WEB・モバイル2017.11.15

青春の地・福岡へUターンし、仕事も私生活も今が順風満帆!

福岡
Webディレクター 後藤一彦 氏
Profile
1970年、大分県生まれ。地元の専門学校でIT技術を学び、卒業後は福岡でプログラマーとして就職。その後、転職を機にWebディレクターへと転身し、30歳を目前に上京。約10年間の東京生活に終止符を打ち、40歳で思い出深い福岡の街へUターン。現在は高い技術力と豊富な経験力を生かし、Webディレクターとして企業を支えている。
地方で活躍するクリエイターを紹介する「LOVE LOCAL」。第10回は、福岡でWebディレクターとして活躍する後藤一彦(ごとうかずひこ)さんです。生まれ育った大分でITの基礎を学び、福岡で経験を積み、上京後は第一線で活躍。そして再び愛着のある街・福岡へ。Web一筋でキャリアを積んできたエピソードや、Uターンしたことで見えた新しい気付きなどをお聞きしました。

Webに憧れた10代、夢を手にした20代。30歳を前に東京へ進出

後藤さんがIT業界を目指したきっかけは何ですか?

高校生の頃にパソコンに触れたことです。まだインターネットはなく、プログラムに興味があったので、高校卒業後は地元の専門学校でITの基礎を学び、福岡で念願のプログラマーとして就職することができました。

現在のお仕事を教えてください。

Webディレクターとして金融関係のホームページの更新や、企業のコーポレートサイトの構築に携わっています。この業界にはプログラマーとして足を踏み入れましたが、現在の肩書きはWebディレクターです。転身のきっかけは、友人が会社を立ち上げる際に誘われたこと。それが25歳の頃で、当時はWebディレクター見習いとして働いていました。最初はデザインもやっていて、あの頃は本当に苦しかったです(笑)。

福岡から東京へ進出されていかがでしたか?

もともと東京に行きたいという思いがあり、知人に誘われて30歳を前に上京しました。それまではクライアントから仕事を受注してサイトを作る、いわゆる受託案件の仕事をしていました。でも、東京に出てから最初の仕事は自社サービスのオークションサイトを作る仕事で、福岡時代とはまったく違う内容で大変でした。しかも、当時は新しい会社が生まれては消えていくITバブルの時代。最初に働いた会社は業態がいろいろと変化して、すぐに解散という形で無くなってしまいました。

東京での暮らしを振り返って感想をお聞かせいただけますか?

思い出したくもないくらい、仕事ばかりしていました(笑)。IT技術は日々進歩していますから、新しい仕事に携わったら新しいやり方を覚えなければいけない。本当に仕事だらけの毎日でした。そんな忙しい中でも日々は充実していたし、東京での生活は自分に合っていたと思います。でも、いずれは帰ろうと考えていたのも事実です。

故郷の親に孝行するため、40歳で思い入れのある街・福岡へUターン

約10年間の東京生活に終止符を打ち、福岡へ戻った理由は?

地元で暮らす母のことを考えて、近い場所に戻ろうと思いました。どうして大分じゃなくて福岡に?とよく聞かれますが、20代の頃に過ごした福岡に思い入れがあり、福岡の街は東京などの大都市圏に比べて、住むところと働くところ、娯楽などがコンパクトにまとまって非常に便利な地域で、好きな街であるというのも理由です。それに、Webの仕事をするなら大分より福岡の方がチャンスが多いですから。実際、Uターンしてすぐに母が体調を崩したこともあり、良いタイミングだったと感じています。今は母の様子を見るため、週末はなるべく実家に戻っています。福岡から大分は、車好きな自分にとってちょうど良い距離です。

久しぶりに見た福岡の街の印象はいかがでしたか?

ものすごく変わったなと感じました。パルコやジュンク堂ができていて、なんだか洗練されちゃったなぁみたいな(笑)。でもやっぱり住みやすい感じは変わりませんね。一緒に福岡に移り住んだ妻は生まれも育ちも東京ですが「なかなかいいね」と言って気に入っています。

後藤さんにとっての人生の転機は?

やはり、東京に行ったことと、福岡に戻ってきたことです。どちらも自分にとって転機であり、障害とも呼べる大きな山でした。でも、これまでの人生にも山が多く、その度に「よし、がんばろう!」と思って挑戦してきたから今があると思っています。

場所も内容も自分次第。Uターンが気付かせてくれた仕事への姿勢

今後の目標について教えてください。

自分には今の職種が合っているから、これからもWebディレクターとして現場でやれるだけやりたい。映像にも興味がありますが、それもWebの仕事を続けていれば叶えられ、いろんなことが出来るのがWebの魅力です。私が感じるこの仕事の醍醐味は、自分でワイヤー(設計図)を作って、それが想像通りに仕上がること。もしそれが違ったものだったとしても、クライアントの要望に合うサイトに仕上がり、それを喜んで頂くことが充実感や達成感に繋がっています。

Uターン、Iターンを希望するクリエイターに向けてメッセージをお願いします。

東京で仕事をしていると物事を東京メインで考えてしまいがちです。地方のことが頭に入っていないというか、23区の中がすべてみたいな気に私自身なっていました(笑)。それが地方に来たことで全然違う日本が見えてきました。Webはどこでも見ることができる媒体だから、東京でも地方でも成立するサイトを作らなければいけない。自分自身、視点や姿勢がガラリと変わる経験になりました。だから、これからUターンやIターンを考える方は、そういう視点を持てるチャンスになるし、新しい気付きも生まれるから、思い切ってやってみるといいと思います。

取材日:2017年9月26日 ライター:井みどり

後藤一彦(ごとう かずひこ)

1970年、大分県生まれ。地元のIT専門学校を卒業し、福岡でプログラマーとして就職。25歳でWebディレクターへと転身し、30歳を機に東京へと進出。その後、約10年間の東京生活に別れを告げ、思い出の地・福岡へUターン。現在もWebディレクターとして活躍中。趣味は車と猫。

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