この世は謎に満ちている! 身近で壮大なミステリー

広島県
コピーライター、エディター
Kyoko Kittaka
橘髙京子

私は幼い頃から不思議に思っていることがある。そのひとつが「自分が存在している」こと。この話をすると「哲学ですね」という人もいるが、私は哲学とは思わない。生物学上では、この世に生きとし生けるものは、一度生まれたら二度と生まれ変わることはないらしい。ということは、自分は人としてではなく、猫や犬、昆虫や魚として生まれて来る可能性もあったということだ。もしくは、この世に自分が存在すらしていなかったかも知れないのだ。なぜ、この肉体に“私”という意識が宿っているのか? いったい“私”は、どこからやってきたのだろうか? そんなことを、ついつい考え込んでしまうことがある。

そして、もうひとつが「宇宙が存在している」こと。私は自然を観察することが好きなのだが、夜空に輝く月や星を眺めていると「なんで土星にだけ輪っかがあるんじゃ!?」とか、いろんな疑問が湧いてきて頭がクラクラしてくることがある。何かが存在するということは、それが出来上がるまでの過程があるはず。それは、私たちが小学生のころから、理科や算数などで学んできたことだ。突き詰めて考えていると、宇宙空間は無から突然生まれたことになるのか!? その答えが分からずに恐怖さえ感じる。

こんなことを考えてしまう自分はヤバいのか!? 昔、友人に「そんなことを考えるヒマがあるなら、どうやったら金を稼げるか考えた方が得じゃない?」と言われてしまったことがある。確かに、そうだよなあ…。いや、待てよ。私は決してヒマじゃないんだけど! 分からないことを解明してスッキリしたいという気持ちは、人間として普通の感覚だと思うんだけど! 果たして、この疑問について明確に答えられる人が、この世界に存在しているのだろうか?

いずれにせよ、世の中は“有り難い”ことで溢れていることは確かだ。そして、命が生まれることは奇跡だ。苦しいことがたくさんありすぎると自暴自棄になりがちだが、私が私として生まれてきてしまったことは仕方ない、と半ば開き直っている。もし、生まれ変わりがあるとしても、今この時代に生きる私の人生は一度きり。だからこそ、私は私のことを最高に幸せにしてあげたいと思う。

プロフィール
コピーライター、エディター
橘髙京子
大学卒業後、広告代理店のコピーライターや出版社の編集者・ライターとして勤務。現在は映像業界のプロデューサー、フリーライターとして活動中。

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