映像×音 ~効果音・フォーリーサウンドの話~
動画の音といえば
・BGM
・効果音・フォーリーサウンド
・ナレーションや俳優の声
大きく分けると3種類。
今回は「効果音・フォーリーサウンド」について、少しだけご紹介します。
例えばクイズ番組の早押し=ピンポン!の音だったり、時には架空の観客の笑い声であったり……「効果音」は至るところに使われています。
Youtubeでも、お知らせを促す音、強調するときの音……環境音や声・BGM以外に足す音は意外と増えています。
この効果音ですが、大抵の編集者は素材を借りてORもらってOR買って)使う場合がほとんどだと思います。
もちろん、撮影からスタートする場合であれば、その場の「足音」や、「ドアを開ける音」を録音して使うこともあるでしょうが、編集を仕事にする人にとって、音作りから入るのは極めて稀なケース。
したがって、編集者が知っておきたい一番のことは「素材の手に入れ方」だと思います。
前回もご紹介したのですが、効果音については無料・有料どちらもダウンロードできるサイトが便利です。
前回に追加して、
特にサウンドエフェクトでおススメのサイトをまずいくつかご紹介します。
PacDV
https://www.pacdv.com/sounds/index.html
Sound Joy
https://www.soundjay.com/
シンプルで分かりやすいメニュー。
Freesound
https://freesound.org/
Free SFX
http://www.freesfx.co.uk/
※カテゴリーわけが上のように細かくされていて見やすい。
ZAPSPLAT
https://www.zapsplat.com/
※TOPのイメージ。フリー動画素材と同じで検索しやすい設計。
また購入も検討しているならば、
https://lensdistortions.com/
https://www.soundsnap.com/
この辺が私個人のおススメ。
ちょっとSFに偏ってるかもしれませんが、使い出あります。
そのほか、最近だとYoutubeで収益化可能な音源を紹介するチャンネルやダウンロードリンクもあるFree紹介動画も増えています。
Youtuber向けとうたっていても、他でも利用可能なものもありますので、チェックしてみるといいと思います。
(ただしクレジット、使用範囲については注意して使ってください・細かい規定のあるチャンネルもあるので)
まずはこの辺りから……
日本のサイトは前回載せたので割愛しますが、いくつか「お気に入り」を持っておくと便利だと思います。
さて、これらを抑えたうえで少しだけ「効果音のお話」。
前回「音を作る側のひとたち」の話もちょっとしましたが、音声・録音とBGM担当・イベントにおける音響で役割がちがうように、効果音も専門に担当する人や作る人というのがいます。
自然の音を後で効果音として入れる場合は録音の人で間に合いますが、実際にないSF機械魔法などの音はもちろん、モノを床に置く音や水に入る音なども……場合によっては「それっぽく」設計されるのです。これら「作り出された効果音」を「フォーリーサウンド」と呼び、それを作る人を「
フォーリーアーティスト」と呼びます。
※厳密に言うと、海外では、フォーリーアーティスト、フォーリーミキサー、フォーリーレコーディストなど役目・役職が分かれているのですが、日本の場合予算都合もあり、全部丸っとまとめて一人がやっている流れが多いです。
ただ映像に対して音の需要があることは、ここ数年IMAX・Dolbyなどの映画館音響システムの発達・普及や、立川シネシティを中心とした極上爆音上映などの人気により、再認識もされており、今後少し見直されるのではないかなと思っています。少しずつ注目される人物もでてきているので……。
とはいえ、今のところ、音編集ないし、予算の限られる現場だと映像編集側の仕事としても最低でも「仮あて」まではする流れがあるので、この辺りの基礎知識はあるに越したことはないと思います。
ところで、そのフォーリーサウンドですが、Jack Foley という方の始めたことで、名前からとってフォーリーサウンドと呼ばれるようになりました。
実際どういうもので、どう作られているか?
興味のある方にお勧めしたいのがこちらの動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=0GPGfDCZ1EE
スターウォーズを作ったルーカスフィルムの一部門にスカイウォーカーサウンドという音専用のチームがあります。
そこでフォーリーアーティストとして活躍してきたロッシュさんが紹介してくれるアレコレ。是非ごらんください。
もう一つ、スターウォーズの、トルーパーの音を作るドキュメントもどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=u3VBoL4SscQ&feature=emb_title
ここまで制作をする必要に迫られることは本職でもない限りないと思いますが、こういう細やかな音の裏付けがあると、映像に厚みは増します。
録音やマイクなどの機材会社のセミナーや、技術展なので、フォーリーサウンドアーティストの方はたまに講演に見えられるようにもなりました。
製作のできる人は、それこそどこでやってもかまわない時代、もっともっと広まるといいのになぁと思います。
なお効果音の使いどころについてですが、まず「真似る」が一番大事だと個人的には思っています。これまでの「お約束」の中には、やっぱり見やすかったり聞きやすかったりするからその形になっているルールがあるのです。
次に、声・BGM・効果音のバランス。全部重なると当然音が大きくなります。どこをきいてほしいのか、どこに注目してほしいのか。
音の方が先に飛び込むのか映像が先か、文字が先か……
この辺りもただただ感覚でやるより、ルールを分かったうえでやる方がずっと楽です。
それから、場所によっては音なしで見ることの方が多い動画もありますので、音・文字どっちにするか考えることは大事だなぁと最近つくづく思います。次回は「文字」テロップのお話をして、そのあたりをまとめていきます。