上映企画「生誕100年 映画女優 山口淑子」開催のお知らせ
国立映画アーカイブでは、山口淑子の生誕100年を記念して、12月12日(土)より約2週間にわたり特集上映を開催いたします。
1938年に李香蘭の名でデビューして日本や東アジア一帯を席巻するスーパースターとなり、戦後は日本のみならずハリウッドや香港でも活躍した稀代の女優・山口淑子(1920-2014)。エキゾチックな美貌と澄んだ歌声は国境を超えて観客を魅了し、華やかなオーラを放ちました。本特集は、戦前の『支那の夜』(1940)から、戦後の『わが生涯のかゞやける日』(1948)、『曉の脱走』(1950)、『醜聞(スキャンダル)』(1950)といった代表作や『人間模樣』(1949)など戦後復興期を背景としたメロドラマ、そして日港合作『白夫人の妖恋』(1956)まで、時勢に応じて様々な役柄を演じた計14作品(14プログラム)によって、激動の時代を生きた女優の軌跡を振り返ります。なお、開催時の新型コロナウイルス感染症拡大防止策に変更が生じる場合もございますので、随時HPをご確認ください。
- 山口淑子
1920年、中国・奉天生まれ。父と親しい中国人の義理の娘分となり李香蘭という中国名を得る。幼少から中国語と声楽を習い、18歳で国策映画会社・満洲映画協会によって中国人女優として売り出され、『蜜月快車』(1938、上野真嗣)で映画デビュー。長谷川一夫と共演した大陸3部作『白蘭の歌』(1939、渡辺邦男)、『支那の夜』(1940)、『熱砂の誓ひ』(1940、渡辺邦男)で人気を博し、女優として歌手として、日中はじめ東アジアで一世を風靡。終戦後は窮地を逃れて帰国し、1948年に『わが生涯のかゞやける日』で本格的に復帰。1950年代には日本での活動のみならず、アメリカに渡りシャーリー・ヤマグチとしてハリウッド・デビューするとともに、香港に招かれて再び李香蘭の名で主演した。1958年に芸能生活20周年記念企画『東京の休日』(山本嘉次郎)をもって映画界を引退後は、TV司会者や国会議員として幅広く活躍。2014年死去。
- 作品リスト
1 『支那の夜』[前後篇](1940、伏水修)
2 『サヨンの鐘』(1943、清水宏)
3 『萬世流芳』(1942、朱石麟・卜萬蒼・馬徐維邦・張善琨・楊小仲)
4 『野戰軍樂隊』(1944、マキノ正博)
5 『私の鶯』(1944、島津保次郎)
6 『わが生涯のかゞやける日』(1948、吉村公三郎)
7 『情熱の人魚』(1948、田口哲)
8 『流星』(1949、阿部豊)
9 『人間模樣』(1949、市川崑)
10 『曉の脱走』(1950、谷口千吉)
11 『醜聞(スキャンダル)』(1950、黒澤明)
12 『霧笛』(1952、谷口千吉)
13 『戰国無賴』(1952、稲垣浩)
14 『白夫人の妖恋』(1956、豊田四郎)
- 見どころ
一躍スターダムに躍り出た『支那の夜』から、自ら企画を持ち込んだ『白夫人の妖恋』まで―
フィルモグラフィから厳選した14作品を上映
生誕100年を記念して、山口淑子の映画人生をスクリーンで振り返る特集プログラムです。映画史上でも名高い代表作に加えて、再評価すべき秀作も取り上げて足跡を辿ります。激動の時代を背景として様々な役柄に取り組み、台湾の原住民族の少女役で純真さを発揮した『サヨンの鐘』、ギャング映画で妖艶な魅力を放つ『流星』、娯楽時代劇で情熱的な女性を演じた『戰国無賴』など、多くの顔を持つ山口淑子の新鮮な魅力に触れる機会になればと願ってやみません。
銀幕の歌姫として
山口淑子は、幼少から本格的な声楽のレッスンを受け、素晴らしいソプラノで観客を魅了する“歌う銀幕スター”として人気を博しました。音楽映画『私の鶯』はじめ、『支那の夜』、『萬世流芳』、『野戰軍樂隊』では歌唱シーンも見どころです。また、戦後作品『情熱の人魚』、『流星』、『曉の脱走』、『醜聞(スキャンダル)』で歌手を演じています。
名匠監督やスター俳優との協働
黒澤明、清水宏、吉村公三郎をはじめ、マキノ正博、島津保次郎、市川崑、稲垣浩などの名監督たちとの協働で生み出された映画史に残る名作の数々を上映。また、三船敏郎、池部良、森雅之、長谷川一夫などのスター俳優たちと組んで激しい愛憎劇を繰り広げた共演も必見です。
- 企画概要
生誕100年 映画女優 山口淑子
会期:2020年12月12日(土)-27日(日)※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]
定員:310名(各回入替制・全席指定席) ※本特集から定員を100%に戻します。
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
HP:https://www.nfaj.go.jp/exhibition/yamaguchi202011/
前売指定席券 (全席指定席・310席)
12月5日(土)10時より、チケットぴあにて全上映回の前売指定席券を販売します。[Pコード:551-166]
▷一般:520円/高校・大学生・65歳以上:310円/小・中学生:100円
▷障害者(付添者は原則1名)、キャンパスメンバーズ:無料(手数料のみかかります)
※会場でのチケットの販売はございません。
※障害者ならびに国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズの方も前売指定席券をお求めください。
※開催時の新型コロナウイルス感染症拡大防止策につきましては、HPをご確認ください。
(https://www.nfaj.go.jp/exhibition/yamaguchi202011/#section1-1)
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、リリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
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