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その他2023.06.05

6月5日は世界環境デー!「サステナビリティ」を謳う企業やブランドに消費者は不信感を抱いている? 自然環境や社会のあり方、人にも配慮したビジュアルコミュニケーションとは

全国
ゲッティイメージズ ジャパン株式会社

1464730641,rudi_suardi,iStock

市場の分析データに基づいた、質の高い1億7000万点以上のコンテンツを中小企業や小規模事業者に提供する世界最大級のストックフォトサイト「iStock」(以下iStock)は、時代に合わせた企業コンテンツを提案し、クリエイティブの分野においても業界を牽引し続けています。iStockを運営するゲッティイメージズのビジュアル調査「VisualGPS」(*)に裏付けられた市場のニーズやトレンドをもとに、世界中の37万9千人以上のコントリビューターと呼ばれる契約クリエーターに対して撮影指導を行うことで、時代に合わせたコンテンツを提案しています。

*ゲッティイメージズは、2020年2月より、世界的な市場調査会社であるMarketCast社と提携し、26カ国13言語で1万人以上の消費者と専門家を対象に調査を行い、「今、求められているビジュアルコンテンツ」を具体的な数字とともに明らかにした「VisualGPS」と呼ばれるガイドラインを作成しています。VisualGPSの詳細情報はこちらをご覧ください。

6月5日は「世界環境デー」です。環境保全に関する理解を深め、積極的な取り組みを推進することを目的に、1972年に国連で定められました。現在では、多くの企業が「環境」に配慮した製品やブランドを扱うなど環境への意識を高めています。
「SDGs」や「ESG」といった言葉も当たり前になっている中で、「世界環境デー」を機に、企業はどう「環境」に対して理解を深め行動し、それをビジュアルコミュニケーションに落とし込むべきなのかについて、iStockのビジュアル専門家が分析しました。

■そもそも「SDGs」と「ESG」とは?

企業が自然環境や社会のあり方を考え、行動する上で重要とされているのが「SDGs」と「ESG」という言葉です。SDGsとは、国連で定められた2030年までの「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称で、環境問題、差別、貧困といった課題に対する17の目標が定められています。政府や企業、地域、個人が達成するべき目標で、それぞれの立場から様々な活動が行われています。
一方、ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの柱で構成されています。「環境」は、企業の脱炭素や生物多様性、水資源問題への取り組みなど、「社会」は、人権問題や地域社会への貢献など、「ガバナンス」は、企業のコンプライアンス(法令順守)のあり方などがあげられます。企業はESGに沿った取り組みを実施することで、環境問題への対策、投資家を惹きつける持続的な企業経営、ビジネスの成長やコスト削減、優秀な社員の獲得など多くのメリットが得られるとされています。
現代社会では、企業は単に自然環境に配慮した取り組みだけでは十分とは言えません。社会のあり方や人々の暮らしまで考慮した本当に意味での「環境」を考え、実践することが求められていることが分かります。

1349020801,Andriy Onufriyenko,GettyImages

■日本で人気の環境に関する検索ワード、トップは「SDGs」

一口に環境と言っても様々見方があることを紹介しました。ここでは企業が「環境」に関してどういうキーワードに注目しているのかご紹介します。iStockで人気の検索ワードを分析すると、以下の通りです。

<日本の検索トレンドワード> ※2021年12月~2022年12月の1年間。()カッコ内は対前年比。
1位:「SDGs」 +3%
2位:「海洋プラスチック」+614%
3位:「持続可能な暮らし」+117%
4位:「サーキュラーエコノミー」+107%
5位:「環境アイコン」+103%
6位:「家庭菜園」+94%
7位:「ev充電」+211%
8位:「太陽光パネル」+56%
9位:「サステナビリティ」+47%
10位:「カーボンニュートラル」+47%
以下、「サプライチェーン」+42%/「Csr(企業の社会的責任)」+39%/「Ev」+46%/「持続可能」+23%/「環境」+27%/「Eco」+18%/「電気自動車」+2%

日本では「SDGs」が最も検索されており、世界的な課題に取り組む姿勢を反映しています。海洋プラスチック汚染への懸念に対する認識と取り組み、さらに、持続可能で環境にやさしい暮らしの一例として、家庭菜園が人気を集めているようです。カーボンニュートラルの達成も優先事項で、ソーラーパネルの採用や循環型経済の推進への関心も高まっています。電気自動車への関心は、よりクリーンな交通手段へのシフトを示し、責任あるサプライチェーンの実践は、企業が倫理的で持続可能な経営を確保するために注目されています。これらの傾向は、日本の持続可能な開発へのコミットメントと、より持続可能な未来に向けたグローバルな取り組みへの積極的な参加を強調しています。


■「ソーラーパネル」や「風力発電」…グリーンウォッシュと受け取られかねない?

