映画ソムリエ/東 紗友美の”もう試写った!” 第7回『流れ星を待つ夜に』
『流れ星を待つ夜に』
▶プラネタリウム、ドラマ、旅、ギリシャ神話の融合!一粒でまさかの4回おいしい度:100
たまには深呼吸の時間を強制的に作りたい!癒されたい人にオススメ!
貴方を想うことと、星を眺めること。
それはどこか似ていることなのかもしれない。
不思議な夜を、わたしは体験した。
「流れ星」をテーマにプラネタリウム×ドラマの融合で今までにない新しい体験のできる新感覚のエンタメ『流れ星を待つ夜に』の試写会に初参加してきました。これがもう、ひたすら新感覚なんです。
座席につき、プラネタリウムという特別な空間で星々に囲まれた私は次第に感覚が研ぎ澄まされていきました。
「プラネタリウム、何時ぶりだろう?」そんな回想が都会の真ん中にいる私の非日常感をよりいっそう演出してくれて、作品に触れる前から気持ちが自ずと高まっていきます。
そして、ドラマが始まりまず驚いたのは空間への没入感。ドーム型に広がる登場人物を包む空間は、情景に奥行きを感じられて、まるで自分も現地にいるかのようで感動もひとしおなんです。
あらすじは、かつて恋人だった大切な人に見せたい景色を探して世界を旅するタツオミが主人公。
赤道直下の夜空、南十字星をはじめとする日本では見ることの難しい星座たちを眺め、
極寒の大地・アラスカでは神秘のオーロラとも出会いますが、いちばんみたい都会の流れ星にはなかなか辿り着くことができません。ギリシャ神話に導かれ、長い旅路の末にタツオミは何を想うのでしょうか。
二度と会えない大切な人を思い出し、この広大な空のどこかできっと、まためぐり逢えると信じて前を向ける。
流れ星がつなぐ、切なくも温かい物語です。
あと数年で沈んでしまうとも言われているキリバスの地に足を踏み入れたり、
マイナス50度となるアラスカの森の吐息に身を寄せたり。
そうやって共に旅をしていると、タツオミの願いは、いつしか私の願いへ変わっていくようです。
そして、ようやく私は気付きました。
ほんとうに美しいこと、それは誰かの幸せを願うこと。
星に包まれながら私は、タツオミの幸せを願っていたんです。
真っ暗なプラネタリウム、そこは愛の闇。その闇を彩る無数の星に祈りを捧げ、流れ星を待っていた。
プラネタリウムという場所で、私は自分自身のこころの美しさを取り戻せた気がする。
『流れ星を待つ夜に』
●作品概要●
期間:2022 年 1 月 28 日(金)~
時間:約 38 分
上映館:プラネタリア TOKYO(有楽町)/プラネタリウム満天(池袋)/プラネタリウム天空(押上)
※詳細や最新情報は下記公式 WEB サイトでご確認ください。
https://planetarium.konicaminolta.jp/program/nagareboshi/
●キャスト・スタッフ●
出演:濱田龍臣/駒井 蓮/藤崎卓也
主題歌:羊文学「ワンダー」(F.C.L.S.)
脚本・監督:井内雅倫
撮影:桑沢俊靖 オーロラ撮影:河内牧栄 照明:田島 慎
劇中画:吉田誠治 プラネタリウム演出:大竹 宏 CG:中村 啓/岡本崇志
音楽:石田多朗 演奏:影山敏彦(tico moon)/吉野友加(tico moon)、他
録音・サラウンド音響:Studio-ARM
タイトル・広報デザイン:久野正喜
スタイリスト:工藤祐司 ヘアメイク:齋藤美幸 撮影協力:マツオ計画
企画・制作協力:井内雅倫個人事務所/フェローズ
プロデューサー:若井太志(コニカミノルタプラネタリウム株式会社)