AdobeとAI
4月13日土曜日から4月17日水曜日まで、世界最大の映像機器展示イベント「NAB Show 2024」が米国ネバダ州ラスベガスコンベンションセンター(LVCC)にておこなわれ、新しい情報が飛び交いました。
特に注目をさらったのはAdobeのPremiereに関する発表です。
既に、さまざまなところでニュースになっていますが、ざっくりいうと、「生成AIビデオツールを2024年後半に搭載する」というもの。
映像クリップの生成拡張……クリップを長くしたり、スペースを補ったり……動画内のオブジェクトを消したり追加したり……写っている人間の衣裳の一部を変更したり、色を変えたり、机の上や街中のビルの装飾を足したりできます。
またテキストを打ち込んだり、参考画像をアップロードすることで自動で映像を生成することも可能に……。しかもOpenAIなどの生成AIモデルをPremiereから直接アクセスできるようにしているということで、全体をちょっとだけ伸ばすなんてこともできるようです。
詳細はこちらでも確認できるので是非チェック。
アイテムを入れ替えることもできるので、それこそペットボトルや標識をいれかえられるのは助かりますね。迷ったときに2パターン撮影するのではなく、編集段階で変更することも可能になると思うと……制作プロセスが大幅に変化する日も近いのかもしれません。
元々Adobeは「Adobe Firefly」という生成AIをillustratorで使えるようにしていますが、それの延長でPremiereでもAIが使えるようになるということのようです。今まで大変だったことが、簡単にできるようになるということでいえば、やっぱり電線や看板の文字などの消去でしょうか。
誤って写ってしまったブランドネームや障害物を後から簡単に消去・変更できるのであれば、これまで散々苦労していたことなど嘘のような制作現場になるかもしれません。
個人的に気になった他の機能はオーディオ部分の発達。既に5月から始まるそうですが、音声クリップに会話・音楽・効果音などのタグを自動で付いたり、エフェクトがついているクリップを簡単にチェックできるようバッジが付いたりするのは地味にありがたいことです。
兎に角便利になっていくツール……
これに対して、学ばせるAIの著作権関連含めた法律の整備と、新しく生じる倫理観も含めた問題……
技術と共に注目すべき部分は増えるかもしれませんが、技術の進化がとまることはないでしょう。
制作する側もこれまでどおりだけではなく、AI自動生成含めて見守りながら、どう活かすのか……パートごとに考える必要が出てくると感じました。
今回はここまで。
更に細かい情報が出たら、ベータ版試用含めてまたお届けしたいと思います。