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その他2022.07.11

仕事術やフレームワークがなかなか身に付かない人へ。デザイナーが仕事術のインストール方法から語る『デザイナー式 理にかなった仕事術』刊行

東京
株式会社NEWPLAIN

目指せ、脱・仕事術オタク。

守本悠一郎(株式会社NEWPLAIN)は2022年7月に『理にかなった仕事術』(守本悠一郎著)を刊行しました。

デザイナー式 理にかなった仕事術 表紙カバー


■他人の作ったジーンズは裾上げをするのに、他人の作った仕事術はそのまま使うの?
「仕事術」についての本を書くにあたり、まず僕が言っておきたいことがあります。それは、「仕事術とは、あくまで“他人のもの”である」ということです。

当たり前のことを言っているようですが、実はここを勘違いしている人がたくさんいると僕は思っています。例えば、「デザイン思考」という手法が一昔前に流行りましたが、皆さんはこの「デザイン思考」をどのように活用したでしょうか。みんなで付箋にアイデアを書いて、みんなで壁にペタペタ貼って、それをパシャっと写真に撮って、「いやー今日も頑張ったね」なんて言って、次の日には全て無かったことになってる、なんて経験をしたことはないですか。

要するに、「仕事術」というのは「借りてきた手法」なので、少しでも気を抜くと主体性が失われ、目的を見失い、「こなす」のが目的になって終わってしまうのです。その結果、誰も「何のためにこれをやっているのか」を意識せず、大した成果も出ず、「なんかうまくいかなかったねー」で終わります。

当たり前なんです。そもそも仕事というのは「難しい」から、色んな人が仕事術やフレームワークを開発するのであって、それだって万能な“魔法”ではありません。あくまで補助器具に過ぎず、それを使った上でさらに努力を重ねて初めて結果が出るのです。

しかも、それを作ったのが他人であればなおさら、自分の体や能力に合わせて調整するのが必須です。服屋で新たにボトムスを買う時、裾上げをしたり、ベルトで自分のウエストにフィットさせなければ、到底履きこなせませんよね。仕事術もそれと全く同じなのです。
だから、「仕事術」には意図的に能動性を持って向き合うことが必須です。他人が作ったそのままの状態では、ダボダボであなたにフィットするはずがないのです。


ビジネス、SDGs、テストの目標点、、そもそもの目標設定が間違ってないか?
生物は、ゆらぎを持つことが自然で、ゆらぎを持つことで生き長らえています。しかし、人間は目標を「定常」で設定しようとします。これが大きな間違いで、目標達成の難易度を遥かに高めています。つまり、本来人間は「ゆらぐ」生き物です。だから、目標として「ピタッとその位置に止まること」を目指すのではなく、ゆらぎを前提に目標・計画を立てることが肝要です。

学校のテストでたとえるなら、「5教科全科目で80点を取る」という目標と、「5教科合計で400点を取る」という目標は、数値的には全く同じですが、難易度は全然変わります。前者は5回の定常を求められますが、後者は1回の定常で良いというのが分かるでしょうか。つまり、前者は各科目で80点という定常を求められています。対して、後者は国語が60点でも数学で100点を取れば帳尻が合います。そして、定常が求められるのはその帳尻の1回だけ、「合計400点」という目標だけなのです。

要するに、「目標の叶え方」というのは、その目標の1点に留まる事ではなく、その周辺を行き来することで、平均するとその目標の中心点にいるよね、というやり方になるのです。

これは個人の域にとどまらず、昨今話題のSDGsにも当てはまる話です。言葉に惑わされそうだなというのは、「平等」あるいは「多様性」というのは、「ゴール」ではないということです。先ほど書いた通り、ゆらぎを内包する人類の目標の叶え方というのは、目標の周辺をぐるぐる回ることで、結果として中心点に回帰するというやり方です。だから、各施策がどちらかに「偏っている」のは自然なことで、あるベクトルに対し、それを中心点側に傾けるのが施策です。国語が60点なら数学で100点を取らなければいけないように、リテラシーが低い分野は、一度やり過ぎなくらい逆方向に傾け直す必要があるのです。


