 ただ、今までの繋がりもありますので、音楽関係は多いですね。

プロモーションビデオを作る時は、撮影シチュエーションから決められるのですか?

クライアントが「こういうイメージで」と示したものから作る時もありますし、曲だけ聴いてこちらでイメージを考えて作る場合もあります。

どちらの方法でも特にこだわりはありませんか?

僕は作家ではないですし、自分から強く世の中に訴えたいことは特にないので(笑)、お題があれば何でも応えます。自分が手がけて、楽しむことが一番ですね。

PGreel2014 from niieeewa on Vimeo. 『PGreeeeeeell2014!!!!』プロポグラフィックが手がけたミュージックビデオ、VJ映像、CGなどを見られます

学生時代から続けられているVJには、やはりこだわりはありますか?

会社とは別にBENZENE by VMTTという名義でVJチームを作って活動しています。最近は1万人規模の大きなフェスでも数多くVJさせて頂いているのですが、今後は単なるVJ演出を超えたような映像演出をしていきたいですね。

幅広い仕事を手がけられていらっしゃいますが、会社の規模を大きくしたいというお気持ちはいかがですか?

そういった考えは全くないですね。少人数の方で、楽しく仕事ができる方がいいです。ライブツアー用の映像のように何十曲とボリュームのある仕事の時は仲間に振り分けて進めていますし、逆に仲間の仕事を手伝う時もあります。今のカタチで、臨機応変に対応できていると思います。

今後、手掛けたいことや夢などはありますか?

どこか温かい国で、ノートパソコン1台で映像を作って日本へ送って生活することです(笑)。 行ったことはないのですが、タイあたりでしょうか。

映像と新しいテクノロジーを掛け合わせて 面白いものを作りたい

流行のプロジェクションマッピングに興味はありますか?

プロジェクションマッピングそのものというより、「映像」+「新しいテクノロジー」で、面白いものがあれば挑戦してみたいと思いますね。プラスアルファとしてのテクノロジーを使った表現に興味があります。プロジェクションマッピングも含まれますが、特にそれにこだわらず、もっと広く、映像とテクノロジーが掛け合わさった新しいこと・面白いものを作りたい、という思いはあります。今後、そういったニーズも増えるでしょうね。

現在お一人で仕事をされていますが、もし会社で一緒に働く人を迎えるとしたら、どのようなことを求めますか?

自分と同じように、「自分だけで全部できる人」ですね。仕事を取ってくる・仕事をする・請求のやりとりまで、全部ひっくるめて、会社を頼らずに自分で完結してできる人ですね。

「一人会社」という感じですね。

そうですね。アシスタントを雇うつもりもありませんし、「これをやっておいて」と頼むのも違うかなと思いますので、自分と同じように取り組める人でないと、たぶん一緒にはやらないと思います。外部ブレーンとのやりとりのように協力する面も必要ですが、スタンスとして、上司や会社に頼らず、自分で動いて進めていける人がいいですね。

取材日:2015年1月7日

プロポグラフィック株式会社

  • 代表取締役: 丹羽孝友(にわ たかとも)
  • 設立年月: 2008年2月
  • 事業内容: 映像制作
  • 所在地: 東京都渋谷区千駄ヶ谷2-36-5カサ・チキーヤ201
  • URL: http://www.propographic.com
  • お問い合わせ先: niwa@propographic.com(@を半角に直して送信)
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