▮開催概要
会期:【Part 1】2019年11月23日(土・祝)~12月22日(日) 【Part 2】2020年1月11日(土)~2月9日(日)会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷2-4-16)
休館日:月曜日(ただし1月13日は開館)、12月23日~1月10日、1月14日
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース
ウェブサイト:www.tokyoartsandspace.jp/
オープニング・トーク:
【Part 1】
日 時|2019年11月23日(土・祝)16:00-17:30
ゲスト|畠中 実(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC] 主任学芸員)
【Part 2】
日 時|2020年1月11日(土)16:00-17:30
ゲスト|毛利嘉孝(社会学者、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授)
▮実施企画
【Part 1】2019年11月23日(土・祝)~12月22日(日)
展示
YOF(大原崇嘉+古澤 龍+柳川智之)「2D Painting」
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2019/20191123-6957.html現実の三次元空間と二次元の色彩によって生まれる絵画的空間を横断するインスタレーション作品を展示。画面に展開される二次元的な色面は、よく見ると壁面に切り抜かれた窓であり、奥の三次元空間に展開されるオブジェクトのコントラストが生み出したイメージであることが分かる。空間の認知に関する新たな理解を促し、絵画におけるフレームの問題を再考する。
【トークイベント】
12月7日(土)14:00-15:30「絵画空間の新たな可能性」ゲスト:gnck(評論家)
12月21日(土)14:00-15:30「色彩研究を発露とした表現」ゲスト:粟野由美(東京造形大学教授)
プロフィール 2015年に結成したグループ。絵画などの画面上における色彩の相互作用(ヴァルール)の研究を発露として生み出される新しい視覚表現は、いずれもイメージの成立状況に働きかけ、視知覚に亀裂をもたらす構造を持つ。
協力 東京藝術大学大学院映像研究科、Philips Hue
展 示
海野林太郎「風景の反撃 / 執着的探訪」
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2019/20191123-6958.html
ゲームのプレイヤーが持つ一人称視点の映像をモチーフに、自身の身体をカメラとして操作し、特定の動作のみで撮影した映像群をインスタレーション作品として発表する。世界をゲーム的に撮影することで風景は歪められ、次第にそこに映り込む景色や人が一定の目的性に収まらなくなり、世界の複雑さや重層性が露呈される。
【パフォーマンス】
12月14日(土)17:00-「サスペンデットゲーム / カルテット編(仮)」
荒渡 巌、海野林太郎、國冨太陽、藤城 嘘、山内祥太
プロフィール 1992年東京都生まれ。2018年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。宗教やゲームなど、自身のリアリティに根ざしたものを手掛かりに「異様な汎景」としての映像やインスタレーションを制作している。マテリアルショップ「カタルシスの岸辺」運営メンバー。
協賛 カタルシスの岸辺
パフォーマンス(TOKAS推奨企画)
ヌトミック「祝祭の境界を巡るパフォーム」公演+ポスト・パフォーマンス・ワークショップ
11月30日(土)18:00- / 12月1日(日)14:00- ¥2,700/要予約
音楽・演出 額田大志 / 出演 カゲヤマ気象台、北川 結(モモンガ・コンプレックス)、荘子it(Dos Monos)、深澤しほ
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2019/20191130-6962.html
音楽における演奏行為を、広義のパフォーミングアーツとして再定義したヌトミックの新作公演。演奏/上演を始め、 複数の境界を跨いで披露されるパフォーマンスを行う 。ゲストにトラックメイカー・ラッパーの荘子it、劇作家・演出家のカゲヤマ気象台、ダンサーの北川結を迎える。また公演後には、ポスト・パフォーマンス・ワークショップを開催し、観客が公演の内容をより深く体験できる場を設ける。
プロフィール 2016年に東京で結成された演劇カンパニー。音楽的とも評される緻密な台詞回しと、俳優の個性を最大限に引き出した演出が特徴。これまでにフェスティバル「これは演劇ではない」などで7作品を発表している。
パフォーマンス
フィジカルシアターカンパニーGERO「踊ってから喋るか?喋ってから踊るか?」
12月12日(木)19:00- / 12月13日(金)19:00-
12月14日(土)14:00- / 19:00- / 12月15日(日)14:00- 2,500(当日券:¥3,000)/要予約
演出・構成・出演 伊藤キム / 出演 KEKE、八木光太郎、青沼沙季、田村 朗 / 映像 須藤崇規
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2019/20191212-6963.html
即興合唱の手法をベースに、指揮者と演奏者の組み合わせによって展開するパフォーマンス。身体が生み出すメディアの一つである「声」に焦点を絞り、音から言葉への振れ幅を往来する。人間同士で交わされるコミュニケーションを解体し、生身の身体と声、映像によって再構築する。