■コロナにAIにWeb3.0、VUCAな時代のユーザーの行動パターンは歴史から学べ
皆さん「天気予報」ってどんな仕組みか知っていますか?
天気図を見て、「雨のパターン」が出ていれば「明日は雨でしょう」とする…というほど簡単なことでもないらしいのです。僕も詳しいわけではないですが、天気は「晴れのパターン」「雨のパターン」みたくスパッと現れるのではなく、もっとグラデーション状で複雑なのは想像がつきます。

では、実際にそれをどう予想しているかというと、ズバリ、過去の似たような天気図を引っ張ってきて、その時にどんな天気になったかの統計で割り出しているのです。つまり、「降水確率50%」と言われたら、「過去の似たような天気図の時は、2回に1回雨が降った」ということなのです。だから、降水確率100%と言っても「大雨」という意味ではありません、「過去に同じような状況だった時に、ほとんどの場合で雨が降った」という意味なのです。

さて、ここからが本題です。
皆さんは仕事の中で「ユーザーの行動」を予測したり、「市場の動向」を予測しなければならない時があると思います。あるいは「未来予想」なんていう大きな括りは、今この瞬間も全ビジネスパーソンが注目していることでしょう。そのような時、皆さんはどのような手段を取るでしょうか。「勘が恐ろしく当たる」とか、「預言の才能がある」なら別ですが、僕の場合はそのような能力はあいにく持ち合わせていないので、凡人でもある程度納得のいく方法を取ります。つまり、「天気予報」と同じ戦術です。

天気予報は「過去の空模様」と「実際の天候」の因果関係の統計です。これを例えば「ユーザーの行動」で言えば、「石油価格が上昇した時の市民の行動パターン」は、オイルショックの時のそれからさほど変わっていません。これはほぼ完璧にパターニングが出来ていると思います。
あるいは「市場の動向」で言えば、かつて産業革命が起こった時、それを素早く取り入れた国はその後繁栄し、そうでなかった国は長きに渡り経済が停滞しました。今の日本がまさにWeb3.0回りで法整備が遅れ、優秀な人材がシンガポールなどに流出し、まさにそのパターンに堕ちるのではないかと警笛を鳴らす起業家は多いです。
「未来予想」というのは抽象的ですが、また産業革命に準えるなら、当時「機械が人間の仕事を奪う」と言って機械を破壊する人々が現れましたが、今のAIブームでも全く同じことが起こっていますよね。

と言った感じで、今書いた例はどれもかなり広い例ですが、各人のビジネス領域に合わせて、見る歴史のスコープを調節すれば、より具体的な知見が得られるはずです。「歴史を見れば正解がわかる」というわけでは決してないのですが、少なくとも、勘でやるよりも根拠があり、根拠があるから、周りも説得しやすいです。未来予測というのは事業自体のためでありつつ、同時にインナーマーケティングの意味も持っていると僕は捉えています。つまり、チームをまとめるための指標として機能しているという事です。そういった指標が誰かの独断で決まっているよりは、共通の事実である歴史を根拠に据えた方が、チームのまとまりは出てきやすいかなと考えています。


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【著者紹介】

守本悠一郎 もりもと・ゆういちろう
フリーランスデザイナー。1994年静岡生まれ。
2014年千葉大学工学部デザイン学科進学後、3年次に武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科へ編入。在学中よりフリーランスとして活動を始める。プロダクトデザイン・グラフィックデザイン・空間デザイン・UI/UXデザインと、従来デザイナーでは類のない広範囲のデザインを手がけ、その後テクノロジ分野に越境し、自社アプリを1人で作成・リリース。最近はビジネス分野に知見を広げ、経済や歴史など社会の根底から、ジョブ理論、破壊的イノベーション、最新のパーパスまで踏まえながら、スタートアップを中心にコンサルを手がける。

招待制のデザインアワード「TOPAWARDS ASIA」をトップスコアで受賞、「東京ミッドタウンアワード」ファイナリスト入り、「ADFミラノサローネデザインアワード」優秀賞、「JID AWARD」NEXTAGE部門賞など、海外含め多数受賞。仕事事例が「AXIS Web Magazine」、「艺术与设计」、「MdN DESIGN INTERACTIVE」、「the Japan times」、「architecture photo」等に多数掲載。

Twitter:@yuichiro_morimo

note:https://note.com/newplain

YouTubeやってます。「守本悠一郎」で検索。

本記事に関するお問い合わせ:株式会社NEWPLAIN

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