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その他2023.02.17

「リーダー的役割」のビジュアル人気は女性が男性のわずか半分!ジェンダーギャップを解消するビジュアルコミュニケーションとは

全国
ゲッティイメージズ ジャパン株式会社

1443557441,staticnak1983,GettyImages

 

市場の分析データに基づいた、質の高い1億6400万点以上のコンテンツを提供する世界最大級のストックフォトサイト「iStock」(以下iStock)は、時代に合わせた企業コンテンツを提案し、クリエイティブの分野においても業界を牽引し続けています。iStockを運営するゲッティイメージズのビジュアル調査「VisualGPS」(*)に裏付けられた市場のニーズやトレンドをもとに、世界中の36万9千人以上のコントリビューターと呼ばれる契約クリエーターに対して撮影指導を行うことで、時代に合わせたコンテンツを提案しています。

*ゲッティイメージズは、2020年2月より、世界的な市場調査会社であるMarketCast社と提携し、26カ国13言語で1万人以上の消費者と専門家を対象に調査を行い、「今、求められているビジュアルコンテンツ」を具体的な数字とともに明らかにした「VisualGPS」と呼ばれるガイドラインを作成しています。VisualGPSの詳細情報はこちらをご覧ください。

1389059226,Trevor Williams,GettyImages

 

 

■iStockが女性を描いた人気のビジュアルを分析

厚生労働省が発表した2021年の人口動態統計月報年計(概数)によると、日本の出生数は81万1,604人となり、1899年の調査開始以来過去最少を記録、また「1人の女性が一生の間に生む子供の推定人数」を示す合計特殊出生率は1.30ポイントと低くなっています。日本として待ったなしの少子化対策であり、岸田文雄首相も「異次元の少子化対策」と明言し、子育て支援策を大幅に拡充する方針を明らかにしていて国民の関心も高まっています。

iStockで選ばれている人気のビジュアルを見ると、女性が描かれているものは男性が描かれているものの2倍多くなっていることが分かっています。「iStock」のクリエイティブ専門チームは、3月8日の国際女性デーを前に、女性を描いた人気のビジュアルを分析するとともに、VisualGPSの調査結果を公表しました。少子化に歯止めがかからない日本が抱える課題について、企業やマーケターがどういう視点を持つべきか、ジェンダー表現に関するビジュアルコミュニケーションのあり方について考えます。

 

■労働力人口の約半数は女性。
 一方で「リーダー的役割」を表した人気のビジュアルは女性が男性の半分

多くの女性が社会で活躍しています。厚生労働省が公表した2021年の労働力人口に関する調査結果によると、労働力人口総数は6,860万人で、そのうち女性の割合は44.6%とおよそ半数が女性で占められています。医療や福祉、小売業など様々な職種での女性の活躍が見受けられます。一方で、内閣府男女共同参画局が公表した調査結果によると、企業における女性管理職の割合をみると13.7%(2022年)にとどまっています。iStockの中から選ばれている人気のビジュアルにもその傾向が見受けられ、人々のリーダー的な役割が描かれているビジュアルのうち、女性が描かれているものは男性が描かれているもののわずか半分という結果が出ています。反対に、「主婦」や「親」といった家庭的な役割が描かれているビジュアルに関しては、女性が描かれているものは男性が描かれているものの2倍多いことが分かっています。男女ともに社会で活躍しているにも関わらず、「リーダー的役割=男性」、「家庭的役割=女性」といったステレオタイプがいまだに根強く、ビジュアル選択にも反映されていることが分かります。

 

■世界でも低水準の日本のジェンダーギャップ

このような日本のジェンダーにおける偏見や障壁は、世界的に見ても低水準であることが分かっています。経済・教育・政治参加などの分野で世界各国の男女間の不均衡を示す指標である国連のジェンダーギャップ報告書によると、日本では政治家や企業の役員など指導的立場にある女性が少なく、ジェンダー不平等が依然として大きな問題になっています。日本は現在、146カ国中116位と、主要先進国の中で最低のジェンダーギャップとなっています。

 

■いまも根深い日本の「企業文化」

管理職に就く女性の割合が低い理由として、育児休暇やリモートワークなどの福利厚生が整っていないことが考えられます。女性は男性よりも、子育てや家庭の役割が課され、男性は家族を養うために仕事に打ち込むといったステレオタイプが根強く、育児休暇やリモートワークを積極的に取り入れられない現状があるようです。

制度としての日本の育児休暇制度は世界でもトップクラスと言われていますが、厚生労働省によると、男性の育児休暇取得率は上昇傾向にあるものの1割程度(2021年年度)にとどまっています。会社で育児休業制度が整備されていないことや、会社や上司の理解不足、収入が減ることへの不安などが理由として挙げられています。

 

■企業はジェンダーギャップを考慮したビジュアル選択を

国として少子化対策を強化していく方針を示している中で、企業やマーケターはどういう視点を持ってビジュアルコミュニケーションをしていくことが必要なのでしょうか。ジェンダーギャップを解消した、女性をビジュアルで描く際のチェックポイントを示します。

 

■女性をビジュアルで描く際のチェックポイント

企業もまた、多角的な視点を持ち、様々な文化や背景を理解し、自分事として発信していくことが求められている中で、女性を描く際のチェックポイントをまとめました。

・あらゆるジェンダーアイデンティティの女性を検討したか。
・あらゆるボディサイズの女性を活き活きと表現できているか。
・男性と女性を描く際に、それぞれの役割に偏見がないか。
・障害のある女性が社会で活躍している様子を表現できているか。
・40歳以上の女性を活き活きと表現できているか。
・デジタル加工をしていないリアルなビジュアルかどうか。

14090468a45,Edwin Tan,GettyImages

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■iStock クリエイティブ専門チーム Creative Insights マネージャー 遠藤由理 プロフィール

10代後半からアメリカ、スペイン、チェコ、韓国で過ごす。映画制作とデジタルメディアデザインに重点を置いたビジュアルメディアの学歴を持ち、国際映画や日本映画のプロモーション、セールス、買収、配給などの仕事に従事。 2016年からはiStockのクリエイティブチームのメンバーとして、世界中のクリエイティブプロフェッショナルによる利用データ分析と外部データや事例を調査し、来るニーズの見識を基にCreative Insight(広告ビジュアルにおける動向調査レポート)を発信。意欲的な写真家、ビデオグラファー、イラストレーターをサポートし、インスピレーションに満ちたイメージ作りを目指している。

 

▼iStockとは

豊富な経験と専門知識を持つゲッティイメージズが運営しているストックフォトサービス。世界最大級のデジタルコンテンツカンパニーとして、消費者の心に響くビジュアルコンテンツを1億6400万点以上提案し、時代に合ったコミュニケーションをサポートします。

「Visual GPS」に裏付けられた市場のニーズやトレンドを、世界中の36万9千人以上のコントリビューターと呼ばれる契約フォトグラファーやビジュアルクリエイター(うち85,000人が専属)に対して撮影指導を行うことで、時代に合わせた写真、映像、イラストを収集しiStockでしか入手できない厳選プレミアム素材(プラス/Signatureコレクション)も数多く収録しています。

特に、インクルージョンを反映した写真と映像素材は継続的に注力しており、日本においても、ローカル性の高い画像、動画、イラストまで、顧客のニーズに合わせた多様なコンテンツをタイムリーに提案することで、日本の個人事業主や中小企業の顧客エンゲージメント向上をサポートしています。

(最新ページ:https://www.istockphoto.com/jp/ダイバーシティ:多様性

iStock by Getty Images 日本語公式サイト:https://www.istockphoto.com/jp

 

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