プロフィール 振付家・ダンサーの伊藤キムによって2015年に結成。身体の生々しい感覚や人間関係のあり方を独特のユーモアや皮肉を交えて表現している。「身体という楽器で言葉を演奏する」スタイルで、身体・声・言葉が自由に響き合うことを追求している。
協力 トヨタ創造空間プロジェクト
OPEN SITE dot
Timeline Project「WOMEN Artists & History」
12月6日(金)11:00-20:30 / 12月7日(土)11:00-19:00
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2019/20191206-6967.html
アーティストの長倉友紀子と渡辺泰子によるプロジェクト。既存の年表を基に制作した「欧米と日本のフェミニズム運動及び女性アーティストの通史」と、公募で集めた「個人的にお薦めする/タイムラインに追記したい女性アーティストについての情報」を掲示・公開し、多様な視点から女性アーティストと美術・フェミニズム史を観察する。イベントではゲストを招き、これからの女性と美術、フェミニズムの可能性について2日間にわたり語り合う。
【トークイベント】 ※要予約
12月6日(金)18:30-20:30「私たちが読む軌跡とその収集」
ゲスト:吉良智子(日本学術振興会特別研究員)
12月7日(土)15:00-18:30「Power of Siblinghood」
ゲスト:竹田恵子(東京大学大学院情報学環特任准教授)、エゴイメ・コレクティブ egó eímai collective、Back and Forth Collective、MELLOW運営チーム、Multiple Spirits、Sabbatical Company
プロフィール 2018年11月にサンフランシスコにて結成。翌年3月にプロジェクトを始動させる。主に日本と西欧の女性作家の美術史をリサーチし、女性アーティスト及びジェンダーを巡るアート業界の現状を比較している。
OPEN SITE dot
abirdwhale | Kakinoki Masato「性愛規範を問い、本郷との恋愛を試みる私たち」
12月19日(木)~12月22日(日)11:00-19:00 無料/要予約
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2019/20191219-6968.html
【エッセイフィルム《漱石、鷗外、恋、セックス、愛。本郷区とその周縁にて》】
12月19日(木)11:00-19:00 / 12月20日(金)11:00-19:00
12月21日(土)11:00-19:00 / 12月22日(日)11:00-13:40 / 16:00-19:00
【リーディングカフェ】※19日と22日のテーマおよび書籍は異なります。
12月19日(木)19:30-21:00 / 12月22日(日)14:00-15:30
【1対1の対話ツアー】※1組30分~45分程度
12月20日(金)18:00 / 20:00 / 12月21日(土)13:30 / 15:30
直接的に縁のない土地とある種の愛情関係を築く試みを通して、現代社会に存在する性愛規範を問うプロジェクト。本郷を舞台とする都市エッセイフィルム、リーディングカフェ(読書会とお茶会)、1対1の本郷ツアーによって構成される。現代におけるオルタナティブな「つながり」の構築を、本郷の街で参加者や観客と考察する。
プロフィール アーティスト、研究者(学術博士)、音楽家、歌手。1989年生まれ。2017年カンタベリークライストチャーチ大学大学院博士課程修了。恋愛と性に関する規範、食文化、人類史、都市に関心を持ち、リサーチ・ベースの作品制作を行っている。
//////////////////////////
【Part 2】2020年1月11日(土)~2月9日(日)
展示
居原田 遥「藪を暴く」
アーティスト 遠藤 薫、花崎 草、柳井信乃
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2020/20200111-6959.html
アーティストの行為や作品、制作過程の姿勢に潜在する恐さに着目した、居原田遥キュレーションによる展覧会。タイトルにある「藪」は、古く日本で、目には見えない「恐怖」の比喩として用いられてきた。本展では、遠藤薫、花崎草、柳井信乃の3名の女性アーティストが、それぞれの表現で、今日の社会に潜む「恐怖=藪」を暴き、その恐怖に打ち勝つ術を思考する。
【関連イベント】
1月18日(土)16:00- アーティスト・トーク
2月9日(日)17:00- パフォーマンス 柳井信乃 他 ※要予約
プロフィール 1991年生まれ。2015年東京藝術大学大学院音楽研究科芸術環境創造領域修了。アクティビズムのための文化表現を関心軸に、出身地の沖縄とアジアを主なフィールドとしながら、美術、映像、映画等の作品制作のコーディネートやイベントの企画を行う。
展示
テス・マーティン「Orbit」
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2020/20200111-6961.html
宇宙における私たち人類の居場所について考察するショートフィルムと参加型インスタレーションを展示。地球のエネルギーの動きと太陽の関わりを表現したアニメーションをターンテーブルで再生し、来場者はスマートフォンを用いて鑑賞することができる。ループして流れるアニメーションによって、太陽の恩恵を理解するとともに、壮大な時間軸の中で生きる人間の小さな存在を示唆する。
