グラフィック2021.03.27

偶然と必然の間の混沌の中で生まれる無限的反復 瀬尾浩司写真展『BEYOND-PHOTO by. HIROSHI SEO』

東京
VISION

偶然と必然の間の混沌の中で生まれる無限的反復−瀬尾浩司写真展『BEYOND-PHOTO by. HIROSHI SEO』

 

HIROSHI SEO 『BEYOND』

 

2020年、新型コロナウイルスが世界を一変させました。人と人との直接的な接触が絶たれ、誰もが不安の中にいました。そんな混乱の中でもアーティストたちはこの世界の新しい方向性を見出すために模索していました。
写真とは、この世の中にある現実の世界を切り取った断片に他なりませんが、写真家の目を借りることで、世界の新しい捉え方を見ることができる芸術です。
写真家・瀬尾浩司が、新作『BEYOND』に収めた、絵画ともグラフィティともCGとも見えるイメージもまた、まごうことなき現実の世界を映した「写真」です。
しかしここに映し出されたものは、形を「超えた」形であり、時間や現実を「超えた」何かです。これは図らずも、今までの常識を超え、新しい「何か」を創り出さなくてはならない今の私たちの心境とリンクします。
本展は、“POP UP GALLERY”と称した期間限定のギャラリーです。2020年というコロナ時代の始まりに、世界のあり方の変容を受け創り出された、未来的でありながらプリミティブな瀬尾浩司の『BEYOND』を、是非この機会にご覧ください。

 

■作家より:


本作『BEYOND』は、多くの知覚を私に与えてくれました。
シュールレアリストや、印象派、ミロやダリ、セザンヌやクレー、ピカソなど、多くの巨匠たちもきっと見ていたであろうこの景色は、私に知覚芸術の宇宙を感じさせてくれました。
キラめき細密なうねりを繰り返しながら溶け込んでいく、偶然と必然の間の混沌の中で生まれる無限的反復は、全ての境界線を越え私達に『永遠』や『過去や未来』、『魂』を感じさせます。
現生に生きる私たちが、混沌や死後の世界の中にある魂を知覚(perception)することは、とても意味があり、そこには『学び』があり『祈り』があり『安らぎ』があると私は考えます。またそれは、私たちにもう少し知覚(perception)することの必要性を問いただしてくれているようです。
地球ではここ1年様々なことが起きて、沢山のことが大きく変わってしまったけれど、今の時代にしか出来ないような、自分の手が届かない知覚(perception)への祈りを込めて本作『BEYOND』を制作しました。

写真家・瀬尾浩司

 

■Information:


『BEYOND-PHOTO by. HIROSHI SEO』
2021.4.2. Fri. 〜 2021.5.5. Wed
TAKEO KIKUCHI渋谷明治通り本店3F(東京都渋谷区神宮前6-25-10-3F)
展示スペースA:『BEYOND』 / 展示スペースB併設展:『イメージの再生(A Rebirth of Images)』
入場料:無料 (11:00AMー20:00PM)
 

■展示スペースA:『BEYOND』


HIROSHI SEO 『BEYOND』

 

HIROSHI SEO 『BEYOND』

 

HIROSHI SEO 『BEYOND』

 

■展示スペースB併設展: 『イメージの再生(A Rebirth of Images)』


数年前より、「サステナブル(Sustainable)」という言葉を耳にする機会が増え、様々な業界でも取組みがなされている中で、写真にできる「サステナブル」なことはなんだろうと考えた時に、すでに存在するイメージを、重なり合う画像や素材、手描きによる書き込みなど、アナログな手法によって「再生」させることができないかと考えました。
本作は40ct &525 by TAKEOKIKUCHIの為に撮影した写真にアートワークを施し、新しいイメージが生まれる愉しさを表現したグラフィカルなシリーズです。

 

HIROSHI SEO『A Rebirth of Images』

 

HIROSHI SEO『A Rebirth of Images』

 

HIROSHI SEO『A Rebirth of Images』

 

HIROSHI SEO『A Rebirth of Images』

 

HIROSHI SEO『A Rebirth of Images』

 

HIROSHI SEO『A Rebirth of Images』

 

Photographer  HIROSHI SEO/瀬尾浩司


写真家・瀬尾浩司

 

広島県福山市出身。京都精華大学デザイン科卒業後、日本を代表する写真家・植田正治に師事。2000年よりフリーの写真家として広告・ファッション・雑誌など様々な分野で活躍。東京都写真美術館、植田正治写真美術館、新津美術館、高松市美術館などでのワークショップや、銀塩写真技術や機材、フィルム、印画紙等を守る【ゼラチンシルバーセッション】へ参加を通じ、写真技術の継承にも貢献。2017年より自身のライフワークとして、 日本の伝統である華道・茶道・武道など様々なジャンルの家元を撮影した「Oiemoto」シリーズを制作。2019年、ロンドンでの展示を皮切りに、ヨーロッパ・東京・アメリカ・カナダを巡回。2020年、北米での展示巡回中に世界的な新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け展示が中止になり、コロナ禍で見た世界の新しいあり方を映し出した『BEYOND』の制作をスタート。
 
● 展覧会実績
●森アーツセンターギャラリー「PHOTO STAGE」

●植田正治美術館 「PHOTO STAGE 2」

●六本木ミッドタウン 「Professional Photographer 200人展」
●長崎県美術館 「PHOTO STAGE 3」
●東京 AXIS GALLERY 「SAVE THE FILM/GELATIN SILVER SESSION」

●ミッドタウン富士フィルムスクエア 写真展「うえだ好き」

●青山 lomography 「I LOVE FILM 展」
●Xシリーズで綴る写真展「写真すること」

●Art Photo Tokyo edition zero TCK presents 「Contact Prints」

●ミッドタウンFUJI FILM SQUARE 写真展「100-XPhotographers」

●TAKEO KIKUCHI 渋谷明治通り本店「TAKEO KIKUCHI PHOTO EXHIBITION Photo by HIROSHI SEO」
●「OIEMOTO EXHIBITION」

イギリス・ロンドン Peacock Theatre

オランダ・アムステルダムTheatre Amsterdam

アメリカ・ニューヨーク Queens Theater
他 北米6カ所
カナダ・トロント Roy Thomson Hall

●北参道「OIEMOTO Photo by. HIROSHI SEO × DESIGNART TOKYO 2019」他
 
本記事に関するお問い合わせ:VISION

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