映像2020.06.08

オンラインイベントの良しあしと、世界の境界線について

自宅
映像編集&シナリオ
秘密のチュートリアル!
野辺五月

昨年レポートしたVideo Grapher Tokyo……
今年はオンラインで行われました。

25日から29日までの5日間で、それぞれWithコロナ ビデオグラファ―DAY/映画・コンテンツDAY/動画制作をはじめようDAY/Music Video DAY/Adobe DAYとわかれ、各日基本18時からのセッションとなっていました。
私もいくつか興味のある所をつまんでみましたが、現場の言葉が利けるのでとても有意義でした。アーカイヴもあるそうなので、見逃したところは後々確認予定です。

今年は、オンラインということで、ある種自由にみられる・場所に関わらず見られるという利点がありました。遠方に住んでいる方にとっては、朗報!というところ。リアルタイムでYoutube/Twitterで質疑もある程度できるので、お祭り感はしっかりあって、そういう意味でもワクワク過ごさせていただきました。
ただ、前後の交流がないこと……またその場所に拘束されないために、去年と違い「次いでの空き時間で見る」動作がなく、そのため、「偶然の目撃」が少ないのはもったいないのかもしれません。
今回、私がイベントの【場】に行くのは、広い意味で【出逢い】があるからだったと、改めて気づかされました。
これはどのイベントでもいえることになると思うのですが、新しい興味・衝撃との出会いは「探そうと自発的に動いて取りに行った情報」以上に「予期せぬところ」からくるような気がします。
イベントでいいますと、同時に開催されている別のジャンル・別の業界・別の方向性でのセッションや講座を何気なしに見る人は少なくはないと思います。きっかけは何となく気になる~というものから、ちょっと座りたいと言う気持ちだったり、暇つぶしという気持ちだったりも……正直なところります。けれど、そこで何気なく見たものが一番心に残ることも少なくないのです。
自分から求めてる情報は、普段自分が考えていることの延長戦。最前線でワクワクはするし、勉強にもなるのですが、隣接している別の情報の方が新鮮であるのは間違いないと思います。それこそ自分に足りていない情報や視点だから。

ネットでどこからでもみられる&それ以外の時間は好きなことができるとなると、ついつい<自分に興味のあるところだけ>ピックアップしがち。
あえて偶然取り込めないのなら自分から取り込むしかない。
そこで、私は敢えて二日目以降、「敢えて興味のうすいもの」を覗いてみる作戦に出ることにしました。
例えば、私の場合、「撮影」はほぼほぼせず、他の方にお任せする場合がほとんどです。だからこそあえて「機材」や「撮影」の話を強化してみようという作戦。結果……やっぱり狙ってみた情報よりも、かえって新鮮で、試したいことへのヒントが転がっていました!(編集より、撮影段階で解決したほうがずっといい演出がありました)
本来自分で選ばないかもしれないものほど優先するというと、一見天邪鬼のように思えますが、新しい世界がざざっと広がるもの。もう少し視野を広めていこうと思います。

実は、この二か月コロナのせいかおかげか、周りの勉強も加速していて、出来る人がどんどん先に……初めての人もそれなりになっていくので、焦りがありました。
粛々と自分で動きながら、一方で、新しいものへの貪欲さを欠いたつもりはないのですが、足りないなぁと悩んでいたのです。
「ちょっとずらして、違う視点」を手に入れたものはいいヒントになりました。

今後もオンラインイベントは増えると思いますが、なんとなく遭遇する・なんとなく目に入れるものを「意識的に」取り込まなければ、「出逢わずにすんでしまう」ので、あえてズレた情報を取りに行くようにしたいと思います。

技術や何かを一途に習得するのには世界中の情報が手に入るので(タグや、言語さえクリアすれば)ますます優位な社会になるなぁとも思う反面、全体・トータル・別パートまでをとなると、すべてのパートそれぞれ習得するのには人生は短すぎます。せいぜい2~3パートで、それはいい経験になると考えていますが、基本を総括的に学ぶ場や、かけ離れたものを合わせる技は必要。
ここの情報の取り込み方については、別の勉強が必要そうです。まだまだ模索中……技術と並行して考えていきたいところ!

今回のVGTでも、実は、登壇者が折に触れて、「別の場所からのインスピレーション」「もともと手元にある想像や、憧憬とのかけあわせ」について語っている場面に遭遇しました。それは古いものという意味ではなく、別ジャンルであったり、普段の生活で、映像とかけ離れているものであったりして……そこをどう得るかについては「もともと手に入れているそれぞれのもの」としてスルーされてしまいます。名言されません。
もしかしたら一つはこういう場で、別のパートの基礎に触れたり、一番いいものに触れてみることなのかもしれないなぁと思いながら、「普段からどうやって自分の興味関心を拡大するか」についてもうちょっと「クリエイティブへの餌」として考えたいと思う5日間でした。

プロフィール
映像編集&シナリオ
野辺五月
学生時代、研究の片手間、ひょんなことからシナリオライター(ゴースト)へ。 HP告知・雑誌掲載時の対応・外注管理などの制作進行?!も兼ね、ほそぼそと仕事をするうちに、潰れる現場。舞う仕事。消える責任者…… 諸々あって、気づけば、編プロ・広告会社・IT関連などを渡り歩くフリーランスと化す。 2015年結婚式場の仕事をきっかけに、映像畑へ。プレミア・AE使い。基本はいつでもシナリオ構成!のひと。趣味は飲み歩き。

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