国内から海外まで、さまざまな形で顧客を支援

まず、フォーグローブ株式会社を設立されたきっかけをお教えいただけますか？

私は29歳までサラリーマンを続けてから独立したのですが、その際に「自分の個性を生かせる仕事をしたい」と考えていました。そして、自分の個性とは何かと考えた時に、向いているのは「企画」かな、と思い立ったのです。

ということは、フォーグローブは企画会社なのでしょうか？

そういう側面もあります。でも、一言では言い表せませんね。フォーグローブ・・・と言いますか、私のスタイルは「お客様の中に入っていって、共にアイデアを生み出す」ことにあります。ですから、お客様の目標を達成するために必要なことはなんでもやりますよ。 そのための手法が、ある時はWEB媒体や紙媒体での宣伝であったり、ある時はアウトソーシングでのお手伝いであったりするということです。

WEB制作だけではなく、紙媒体の制作も行われているのですね。

はい。現在の弊社のサイト（2012年10月現在）はWEB制作を前面に押し出したものになっているのですが、実際は業務のうちの30パーセントほどを紙媒体の制作が占めています。今年も、前期だけで広報誌やカタログを5000ページ以上は制作しています。

アウトソーシング事業も行っているのですか？

はい。現在もアウトソーシング事業の一環として、複数のECサイトの制作や運営をお任せいただいています。また、近年では中国の通販サイトもフォーグローブのスタッフが運営しています。

海外で通販サイトを運営されているのですか？

はい。中国の通販企業の企画コンサルとなり、協業プロデュースモデルという業態をとっています。女性向け下着メーカーの通販サイトなのですが、同カテゴリでは顧客数一位で、現時点で100万人以上の顧客を抱えています。 また、海外といえばもう一件、ハワイの旅行予約や情報提供などを行える総合サイトの運営もアウトソースでご依頼いただいています。

海外の方を対象としたサイトには、特別な苦労などはおありですか？

現状では、やはり国民性や文化の違いによる難しさはありますね。 日本のクライアントの多くはまだ海外慣れしていない方が多いため、その海外への認識の甘さがトラブルに発展してしまうことがあります。 ですが、その部分以外には特に問題はありませんね。日本の技術力やデザインは世界的に見てもレベルが高いですから、技術面では十分に世界に通用すると思っています。

フリーランスにもアウトソーシングを提供する「シェアード・クイック」

国内のみならず海外にも事業展開している御社ですが、どういった顧客層をターゲットにしているのでしょうか？

フォーグローブの顧客層は幅広いですよ。まず、大きなところで言えば、社名は申し上げられませんが一部上場企業のサイトの運営もお任せいただいています。 そして、一方では企業のみならず個人のお客様を対象としたアウトソーシングサービスもお受けしています。それがシェアード・クイック（http://www.shared919.com/）です。 シェアード・クイックでは、個人のお客様をターゲットとしてDTP、カタログ作成、写真モデル撮影など多岐にわたるサービスを展開しています。

個人までを対象としたDTPや写真撮影とは、どういった用途に利用されるのですか？

用途はお客様のご希望によってさまざまですが、個人で通販サイトなどを運営されたい方などによくご利用いただいています。 例えば、少部数のカタログを作りたいとか、通販で売る写真を綺麗に加工してほしいとか、そういった時に便利なサービスです。カタログや通販サイトにおいて、見本写真の出来映えは売り上げを左右する重要な要素ですからね。 また、Officeファイル作成の代行も行っていますので、「プレゼン用のパワーポイント資料をブラッシュアップしてほしい」とか「エクセル資料に、自分の業務に合ったマクロを組み込んでほしい」といったようにもご利用いただけます。 どんな方にでも苦手分野というものはあるかと思います。そういった苦手な作業に多くの労力を奪われるくらいなら、シェアード・クイックでクリエイティブ・アウトソーシングを利用してみてほしいですね。その分、空いた時間をご自分の得意分野に集中させれば、お客様の時間やコストをより効率的に使えるはずですから。

フォーグローブを通じて、一人一人が得意分野に集中できるようになるのですね。

はい。お客様や従業員も含めて、一人一人が得意分野で才能を発揮し、仕事を通じて自分らしい生き方ができる（＝クリエイティブになれる）ようなサービスを提供する事も弊社の業務のひとつですから。シェアード・クイックを利用することで、クリエイティブに携わる人たちがより良い物を作り上げてくれたら嬉しいですね。

マッチングも御社の業務に含まれているのですが？

ええ。特に「マッチングサービスをやります」と宣言していたわけではないのですが、たくさんのお客様とお付き合いさせていただくうちに、自然とそういう業務も担当するようになりました。 例えば、クライアントの企画会議に参加している最中に「あっ、この仕事は先日お会いしたA社にお任せできるかな？」と思いつくなどして、私や弊社が持つ繋がりから、最適な組み合わせを見つけ出すようになっていきました。 その上で、弊社が担当させていただけそうな制作業務があれば参加しますし、企画やマッチングのみを担当することもあります。この辺りはケースによってさまざまですね。 今後も形式にはこだわらず、周囲の人たちの役に立てる仕事を続けていきたいと考えています。

最後に、今後の目標や展望についてお教えいただけますか？

今までの経験を通じて感じたのですが、成長を続けてきた会社には「伸びる会社のエッセンス」とでも言うべき共通するノウハウがあるようなのです。そこで今後は、私が得た「伸びる会社のエッセンス」をお客様とも共有して共に学びながら、より多くの方の力になりたいと考えています。 私の仕事に対するスタンスは「どうせ働くのなら、世の中の役に立つ仕事がいい」というものですから、お客様の成長を通じて社会に貢献できれば言うことはありません。今後もどうぞフォーグローブの活動にご期待ください。

取材日：2012年9月24日