生成AIと醸造微生物の研究成果を組み合わせることで実現する「スマート醸造」津南醸造で持続可能な醸造システムとして運用開始。
「BREW FOR FUTURE」をテーマに酒造りを続ける津南醸造が「酒蔵 × サイエンス × 生成AI」によって酒造りの可能性を広げるシステムを酒蔵で活用できる形に実装しました。
津南醸造株式会社(本社:新潟県津南町、代表取締役:鈴木健吾、以下「津南醸造」)は、株式会社FERMENT8(新潟県長岡市、代表:長井隆、以下「FERMENT8」)の協力のもと、生成AIを用いた日本酒製造工程に対する情報を活用したスマート醸造システムを構築し、酒蔵内での運用をスタートしました。
スマート醸造による持続可能な酒造り
このスマート醸造システムは、伝統的な酒造りに最新の生成AI技術を融合させることで、津南醸造の「Brew for Future」の理念を実現します。このシステムは、醸造微生物の挙動や品質管理のデータをAIが分析し、より効率的で環境に優しい酒造りを実現するための洞察を提供します。そのアプローチにより、津南醸造は日本酒の品質向上とサステナビリティーの両立を目指しています。
また、FERMENT8の専門知識と協力により、このシステムは実用化され、酒蔵内での運用を開始しました。この取り組みは、将来的には日本酒製造業界全体の発展に寄与する可能性を秘めていると考えています。
酒造りはアートとサイエンスの融合
酒造りは、原料である米をはじめ、麹や酵母といった醸造微生物、蔵の環境である温度や湿度、さらにはその空間に空気中のちりや微生物などの組み合わせによって、完成する日本酒の味は無限の可能性を秘めています。 まさに酒造りの中にアートとサイエンスを感じることができます。 これらの膨大な知恵と経験、さらには研究結果を最大限活用して、将来的に持続可能な酒造りを実現するため、今回生成AIを利用したスマート醸造システムの開発に至りました。
大自然の影響下にあるからこその生成AI活用
津南醸造は、日本有数の豪雪地帯に位置するため、冬は3-4メートルの積雪と厳しい自然環境と日々対峙しています。こうした変化に富んだ気候は、酒蔵の運営における予測不可能な要素が増加し、日本酒の品質にも影響を与える可能性があります。
生成AIの導入により、津南醸造はこれらの環境変化に柔軟に対応し、安定した品質の日本酒を生産するための新しい戦略を採用することができます。環境変化に対する製造プロセスの変動を分析蓄積し、より効率的かつ環境に優しい酒造りを実現するための知見を提供します。この革新的なアプローチは、持続可能な製造プロセスの確立とともに、酒蔵として安定的な品質の日本酒を作り出すことにも寄与します。
「サスティナブル」から「リジェネラティブ」な酒蔵へ
津南醸造は、厳しい自然環境の中で、生成AIを活用して持続可能な酒造りを実現しています。AI技術により、気候変動や製造プロセスの変動を分析し、品質管理と環境配慮を両立します。この革新的なアプローチは、単に持続可能な方法に留まらず、レジリエンスを高め、酒蔵の「リジェネラティブ(再生可能な)」な運営を目指しています。津南醸造は、伝統と最新技術の融合を通じて、日本酒製造の新しい未来を切り開いています。
津南醸造株式会社
住所 新潟県中魚沼郡津南町大字秋成7141
代表 代表取締役 鈴木 健吾
H P https://tsunan-sake.com
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