環境に関するビジュアル傾向を知る上で、今回は「ESG」をテーマとしたビジュアルに着目してみましょう。興味深いのは、ソーラーパネルや風力発電、植物など、抽象的なビジュアルの人気が高いことです。こういったビジュアルは、瞬時に環境問題を連想させますが、実は見るひとによっては「グリーンウォッシュ」、見せかけのエコと取られてしまいかねないことを認識しておく必要があります。さらに、人気ビジュアルのうち、人物が登場するものは非常に少なく、その多くは若い女性のライフスタイルを描いたもので、シニア層やサステナビリティのために活躍する人物を描いたものはあまり見当たりません。また、過去5年間では、緑を基調としたカラーパレットが多く使われていることも分かりました。

1391248882,Ali Trisno Pranoto,GettyImages

■「サステナビリティ」を謳う企業やブランドに懐疑的な日本の消費者

ここまで、企業やブランドが環境に関してどういうキーワードに着目し、どのようなビジュアルを選択しているのか分析してきました。では実際に消費者は自然環境、社会環境に関して何を企業に求めているのでしょうか。
VisualGPSの調査結果によると、日本の消費者は、「持続可能/サステナビリティ」と謳っている企業やブランドの取り組みに懐疑的であることが分かりました。日本では58%の人が、「製品が“環境に優しい”と偽って表現されている」と感じています。うわべだけの「サステナビリティ」ではなく、実際に環境にやさしいパッケージを採用しているか、製造過程はクリーンかといった企業の取り組みや、顧客の安全・安心、顧客に対する誠実さと公平さ、従業員の幸福にも透明性を持って取り組んでいるか等が重要視されています。

■自然環境と社会のあり方、人にも配慮したビジュアル選択のポイント

ESGを含む社会の持続可能性が注目されており、企業やブランドは、人々や環境に配慮していることを示すことが重要です。これは、責任あるAIの使用、環境に配慮したソフトウェアの使用や開発、チームビルディング活動、オンライントレーニング、多様性への取り組み、メンタルウェルネスセッション、柔軟な勤務形態などが例に挙げられると思います。社会にも環境にも貢献できるビジュアルコミュニケーションを実現することで、企業は注目され、行動を喚起し、世界にポジティブな変化をもたらすことができると言えます。
最後に、自然環境と社会のあり方、人にも配慮した、人々の共感を得られるビジュアル選択のポイントをご紹介します。

<ビジュアル選択のポイント>

① 魅力的な題材を選ぶ
・ソーラーパネルや風力発電など、お決まりのサステナビリティのシンボルにとどまらず、ユニークな視点から自然をビジュアル化することで、穏やかで配慮した雰囲気が生まれます。
②鮮やかなカラーパレットを取り入れる
・緑だけでなく、色やカメラのテクニックを駆使して、競合他社との差別化を図りましょう。

③ライフサイクルの可視化
・材料の調達からパッケージの廃棄まで、製品のライフサイクル全体を紹介しましょう。
・商品開発の舞台裏を紹介し、パッケージのリサイクルや返却方法を紹介しましょう。
④テクノロジーがもたらす人と地球への恩恵
・テクノロジーを駆使した代替交通手段を重視しましょう。
・スキルアップと多様な人材の育成のためのオンライントレーニングプログラムなどを通した取り組みを紹介しましょう。
・ラッシュ時の車移動などを減らすための、柔軟な勤務形態を推進しましょう。

⑤社会的責任における透明性
・気候変動に関するリーダーシップとESGの実践における透明性を促進しましょう。
・持続可能なビジネスモデルを紹介するために、視覚的に印象的なインフォグラフィックやイラストを使用しましょう。
⑥従業員主導のサステナビリティを強化する
・サステナビリティへの取り組みを推進する従業員の生き生きとしたストーリーを共有しましょう。
・従業員や環境に対する会社の配慮を説明しましょう。

 

1470669997,Yagi Studio,GettyImages

 

■iStock クリエイティブ専門チーム Creative Insights マネージャー 遠藤由理 プロフィール

10代後半からアメリカ、スペイン、チェコ、韓国で過ごす。映画制作とデジタルメディアデザインに重点を置いたビジュアルメディアの学歴を持ち、国際映画や日本映画のプロモーション、セールス、買収、配給などの仕事に従事。 2016年からはiStockのクリエイティブチームのメンバーとして、世界中のクリエイティブプロフェッショナルによる利用データ分析と外部データや事例を調査し、来るニーズの見識を基にCreative Insight(広告ビジュアルにおける動向調査レポート)を発信。意欲的な写真家、ビデオグラファー、イラストレーターをサポートし、インスピレーションに満ちたイメージ作りを目指している。

 

▼iStockとは

豊富な経験と専門知識を持つゲッティイメージズが運営しているストックフォトサービス。世界最大級のデジタルコンテンツカンパニーとして、消費者の心に響くビジュアルコンテンツを1億6400万点以上提案し、時代に合ったコミュニケーションをサポートします。

「Visual GPS」に裏付けられた市場のニーズやトレンドを、世界中の36万9千人以上のコントリビューターと呼ばれる契約フォトグラファーやビジュアルクリエイター(うち85,000人が専属)に対して撮影指導を行うことで、時代に合わせた写真、映像、イラストを収集しiStockでしか入手できない厳選プレミアム素材(プラス/Signatureコレクション)も数多く収録しています。

特に、インクルージョンを反映した写真と映像素材は継続的に注力しており、日本においても、ローカル性の高い画像、動画、イラストまで、顧客のニーズに合わせた多様なコンテンツをタイムリーに提案することで、日本の個人事業主や中小企業の顧客エンゲージメント向上をサポートしています。

(最新ページ:https://www.istockphoto.com/jp/ダイバーシティ:多様性

iStock by Getty Images 日本語公式サイト:https://www.istockphoto.com/jp

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