2020.12.02
去年の自分に何を話すか。
東京
ライター
来た、見た、行った!
かつらひさこ氏
12月。師走である。
毎年思うが、今年も早かった。
外の空気が一気にせわしなくなってくるので、のんびりする時間は多少強引にでも取りたいところ。
12月の目標は「1日の中でご飯時間以外にお茶する時間を必ず取る」にしようと思う。
今年は世界中の色々な人が色々なことを諦めたし、我慢の年だったように思う。
ストレスの発散の仕方は人によってそれぞれだが、私の場合は外に出る事、人と話す事が主だったもので、それを封じられた今年は本当に厳しかった。
発散できない毒が内側にこもり、じわじわとメンタルを蝕まれる感覚に陥った。
他の人もそうだったと思うし、皆なにかしらどこかしらイライラしていたことが多かったと思う。
もしも自分がタイムマシンで去年の今頃に戻り自分に忠告できるとしたら、何を話すかなと考える。
「オリンピックは延期になるぞ」
「これから世界中で、直接人と会うこと喋ることを躊躇しちゃうようになるから、今のうちに飲みたい人と飲んでおきな」
「行きたいライブやイベントに簡単に行けなくなるから、思い残しのないように絶対に行っておけ」
信じるか信じないかで時間は取られそうだとも思うが、それにしても日々の生活に追われて、結局いつも通りになる気もする。
それでも、行きたいイベントにはおおむね行っておいたと言い切れるのは嬉しいことかもしれない。
テレワークやリモート化が進み、ライブやイベントは配信で楽しめることが多くなり、いろいろな面で急激な変化が進んだというか、進めざるを得なかった年だったと思う。
間違いなく歴史に残るであろう今年を、リアルタイムで体験できたことは貴重だった。
今年は今年で、そう悪くはなかったと言うにはまだ時間がかかるかもしれないが、未来の自分は、今の自分になんて声をかけるだろうと冬の夜にふと考えた。
プロフィール
ライター
かつらひさこ氏
1975年札幌市生まれ。自分が思い描いていた予定より随分早めの結婚、出産、育児を経て、7年前からライティングを中心とした仕事を始める。毒にも薬にもならない読みやすい文章を書くことがモットー。趣味はクイズと人間観察。