ゲッティイメージズがCOP26に先がけ、サステナビリティに関する消費者意識の最新データを発表! 消費者の意識改革・行動喚起を促す、今求められているサステナビリティなビジュアルとは?
デジタルコンテンツ(静止画、動画および音楽)を世界 200 カ国以上に提供する、世界最大級のデジタルコンテンツカンパニーGetty Images(本社:米国・シアトル/以下ゲッティイメージズ)は、市場の分析データ「Visual GPS」(*)に裏付けられた市場のニーズやトレンドをもとに、時代に合わせた企業コンテンツを提案し、クリエイティブの分野においても業界を牽引し続けている。
*ゲッティイメージズは、2020年2月より、世界的な市場調査会社である MarketCast社と提携し、26カ国13言語で1万人以上の消費者と専門家を対象に調査を行い、「今、求められているビジュアルコンテンツ」を具体的な数字とともに明らかにした「Visual GPS」と呼ばれるガイドラインを作成。Visual GPSの詳細情報はこちら。
この度、10月31日から11月12日にかけて、イギリス・グラスゴーにて開催される、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に先がけ、ゲッティイメージズはサステナビリティに関する消費者意識を調査した、最新の「Visual GPS」の調査結果を発表。
ブランドや企業の社会的責任への取り組みが消費者とのエンゲージメントを高め、購買意欲に直結する時代において、10年以上にわたり”本物“のビジュアル表現のあり方を提唱し続けてきた、ゲッティイメージズのクリエイティブ専門チーム、Creative Insightsマネージャーの遠藤由理が、日本の消費者にいま求められているサステナビリティのビジュアルについて解説していく。
■気候変動に対する関心の高さ
世界の平均気温を産業革命以前に比べて1.5度に抑えるように努力する、というパリ協定の目標を実現するには、2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量を、森林や海洋などの吸収分を差し引いて実質ゼロにする必要がある。COP26では、昨年日本政府が打ち出した、2050年のカーボンニュートラル(脱炭素化)、そして2030年の温室効果ガス46%削減、さらに50%の高みを目指すという目標を達成するために、CO2の最大の排出源である石炭火力発電を全廃し、クリーンなエネルギーへの移行を促進する具体案が出せるかに注目が集まっている。
今年8月に公表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告書では、温暖化の主な原因は人間活動であることが明らかにされ、地球環境を取り巻く厳しい状況への関心が高まっている中、気候変動への取り組みが国際的な競争力に大きく影響する日本企業としても、これまで以上に迅速で明確な対策が求められている。
■ビジュアルの推移
国や企業だけでなく、我々消費者がどのような行動をとっていくか、今後の10 年間は、未来の地球に直結するターニングポイントだとされている。一人ひとりの行動が環境に与える影響を理解して、ライフスタイル全体の持続可能性についての意識改革や、新しい選択肢を、ビジュアルを通して伝えていくことが求められている。しかしながら、過去のトップセラーの推移を見てみると、実際に日本の企業からダウンロードされ、人気があったビジュアルは、抽象的なビジュアルが多くを占めている。このようなビジュアルを見ると、私たちは環境問題を連想はしますが、これらは人間と関係のないものと映し出され、行動喚起にはつながらないと言える。
■検索キーワードの推移
過去1 年間、日本の企業によってどのようなキーワードが検索されてきたのか。「SDGs」をはじめ、「カーボンニュートラル」、「ゴミ捨て」、「脱炭素」、「再生可能エネルギー」、「EV」、「家庭菜園」など、より具体的で身近なワードが検索されるようになり、日本企業からもサステナブルな社会や脱炭素を示すビジュアルが求められていることがわかる。
カーボンニュートラル(+13850%)、ゴミ捨て(+6680%)、脱炭素(+826%)、再生可能エネルギー(+371%)、植林(+160% )、EV 電気自動車(+106%)、家庭菜園(+38%)、SDGs(+ 483%)、風力発電(139%)、太陽光発電(95%)
■消費者が企業に求めるサステナブルな姿勢とは
2021 年8 月に行われた、最新のVisual GPS の調査結果によると、日本の消費者の82%が、「企業が顧客の安全・安心を重視していることを示すことは重要だと思う」、66%が、「ソーシャルグッドな取り組みをしている企業やブランドから買いたいと思う」、更に、43%が「環境にやさしい努力をしているブランドの製品しか買わない」と回答しており、企業のサステナビリティに対する姿勢が、消費行動に影響していることがわかる。
<消費者が好意を示す企業の取り組みトップ5>
① 企業の二酸化炭素排出量の削減
② クリーンな製造過程の開示
③ 同業他社と協力してカーボンフットプリントの削減などの変革を行う
④ 社会的な活動への積極的参加
⑤ エシカルな材料の調達と製造方法
■消費者の意識改革
2021 年8 月に行われた、最新のVisual GPS の調査によると、日本の消費者の85%が、「使わなくなったものはリサイクルや再利用寄付をする」と回答するなど、日常生活で持続可能な行動をとっていることがわかった。
<環境に配慮して行っている行動トップ5>
① リサイクルする
② 環境にやさしい製品を使う(例:家庭用洗剤、紙製品など)
③ ペットボトル飲料、カプセル式コーヒー、ビニール袋などの使い捨て製品の使用をやめる
④ 新品を買う代わりに、再利用、修理、中古品を購入する
⑤ 石油などの使用を減らすような交通手段の選択をする(例:大量輸送機関の利用、自転車/徒歩での移動、電気自動
車/ハイブリッド車の使用など)
■今求められるビジュアルとは?
