岡本太郎記念館、 企画展「暮らしのなかの芸術」を3月17日より開催
「鯉のぼり、いいねえ。あんな大きな魚が空を泳ぐんだよ。凄いイマジネーションじゃないか。それも、ひとりの芸術家の創作じゃない。普通の民衆がみんなで自然に持っているイメージなんだ。世界中にひろめたいな」
そう考えていた岡本太郎は、自らも鯉のぼりをつくります。グリグリっと大きな眼、原色の鱗、生き生きと躍動的なフォルム...。
いかにも太郎らしい、生きもののような鯉のぼりです。
鯉のぼりとはこういうもの。だって昔からそうだったんだから。だれもがそう考え、それで良しとするなかで、太郎だけはちがいました。
「もっと自由でいいじゃないか。みんなが自分の自画像のような、ユニークな鯉のぼりをつくって上げればいい」。そう考えたのです。
じっさい太郎は無数のマルチプル作品をつくり、暮らしのなかに送り込んでいきました。テーブル、イス、絨毯、ネクタイ、スカーフ、浴衣、振袖、トランプ、スキー、バッグ、カップ......etc.その表現領域はありとあらゆるジャンルにおよんでいます。
もっとも、「芸術なんて道ばたの石っころや空のインク瓶となんら変わりない」と考えていた太郎は、自作のプロダクトを「芸術」などとは考えていなかったでしょう。
本展は、太郎が暮らしのなかに送り込んだ作品群を、アイデアを描き留めたエスキースなどとともに一望するものです。芸術とは生活そのものであり、生きること。そう考えた岡本太郎の芸術思想を、どうぞご体感ください。
岡本太郎記念館館長 平野暁臣
■開催概要
会期 2021年3月17日(水)~2021年7月11日(日)
<特別展示>第23回岡本太郎現代芸術賞 岡本太郎賞 野々上 聡人 6月23日(水)~7月11日(日)
開館時間 : 10時~18時(入館は17:30まで)
休館 : 火曜日(祝日の場合は開館)
会場 : 岡本太郎記念館(東京都港区南青山6-1-19)
アクセス : 銀座線・千代田線・半蔵門線『表参道』駅より徒歩8分
入場料 : 一般 ¥650(¥550)/小学生 ¥300(¥200)
公式サイト : http://www.taro-okamoto.or.jp/
あなたの会社のニュースを掲載しませんか?
ニュースへの新規掲載お申込み(無料)