伝統芸能も「リモートレッスン」の時代!日本舞踊家・花柳琢次郎が日本初「テレ稽古システム」を開発。新型肺炎コロナウィルス影響を受け一般公開
日本舞踊家・花柳琢次郎(はなやぎたくじろう:東京都世田谷区、以下、琢次郎氏)が日本初、インターネットを通じて自宅にいながら日本舞踊の稽古を受けられる「テレ稽古システム」を開発しました。開発期間は6年。すでに国内だけでなく世界4カ国で実証済みです。
新型コロナウィルスに伴う外出自粛や小中学校の休校が相次いでいます。それにより、対面でないと稽古ができない日本舞踊教室にとっては死活問題であると同時に、教室の生徒たちにとっても稽古を受けたくても受けられない状況が生まれています。そこで今回、そのような状況を改善すべく、教室内で使用していた「テレ稽古システム」について広く一般に公開しました。
国境を越える日本舞踊!世界4か国で実証済みの「テレ稽古」の仕組み
門下生の自宅と、日本舞踊講師の稽古場をインターネット中継で繋ぎ、カメラ・モニターを通じて稽古を行います。これにより、動画での中継、という点以外は対面での稽古とまったく同じです。
琢次郎氏は、これまで6年間に渡り、世界4カ国(イギリス、ポーランド、アメリカ、シンガポールで実証済み)の弟子たちと一緒に「テレ稽古システム」を作り上げてきました。ネット環境、時差、指導法、言葉の壁などを徐々に改善し、6年を経て「テレ稽古システム」が完成しました。
5Gなど技術革新により日本舞踊教室もリモートが当たり前に?
習い事市場の中でもいま人気なのはeラーニングやアプリなどを使った自宅学習です。 「テレ稽古システム」により、対面でしかできないと考えられていた日本舞踊の稽古が自宅で可能になります。日本舞踊のあり方が変われば、国内外に愛好者が急拡大することも考えられます。5G回線など技術の進歩で、より対面での稽古に近いパフォーマンスも期待されます。
今後の普及の課題は設備の改善と指導力の向上
課題もあります。インターネット回線の状況により起こるタイムラグや通信障害、使用するモニターやタブレットに依存する映像のサイズなどです。また、指導者のスキルも必要不可欠です。左右反転して踊る技術や、画面越しに微妙な体の動きを読み取って指導する力、外国人に教える場合は語学力などをどう培っていけるかが、今後「テレ稽古」に取り組む際の課題となります。琢次郎氏は引き続きこれらの課題の改善に取り組みつつ、日本舞踊と「テレ稽古」のさらなる普及を目指す方針です。
これからの展開「中南米の日系人の子供たちに日本の文化を伝えたい」
テレ稽古システムを活用した今後の展開について琢次郎氏はこう語っています。
「これから新年度に向けて本格的に力をいれようと思っているのは、中南米や南米、また他地域で生活する日系人の子供達向けに何か出来ないかという事です。
ブラジルでは日系人はとても優秀なのだそうですが、もうほぼ日本語が話せなくなりつつある子供たちに日本語だけではなく、祖先が育んできた精神性や道徳、その意味などを昔ながらの稽古事を通じて教えられないかという事です。」
ドメスティックな分野だと思われがちな伝統芸能の世界ですが、現代の技術を取り入れていくことで、世界へ大きく羽ばたくきっかけになりそうです。
花柳琢次郎(はなやぎたくじろう)
1964年 東京生。
日本大学芸術学部演劇科卒。
花柳流日本舞踊教室 扇道会 稽古場代表。
国内外での舞台活動や歌舞伎舞踊作品の保存、また振付活動に勤しんでおります。
花柳流日本舞踊教室 扇道会HP
http://ogidonihonbuyo.mystrikingly.com/
お問い合わせ先
花柳琢次郎(はなやぎたくじろう)
03-3305-7161
takujiro1964@gmail.com
広報担当:梅澤暁(俺の日本舞踊)
090-7482-2915
tsuyu.no.harema913@gmail.com
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