日本において、持続可能な社会について考え、行動を起こすことは、日常生活の一部となってきている一方で、日本の消費者の67%が、「二酸化炭素排出量を減らすために、具体的に何をしたらいいのか分からない」と回答していることからも、どうやったら減らせるかを明確に示すビジュアルを行動喚起や意識改革につなげていくことが不可欠だ。
家庭菜園や、家のベランダでコンポストを行ったり、古着屋さんで買い物をしたりなど、嘘のないポジティブな持続可能な努力を、日常生活の中で実現できる身近な行動のビジュアルを見せることが、非常に重要になってくる。
■サステナビリティを表現するビジュアルを選ぶ際のチェックポイント
・ 製品やサービスが、労働者の福利厚生に考慮した環境で生産されていることが描かれているでしょうか?
・ 社会や環境に配慮した倫理的かつ責任ある方法によって原材料を調達し、製品が製造され、消費者の元に渡っているのかがビジュアル化されているでしょうか?
・ 自国や地元のコミュニティの支援を後押しするビジュアルでしょうか?
・ 「Take(資源を採掘し)」「Make(製品を作り)」「Waste(捨てる)」という従来の経済システムのなかで「廃棄」されていた製品や原材料などを「資源」と捉え、廃棄物を出すことなく循環させる、サーキュラーエコノミーがビジュアル化されているでしょうか?
・ 新しい持続可能な選択肢がビジュアル化されているでしょうか?
・ 身近なストーリーがビジュアル化されているでしょうか?
・ インクルーシブなストーリーがビジュアル化されているでしょうか?
信憑性そして、そこに映る身近な人の行動は常に消費者の心に響く。様々な人種、年齢、体型、セクシュアリティ、ジェンダーアイデンティティ、宗教、能力、社会経済的グループの人々の生活が反映されていることも、忘れてはいけない重要なポイントだという。
▼ゲッティイメージズ クリエイティブ専門チーム Creative Insights マネージャー 遠藤由理 プロフィール
10代後半からアメリカ、スペイン、チェコ、韓国で過ごす。映画制作とデジタルメディアデザインに重点を置いたビジュアルメディアの学歴を持ち、国際映画や日本映画のプロモーション、セールス、買収、配給などの仕事に従事。 2016年からはiStockのクリエイティブチームのメンバーとして、世界中のクリエイティブプロフェッショナルによる利用データ分析と外部データや事例を調査し、来るニーズの見識を基にCreative Insights(広告ビジュアルにおける動向調査レポート)を発信。意欲的な写真家、ビデオグラファー、イラストレーターをサポートし、インスピレーションに満ちたイメージ作りを目指している。
▼ゲッティイメージズとは
ゲッティイメージズは、36万人以上のコントリビューターと、世界各国のイメージパートナーと共に、スポーツ、エンターテインメント、世界的ニュースなど、毎年160,000以上のイベントで撮影されたエディトリアル写真や、あらゆるニーズに応えるクリエイティブイメージ、世界の歴史的な写真のデジタルアーカイブなど、写真、ビデオ、音楽を含む4億3500万点以上のアセットを、www.gettyimages.com および www.istock.com を通して配信している。
25年以上にわたり、クリエイティブ、ビジネス、メディアなどの顧客を中心に、世界最高のフォトグラファーおよびビデオグラファーが撮影する質の高いビジュアルコンテンツを提供し続け、信頼されるブランドへと進化してきた。
ゲッティイメージズに関する最新のニュースについては、「Press Room」を、コンテンツの背景にあるストーリーやインスピレーションについては「Creative Insight」をご覧ください。
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