東京

株式会社サムライファクトリー 取締役副社長／CTO 柏木謙一氏

WEBの表現媒体としての側面に焦点をあて、 より便利で意義のあるサービスを提供したい。

WEB広告サービス『NAD2』

御社の事業ドメインについて、ご説明を。

事業ドメインは4つ――WEBパーツサービス、WEB広告サービス、メディアミックス、法人向けサービスです。現在、主力となっているのは、WEBパーツサービスで、イコール『NINJA TOOLS』と考えてくださってけっこうです。事業ドメインに関しては、常に柔軟でありたいと考えています。ある意味、移ろいやすいのがネットビジネスの世界ですから、今日の主力事業が明日も主力でありつづける保証はどこにもありません。ユーザー様の求めるサービスを提供しつづけることで、柔軟に変わっていく会社でありたいと思っています。

NINJA TOOLSは、ユーザーから厚い支持を得ているようですね。

おかげさまで、「ファン」と呼んでもさしつかえないようなユーザー会員様を獲得できています。NINJA TOOLSの使い勝手の良さが、評価されているのでしょう。もちろん、NINJA TOOLSのユーザー登録料は、無料です。

WEBパーツサービス『NINJA TOOLS』

NINJA TOOLSは、どんなビジネスモデルですか？

広告が、収入源です。インフラ系サービスの忍者ブログや忍者ホームページでは、ユーザー様のトップ画面に1行広告の表示スペースをいただいていて、そこに流れる広告の掲載料をスポンサーさんからいただきます。広告スペースは、とても小さいもので、ほとんどのユーザー様が「気にならない」とおっしゃっています。ツール系サービスでは、ユーザー様トップ画面にNINJA TOOLSのバナーを掲載していただくことになっています。このバナーも小さな手裏剣がクルクルまわっているもので、ほんとんどのユーザー様がストレスなく受け入れてくださっているようです。

“表現者を応援する”とは、どんな理念ですか？

WEBの世界は、ブログやホームページを通して、普通の生活をする人が不特定多数に向かって自己表現する手段を提供しています。私たちは、WEBの中でも特に、その、表現媒体としての側面に焦点をあて、より便利で、より意義のあるサービスを提供していきたい。そう考えています。

当社には、確かな問題解決の 意識を持った技術者がいます。

短期間で、これだけ成長できた秘密は？

まず、“表現者を応援する”という理念が的を射ていたこと。次いで、それを形にする技術力。特にサーバーの運用技術、プログラミング技術に秀でていることでしょう。通常であればサーバー100台でなければ運用できないようなサービスも、当社では10台程度で済んでいます。そういうことをすべて自社技術でやっていけること。他とはまったく違う発想の技術を生み出す力が、成長の源になっています。

なるほど、独自の技術で他社にできないサービスを提供する。それがサムライファクトリーの強みですね。

そうですね。当社には、問題解決意識を持った技術者がいます。彼らの力があれば、そういう技術者の系譜が膨らんでいけば、世界中の人々に喜んでもらえるサービスが提供できると考えています。

優れた技術があれば、良いサービスが提供できる？そんな単純なことでもないように思いますが。

当社の技術陣の発想は、きわめてシンプルです。それは、「ユーザー様が喜ぶものを提供しよう」「あって便利なもの、楽しいものを作ろう」。その行動原理は一見簡単そうに見えますが、実は、とても難しい。ある意味、常に遊び感覚をなくさずにいられるから、それができている。これからもそういう気持ちを大切にしていきたいと思っています。

「NINJA TOOLSに登録すれば、なんでもできる。」 そんな評判が広まっている。

獲得しているユーザー層は？

10～20代前半が50％を占めていて、女性の比率が高いのが特徴です。主力は、中学生、高校生。正直、私も、このユーザー分布には驚いています。若者層に受けているとは感じていましたが、中高生が主力というのは想定外でした（笑）。この層の方々の行動や判断は、私たちの想像も容易に超えます。ツールの使い方なども、「なるほど、そう考えることができるのか！」と驚かされることが多い。大いに刺激を受けているところです。

取締役副社長／CTO柏木謙一さん

今後の見通し、方針について。

NINJA TOOLSには、かなりのブランド力がついてきています。一言で言えば、「NINJA TOOLSに登録すれば、なんでもできる」という評判が広まっている。今後も、その評判、つまりユーザー様の満足感を裏切らないサービスの提供をつづけていきたいですね。

新たな事業ドメインを立ち上げる予定は？

今は詳しいことをお話することはできませんが、いくつか準備段階に入っているものがあります。立ち上がれば、当社ならではのアイデアを体感していただけるものになると思います。もうしばらく、お待ちください。

取材日：2007年11月16日