【ワークショップ】 ※要予約
2月9日(日)14:00-16:00「Phonotropes: Classic Animation Meets Turntables」
プロフィール 1984年生まれ。ロッテルダムを拠点に活動。2014年Akademie voor Kunst en Vormgeving St. Joostアニメーション専攻修了。ハンドメイド・アニメーションに加え、人間と太陽の関係性をテーマにした作品『Orbit』のショートフィルムやインスタレーションを制作している。
協力 CBK (Center for Visual Art) Rotterdam、Stimuleringsfonds Creative Industry Netherlands、Rooftop Films Filmmakers' Fund
パフォーマンス
長井望美×目黒陽介「人の形、物を語る。」
1月17日(金)19:15- / 1月18日(土)14:00- / 19:15- ★アフタートーク
1月19日(日)14:00- ¥3,000(当日券:¥3,200)/要予約
美術・出演 長井望美 / 演出 目黒陽介 / 音楽 イーガル
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2020/20200117-6965.html
「もの」を作り「つかう」ことは、人間の生物としての最大の特徴のひとつである。本公演では、「もの」を扱いその行為を他者へ示すこともまた、人間の本質的な希求と捉え、分野を超えた「ひと」と「もの」、その関わり合いによるパフォーマンスを創出する。「もの」を扱う技芸を追求してきた長井望美と目黒陽介に、現代音楽家イーガルが生演奏で加わる。
プロフィール 生命の器としての人形を柔らかな素材・感性で創作し遣う長井望美(人形遣い/美術家)と、技術と表現の狭間を行き交いながら独自の詩的世界を緻密な構成で創り出す目黒陽介(演出家/ジャグラー)によって2019年に結成された新ユニット。
パフォーマンス
乳歯「スクリーン・ベイビー #2」
1月24日(金)19:00- ★アフタートーク / 1月25日(土)15:00- / 19:00-
1月26日(日)15:00- ¥2,500(当日券:¥2,800)/要予約
出演 神村 恵、津田道子 他
★アフタートーク ゲスト:桜井圭介(音楽家・ダンス批評)
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2020/20200124-6966.html
小津安二郎などの映画作品からいくつかシーンを取り上げ、登場人物の身体の動きを振付として捉えて、分析、スコア化、再現・撮影し、それを検証するレクチャー・パフォーマンス。映画から動きを抽出する試みと共に、性別、年齢など、人物の属性による動き方や配置の特徴についての検証も行う。
プロフィール 2016年に結成した神村恵(振付家・ダンサー)と津田道子(美術家)による修行ユニット。身体、映像、言葉など複数のメディアを扱い、既存の枠組みの中で自明とされているものごとを問い直すパフォーマンス作品の制作・上演を行う。
OPEN SITE dot(TOKAS教育普及プログラム)
腑(はらわた)「継ぐ」
2月1日(土)13:00-16:00 ワークショップ+★ゲストと腑によるトーク
2月2日(日)13:00-16:00 ワークショップ+腑によるトーク 無料/要予約
★ゲスト: 山地萌果 (JAXA 第一宇宙技術部門地球観測研究センター研究開発員)
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2020/20200201-6960.html
1972年にアポロ17の宇宙飛行士によって初めて撮影された地球は、宇宙に浮かぶ青いビー玉のように見えることから「ザ・ブルー・マーブル」と呼ばれた。地球表面積と同様に、人体の約7割が水で構成されていることに着目し、マーブリング(墨流し)を用いて環境としての水を可視化しながら、同時に食を通じて体内の水の気配を捉えるワークショップを実施する。また、終了後には制作した作品を展示発表する。
【展示】2月4日(火)~2月9日(日)11:00-19:00 無料プロフィール 長田佳子(菓子研究家)、塩川いづみ(イラストレーター)、水島七恵(編集者)によって2017年に結成。食べる、描く、編む、をはじめとする人のさまざまな行為を通じて、心と体の同時性を探求するプロジェクト。フィールドワークから導かれたテーマをもとに、ワークショップや展示などを行っている。
OPEN SITE dot(TOKAS教育普及プログラム)
和田菜穂子(東京建築アクセスポイント) レクチャー&ツアー「体験型の学び:建築を通して本郷の歴史を知る」
2月8日(土)13:00-16:30 無料/要予約
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2020/20200208-6969.html
東京の建築文化資源を通じたプロジェクトを展開する東京建築アクセスポイントの活動を紹介した後、1928年に竣工したTOKAS本郷の建物を起点に、文京区本郷エリアにある歴史的な建造物を巡るツアーを行う。関東大震災後の復興事業として計画された元町公園(1930年)や日本基督教団弓町本郷教会(1925年)など、大正末期から昭和初期に造られた建物を中心に見学する。
プロフィール 建築史家として国内外の建築を対象に幅広い活動を行う。2016年に一般社団法人東京建築アクセスポイントを設立。東京にある建築文化資源を通じ、社会と人を結びつける公益性のある活動を展開。専門家による建築ツアーなどを実施している。