映像2024.07.23

Motion Plus DesignとVGT

東京(LINE CUBE、虎ノ門ヒルズ)
映像ディレクター
秘密のチュートリアル!
野辺五月

6月15日、LINE CUBE SHIBUYAにて「Motion Plus Design」が開催。そして7月9日・10日には、虎ノ門ヒルズにて「VIDEO GRAPHERS TOKYO 2024」(以下、VGT)が行われました。


渋谷で開催されたMotion Plus Designは、世界から選りすぐりの最高のモーションデザイナーを招待したイベントで、ツールとしては当然ではあるのですが、アフターエフェクトを主軸にBlenderやCinema 4Dなどが使われています。

大盛況のステージは登壇者が順番に現れ、作品のモチーフや作り方と共に、「自分が何故今、此処まで至ったか」を話してくれて、その道筋や自分のルーツがとてもささりました。

「なんとなく」といいながらも、何となく行くだけの何かや、ずっとやってしまっていたり……腑に落ちる点が多くありました。またトライしていくガッツみたいなものは皆持っていて、共通点として光っていたように思います。

学ぶ場所は非常に多く、濃い時間を過ごしました。
特に狙っていたバッドモービルのデザインの話は非常によかったです。いくつかためになる本も紹介してもらえて、知識や課題としても得るものが非常に多かったです。

さて、一方でVGTはビデオグラファを歌っているだけあって、撮影から編集までのあれこれ色々なツールを使う、いろいろなポジションの人が来ていました。また主催のVookがスクールをやっていることもあり、入門者も多くいたように思います。総来場者は4,132人。私は2日目に参戦したのですが、こちらもちょっとだけレポートしようかなと思います。

初日も会場にはついたのですが残念ながら人数が多く、観たいステージに入ることができなかったのです。なおKASSENなどについてはモーションプラスデザイン側でも話をきくことができていたので、ラッキーだったなぁと思います。

さて、前回Premiereのユーザーミーティングにも参加しましたが、今回VGTの中にもAdobeが主軸となるAdobeステージがありました。メインステージでも映画の制作の細かい点やVFXの話など興味深いセッションが行われていましたが、狙いは「After Effects」と「Premiere Pro」について。
残念ながら、premiereの方は人気があってAfter Effects側に並んで入っているうちに入場制限で入れなかったのですが、アーカイブも後日あるということで……ほっとしています。

AfterEffectsの方は、基礎の基礎というか知っている内容が多かったのですが、実際にどう使っているか、工夫の一端をリアルに見せてもらえて楽しかったです。このステージを見ていても、地方や都内近郊、メインとする主軸によって大分働き方が変わってきているような気がしました。色々な技術を取り入れていくパターン、ツールを追加していくパターン……さまざまなクリエイターの工夫が見られたのはよかったと思います。

また他Frame ioは前の時に比べて更に詳しいワークフローの事例が紹介されているようでした。久々の映像仲間とも会えました。同窓会みたいな側面もありながら、情報交換出来てよかったです。

アンケートで貰ったノート

Vookのイベントのいいところは網羅的であることです。
ビギナーからプロまで、プロでもさまざまな業種・業界・仕事の形態があり、一堂にかいしているのは非常に珍しく、稀有な例です。
その分、内容とレベルへの差は感じました。この辺り、どこに照準をすえていくのかも個人的には気になる部分ではありますが、各ブースで新しいレンズを試したり、マシンやソフトについて知ったり周辺機器の情報を仕入れたりも含めて有意義でした。

コロナはまだ終わっておらず……残念ながらその後私はまたも罹ってしまったのですが、オフラインのイベントや打ち合わせは非常に重要だと感じています。オンラインでの共有・共感とオフラインならではの交流……

情報が増え、みえるものが増えたうえで、SNSなどのツールややりとりできる人たちには時間や状況に限りがあるので、どうやっても「増えながら」「偏り」かつ、その偏りを自分がコミットしている仕事からしか知ることが出来ない歯がゆさはあると思いました。

ベテランはもちろん若いひとや、他の業種からきたプロなど様々な人と交流できることはとても幸せなことですが、自分の身は一つ。二つのイベントを経て思ったのは、「特殊性」「新規性」です。

自分のもってきた道や、つい手癖でやってしまえるくらい得意なこと、楽なことと、それを活かすために取り掛かる「新しいこと」を知ることで広がる知識やジャンル……ざっくりといいけれど、興味を絞らずゆるゆると浸かるのもいい経験かもしれないと思いました。

今回は、二つのイベントと少し前にも別のイベントがあったため、どっぷりつかる時間は個人的にはとりませんでしたが、それでも最後の交流会で色々情報を仕入れることができました。
他にも見たいセッションが沢山あったので、HPからチェックしようと思います。(アーカイブなども出るそうです)

一旦これで映像のイベントラッシュは終わりますが、勉強はこれから……夏の休暇を取る人もいるでしょう。気になる部分調べていただければ幸いです。

 

「Motion Plus Design」:https://motion-plus-design.com/events/main/event/36
「VIDEO GRAPHERS TOKYO 2024」:https://vook.vc/vgt2024
※すでにイベントは終了しています。

プロフィール
映像ディレクター
野辺五月
学生時代、研究の片手間、ひょんなことからシナリオライター(ゴースト)へ。 HP告知・雑誌掲載時の対応・外注管理などの制作進行?!も兼ね、ほそぼそと仕事をするうちに、潰れる現場。舞う仕事。消える責任者…… 諸々あって、気づけば、編プロ・広告会社・IT関連などを渡り歩くフリーランス(コピーライター/ディレクター)と化す。 2015年結婚式場の仕事をきっかけに、映像畑へ。プレミア・AE使い。基本はいつでもシナリオ構成!2022年は現場主義へ立ち返り、演出・構成をメインに活動。現在の主流は「インタビュー」「取材」もの。&裏方の進行。 「作るために作る」ではなく「伝えるために作る」が目標。趣味の飲み歩きができるようになって嬉しい反面、ダイエットせねばと叫ぶ日々。

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