「DEAR JONAS MEKAS」僕たちのすきなジョナス・メカス
2019年 5月11日−6月13日
定休:月・火(祝日を除く)
開館時間:12:00−19:00 (最終日は17:00迄)
難民、詩人、映像作家、編集者、起業家、活動家であり、なにより多くのひとの友人であったジョナス・メカス。
911前日のニュ−ヨ−クでの偶然の出会いから、折にふれ僕はブルックリンの自宅兼スタジオに出向いた。
一度も詩を書いたことがなかった僕のことを、ジョナスは「彼は日本から来た詩人だ」と友人たちに紹介した。
ジョナスの仕事は広く、深く、大きい。僕よりも長くつきあっている日本の友人たちもたくさんいるし、いろんな本も出ている。
ただジョナスは個人映画の創始者であり、どんな若者よりパンクで、大きなことではなく小さなことがすきな人だった。
だから僕の視点から、友人たちとつくる、プライベートな展覧会のことも歓迎してくれるはずだ。
「Go Ahead!」突き進め、というジョナスの声が聞こえる。
岡本零
ジョナス・メカス/ Jonas Mekas
1922年12月24日−2019年1月23日。リトアニアの小さな村・セメニシュケイに生まれる。
第二次大戦中、ナチスに追われ、弟のアドルファスとリトアニアを脱出。ヨ−ロッパ各地を転々とする。
49年、国連によりアメリカに連れてこられる。ニュ−ヨ−クで16ミリのボレックスカメラを購入。日常の光景を撮り始める。
27年ぶりに故国に戻ったときの情景を編んだ『リトアニアへの旅の追憶』(1972)などで知られる。
89年、世界の実験映画、名作を保存・公開するアンソロジ−・フィルム・ア−カイヴスをニュ−ヨ−クに設立。
「アメリカ実験映画のゴットファ−ザ−」とよばれる。
——————–
関連イベント
①「いしいしんじ その場小説」
5/11(土) 17:30 開場 18:00 開演 1500 円(ワンドリンク付)
2017年3月12日。京都の書店・誠光社で、ジョナス・メカスの映画『幸せな人生からの拾遺集(Outtakes from the life of a happy man)』の上映とあわせて、いしいしんじが「その場小説」を執筆。その小説を、ブルックリンに住むボニー・エリオットが「その場翻訳」するというライブを行いました。映画は、いしいしんじの小説『ぶらんこのり』を想像させるシーンからはじまり、ライブで書かれる小説ではジョナスという犬が登場し、日本語で描かれた小説はネットワークを通じてニューヨークにつながって翻訳され、YouTube LIVEで全世界配信されました。プロジェクトを企画した岡本零は、いしいしんじらのメッセージをビデオレターとしてブルックリンのジョナス・メカスに届け、ジョナス・メカスはそのビデオレターに返信して乾杯しました。ジョナスはこのとき「この場所にしんじはいないけれど、離れていても僕たちはいっしょにいる。カンパイ!」とグラスをパソコンに向かって高くあげました。
2019年5月11日。いしいしんじのその場小説を、東京・白金のOFS Galleryで行う展覧会『Dear Jonas Mekas ー僕たちのすきなジョナス・メカスー』のオープニングを兼ねて行います。
「この場所にいなくても、離れていても僕たちはいっしょにいる」
ジョナスとジョナスの作品がすきな人たちがつどう展覧会場の空気と音のなか、ジョナス・メカスと「いまここ」と「いつかどこか」をつなぐ小説がはじまります。
いしいしんじ
小説家・京都在住・蓄音機を愛する。作品に『ぶらんこのり』『麦ふみクーツェ』『プラネタリウムのふたご』『ある一日』『悪声』など。
あなたの会社のニュースを掲載しませんか?
ニュースへの新規掲載お申込み(無料)