増加したYoutuber 2021は?
あけましておめでとうございます。
しばらくはコロナの影響を免れない状況ではありますが、新しい年……
この機にアレコレ、新しい働き方を模索できればなぁと思っております。
そんな新年あけて一本目……
何を書こうか迷ったのですが、
昨年「異常に増えたなぁ」というアレについて、ちょっとだけ書いてみようかなと思います。
それはずばり……Youtuberデビュー。
自粛中に何かやろうという流れで「ちょっと試してみた」ひとがとても多かったように感じます。
私の周りでも、実際にチャンネルを開設した人が結構いました。
趣味でやってみたかった・仲間が欲しかったという人、副業にしたかった人もいれば、もともとアーティスト・演奏者・演者などをしているひとが発表・活躍の場を奪われて始めるケースなど……さまざまな事情や理由があります。
それに伴い、投稿動画のレベルもぐんっと上がり始めた年のように思います。
結論からいうと、これはプラットフォームとして、Youtubeがそろそろ飽和しはじめている予兆のようだと思っていました。
実際アナリスト側の話をきいても、再生数の頭打ちと、プロの参入について聞くことの多い年でした。
……と、そんな中、私も相談されることもあれば、お手伝いすることもありました。
なお、その結果、今はちょっと遠のいています。
理由はいくつかあるのですが、組織的にちゃんと制作する体制がマストになってきている&レベルが全体的にあがる流れにあることと、戦略がだいぶこの一年で変わったことに集約されます。
とはいえ、まだまだYoutube自体への興味は集まっているとも思いますので、今回は、「Youtubeってどうなの?」「編集としては?」について、軽くまとめてみたいとおもいます。
〇Youtuber増加前夜~「今Youtuberってぶっちゃけどうなのよ?」の話。
ある有名Youtuberがバズる前に、宣伝関連では皆が知っている制作会社関連で、コミュニティの募集がありました。面白いことをしたい人の参加をもとめてのもので、オープンなものでした。この時期わりとそういうものがいくつかあって、囲い込み・会員から価格をとるサロンではなく、既に制作活動をしていたり別の得意なものをもっていたりする人たちがあつまるグループがちょくちょく形成されていたように思います。
個人的に、制作プロが参入する流れはこのあたりから感じていました。(去年よりも前ですが)同時に、これまで外注で動いていたYoutubeチャンネルがインハウスを増やしたのもこの時期でした。その流れが加速したのがコロナ手前で、個人で凄腕だと思っていたフリーランスの方や制作の方が準所属や、講師として会社内のプロジェクトを立ち上げだした流れに、SNSアカウントを会社が持ち始めた流れを思い出しました。
また芸能人のYoutuberも昨年増えました。ただファンの母数がいるため、一作目は非常にビュー数が多く、チャンネル登録もふえるわりに、二作以降が動かないため、Youtubeのアルゴリズム的に上位に挙がってこないという(収益に対しての)問題点も出てきたように思います。
広報としてのチャンネルなのか、収益化したいのか……
【Youtuber】というときは、収益化を狙ってのことだと思いますが、だいぶ様変わりしたように思います。
ただ裏側にバックアップチームが付きながら作るという体制は本当に増えたので、【編集をしたい】人にとっては朗報なのかもしれません。文脈もリッチに寄ってきたため、担架の安い編集×量のもの以外に、レベルの高い制作のチャンネルも出てくると思います。後者は大抵テレビや映画などの映像制作で活躍してきた人の出口になっていくかなとは思いますが。
また、コロナに際して、腕はあるけれど発表場を失ったアーティストが増えました。
その出口として、Youtubeが急に注目されたような流れも感じます。その場合、映像編集を本人で始めたり、近場の人に頼んだり、クラウドサービスで人を雇ったりというパターンが多いようでした。
私もいくつかファンとして応援もこめ、お手伝いさせてもらいました。(それ自体は有意義な経験でした)。またこのタイミングで、周りで同じようなことをしている編集さんや知人とアレコレ情報交換もしました。
Youtuberだらけだ!という印象は今年の2月以降……特に自粛期間がもっともでした。同時にYoutubeの【編集】については、非常にツールや機械が安くなってきたこともあり、簡単だと思われはじめている流れもこの中で感じました。
そんな状況下で、編集を頼まれた制作陣から多く出た感想が「とにかく【収益化について】を考える役割の人が居ない」というものでした。
アーティスト本人がプロデューサーをかねるのが正解ではあるのですが、本人たちがYoutubeを知ってるかどうか……で大分違っています。
Youtubeは向き不向きがあるなぁというのも、この頃ハッキリしてきたような気がします。
お客さん=視聴者が、Youtubeで見たいと思っているジャンルは、当然ながら限られています。またアルゴリズムの癖で、検索すると似たようなものがどんどん上に上がってくるため、売れるジャンルはどんどん売れて、検索されないジャンルは一切ヒットしません。簡単にあがるには売れるジャンルに引っ掛ける必要があるのですが、その分目立たない問題があります。
これをどうクリアするかは編集の仕事ではなく、プロデューサーや、チャンネル主の仕事です。この責任の所在がはっきりせず、けれど収益化を目指して進められるチャンネルがとても多かったように思います。
もちろん、収益はとにかくとりあえず露出を増やしておかないとアーティストは死ぬ……という危機感も自粛中は特にあったため、向いている人も向いていない人も我武者羅に始めるケースも多くありました。私も兎に角何かできればと手伝ったものもあるのですが、演者がYoutube好きじゃなかったり……見てなかったりするとやっぱりなかなかシンドイなぁという感想を抱きました。
収益を目指す場合のYoutuberはコンテンツを計画して、作って、宣伝して、出して、回して、分析して……という「小さく会社」をするイメージ。投稿数も大事で、当たり前ながら定期的にするという、習慣化自体ができるかどうか……もあります。
そのルーチンを分業できる大手の事務所や芸能人のYoutubeに参入によって、ますます普通のYoutuberは「入りやすく」「収益化は難しい」になってきています。
プレイヤー側の増加と、視聴者の頭打ちによって、「これまでのノウハウが利かなくなってきている」話も夏前には聞かれました。
〇「編集」の立場/Youtuberの立場それぞれで見る2021年
チームで、きちんと回せるYoutubeチャンネルや、広報や他の売上を考えたワークフローで動いている仕事は、編集が好きな人にとってはまだまだ楽しいかもしれません。
Youtuberとして一人でやるぞという演者さんは、逆にものすごくクオリティが問われるORマニアックに好きなものを問われると思います。
どちらにせよ編集をしてみよう Youtubeへトライしようという傾向は、収益のためよりも、むしろ趣味や自分の創作をがっつりだすアウトプット練習の場としての方が輝いていく――2021年はそんな流れになっていくと予想しています。
積み立てて見せていく映像作品のアーカイブの場所としては、他にVIMEOもありますが、バラエティ的なものを出したいときや、気軽にコメントを求めるSNS的使い方をしたいときには有効な場所になると思います。
逆に気軽な遊び方ができそうなので、今年くらい何かアップしてもいいかなと思ったりする年明けなのでした。次回はコンテのお話をしようかなと思います。