スマートフォンの登場に ゲームの新たな可能性を見出して独立

Your Gamesを設立されたきっかけをお教えください。

特に大きなきっかけという感じではありませんが、スマートフォンが登場したので、スマートフォン向けのゲームを開発したい、じゃあ会社を作ろうか、という流れで設立に至ったという感じでしょうか。 それまでは正直、あまり独立は考えていませんでした。

スマートフォンの登場によって、独立への道が開かれたわけですね。 では、設立以前はどのようなお仕事をされていたのですか？

ゲーム会社に3社ほど在籍していた経験があり、ずっとゲームの開発を手がけてきました。元々企画畑で、プランナー、ディレクター、プロデューサーを務めていました。

子供の頃からゲームが好きで、そういった仕事がしたいと思っていらしたのですか？

元々、普通にゲームを楽しんでいました。何の仕事をしようかという時に、最も興味のあることがゲームでしたので、この道に進みました。ごく当たり前ではありますが（笑）。

社名「Your Games」の由来についてお聞かせください。

直訳すると「あなたのゲーム」。 「お客様=あなた達が欲しいゲームを作ります」という意味合いです。

設立して良かったこと・大変だったことをお教えください。

大変だったことは、開発の資金面ですね。良かったことは、全て自分たち次第という点です。成功もあり、失敗もありますが、結果がすべて自分たちに返ってきますから、会社としても、人としても成長できることです。

企画・開発・運営まで 一貫して提案の仕事に取り組むスタンス

現在の仕事についてお教えください。

自分たちで立てたゲームの企画をパブリッシャーの方達に提案し、それを受託開発・運営しています。ゲームのタイトルはここで公表できないのですが、話題のオンラインゲームなども手がけているんですよ。 僕自身は、設立当初は開発の仕事との兼業でしたが、会社の規模を拡大するために、ここ半年くらいから開発の仕事はスタッフに任せて社長業に専念しています。

現在、スタッフは何名くらいですか？

20名くらいです。プログラマー、デザイナーなど開発を担当するスタッフと、カスタマーサポートなどの運営を担当するスタッフがいます。 自社でゲームを1本完成させ、運営できる体制です。

設立時は何名くらいでしたか？

3名でした。去年（2014年）の頭くらいまでは、そのくらいの人数でした。元々、会社を大きくするつもりはありませんでしたが、ここ1年くらいで、拡大しようという方向になりました。

それは忙しくなってきたからですか？

「忙しいから」と言うよりは、「何をやりたいのか」ということですね。 人数が少ないとできることも限られますから。制作体制を整えたことで、大規模な開発も提案、受託できるようになって来ました。 現在もメインの開発や運営を進めながら、話を進めている新企画や、少しずつ動かしている企画もあります。

人数が増えて、会社として変わってきたことなどはありますか？

人が増えると、十人十色でいろいろな考えがあるので、まとめるのは大変ではあります。 社員同士でちゃんと会話をして、何がやりたいのかを話し、足並みを揃えて粛々とやっていくしかありませんね。

将来は自社で権利を持つゲームを 多くの人へ届けたい

今後、手掛けたいことや夢などはありますか？

今後も、基本的に自分たちで全て作ることにこだわっていきたいですね。 その上で、自社で権利を保有するコンテンツを作り、アニメ化やグッズ販売など様々な展開を目指していきたいと考えています。 権利を持つと言うことは、企業としての強みになりますから。

今後、スマートフォン向けゲームの中でも、御社の決め手となるジャンルを特化したいとはお考えですか？

そうですね。会社の色を付けて行きたいと考えています。毎回毎回、まるで違うことを手がけていては会社の特色がぼやけてしまいますから。 ジャンルに限らず、見た目であったり、ゲームの内容であったり、特色を出せる場面は色々ありますので、今後、ある程度絞っていくことは社内でも話し合っています。

一緒に働く人に対して、会社としてどのようなことを求めますか？ 御社のHPに4つの条件がありますが、そちらについて詳しくお聞かせください。

「常に自分を磨き、向上させようとする意思のある方」 開発者にとって必要な資質でもありますね。 インプットの質を上げないとアウトプットの質が上がらない、ということです。 「積極的に自分から情報を発信できる方」 チームでの開発に不可欠な条件です。 チームの情報共有という意味でも、切磋琢磨という意味でも、自分から情報を発信できないとチームが成り立ちません。だから積極的に発信してください、ということです。 「論理的に物事を考えられる方」 コミュニケーションの基本として大切になります。 ロジカルシンキングができないと、会話が噛み合わなかったり、お客様を説得できませんから。 「最後まで責任を持ってやり切る事ができる方」 文字通り、最後まできちんと責任を持って取り組んでください、ということですね。

4つともごく当たり前のことですが、その当たり前を全てやり切るのは非常に難しいです。 ですが「この4つは守りたいね」と全員で意思疎通を図っています。

取材日:2015年3月4日