粋?無粋!?縞模様のイメージは??
東京
WEBクリエイター
日本文化×デザインあれこれ
いのうえ氏
日本でも古くから親しまれている縞の文様。
着物の柄にも多く使われており、この時期は縞の浴衣を着る人もいるのではないでしょうか?
日本では江戸時代後期の文化文政時代に、縦縞が粋だとして流行りました。
江戸時代の浮世絵を見ても縞の着物姿の人物を多く見る事ができます。
日本では「粋」として流行った縞の文様。世界ではどんな扱いだったのでしょうか。
実はヨーロッパではネガティブな象徴として表現される事がありました。
ネガティブな縞
悪、罪人、下級の者・・・これらを表す縞模様があるのをご存知でしょうか。
例えば囚人。思い出してください。囚人服は横縞のイメージがありませんか?
現在でもアニメなどで横縞の囚人服が描かれる事があります。
他にもピエロの服装や売春婦の服装に縞が使われていました。
西洋絵画において、特定の人物が「野蛮」である事を暗に伝える為に縞の衣服を着せることもありました。
聖書においてもキリストを裏切ったユダの服装は縞として描かれています。
特に中世ヨーロッパではネガティブな象徴として縞が用いられ、衣服としての縞は避けられていました。
ポジティブな縞
ではヨーロッパではずっとネガティブなイメージとして扱われていたのでしょうか?
実はそういう訳ではなく、18世紀にはトリコロールが採用されていますし、水兵の制服も縞ですよね。
現代では日本でもヨーロッパでも自由にファッションを楽しむことができます。
ですがイラストやデザイン作業を行う際に、こうした文様の背景を意識すると深みが増すので
調べる癖をつけてみて下さいね。
参考文献:縞模様の歴史―悪魔の布 ミシェル パストゥロー著
プロフィール
WEBクリエイター
いのうえ氏
WEBクリエイター(デザイン/コーディング/ディレクション)
サイトリニューアルディレクション、デザインの他、企業系大規模サイト制作、運営などに携わる。fellowsでのセミナー講師経験もあり。
ここでは個人的に情報収集・発信している日本文化とデザインについて紹介していきます