東大和市で「としまエンドレス展」開催中。そんなに「としまえん」が好きになったのか、練馬区民……いや、東京都民。
クリステで度々紹介している「としまえん」。
練馬区にかつてあった区内唯一の遊園地で、惜しまれつつ2020年8月31日に94年の歴史の幕を閉じた……というのはご存知ですよね?
その後、石神井公園ふるさと文化館で催された企画展が大好評だったり、跡地にできる「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 −メイキング・オブ ハリー・ポッター」関連の話題がニュースになるたびに区民が「としまえん……」と呟いたりするほど、今もなお人々の心に残り続けています。
そんな中、東京都東大和市の「BIGBOX東大和」で「としまエンドレス展 ~みんなのこころの中に~」が開催中とのこと。
それを聞いた私の第一印象は……
「いや、さすがにそろそろネタ切れませんか?」
いくら根強いファンがいるとはいえ、としまえんそのものが無くなってしまった今、残念ながら目新しいものは生まれないはず。
四半世紀以上生きてきた身として、人気コンテンツの素材が使い回され、だんだんと価値が擦れていく様子を見て、ファンが「またコレかよ……まぁ、好きだから乗っかるけどさぁ……」とうんざりしている場面を何回か見てきました。
個人的に、としまえんには運営していた頃の美しいとしまえんのまま、たまに思い出した頃にちょこっとだけ露出して当時を知る人が懐かしむ……というスタイルに落ち着いてほしいなと思っています。その方が、きっといつまでも輝き続けられるのでは……。
と、憂いながら開催概要を拝見したところ、
“スタッフの秘蔵写真で綴る思い出のとしまえん
元としまえんスタッフが持っている大切な写真たちを展示します。
としまえんの風景やスタッフの思い出の写真など、普段見ることのできない写真たちが大集合!”
……えっ?そんなプライベートなお宝写真見られるの? しかも無料? いいの? 穴が開くくらい見るよ?
言われてみれば、今までの展示はお客さんから見えてる表側。バックヤードは多少あったけど公式に残されてるものばかりで、真の裏側は見えていなかったと振り返りました。
さっきのボヤキは取り消します。忘れてください。こーれーはー!!! 行くしかないでしょう!!!!!
ということではるばるやってまいりました、西武拝島線東大和市駅。
そして会場のBIGBOX東大和。
入口ではマスコットキャラクターのエルちゃん(右)・カルちゃん(左)がお出迎え。このご両名が揃えば……そこはいつでもどこでも、誰が行っても「としまえん」。
会場はお食事処「ななかまど」の脇を道なりに進んだ先にあります。
道中には1982年のミュージカルで使用したという、動くカルーセルエルドラドの模型や(超貴重!)、
歴代の広告ポスターが。
何回も見ていますが、何回見てもいいですね。まさにエンドレス。
そしてメインの「スタッフ秘蔵写真で綴る思い出のとしまえんROOM」がこちら。
もう部屋に入る前から「としまえん」。ワクワク。
入っても「としまえん」。
小ぢんまりしたスペースで、その分としまえん成分がギュッと凝縮されています。(としまえん成分、とは?)
肝心の秘蔵写真は、と言いますと……
・朝礼風景(こういうのが見たかった!)
・フライングパイレーツの操縦席(いろんなマニアのハートをくすぐる)
・「としまえんど」が生まれた会議のホワイトボード(他の候補案を企業秘密にしない前衛的スタイル)
・エルちゃんとカルちゃんの宣材撮影風景(そこをチョイスするセンスに脱帽)
などなど、スタッフさんが世に送り出してくれなかったら一生知ることがなかったであろうものばかり。激レアというかマニアック過ぎてなんか笑っちゃいました。
来場者が自由に書き込めるメッセージノートの内容は、元スタッフさんたちの間で共有する予定だそうです。
私? もちろん、思いの丈を1ページに丸々ビッシリ書きました(大人げない)。
ちなみに「ななかまど」のフロントでは、5月31日の発売以来(特に豊島園駅前のコンビニで)飛ぶように売れていると話題の書籍「思い出のとしまえん」(税別1900円、文学通信)が購入できます。
こちらで買うと、特典としてエルドラドのしおりがもらえます。数量限定だそうなので、お求めの方はお早めに。
図版400点以上、一世を風靡したポスター40点以上を掲載とのことで、これは読み応えがありそうです。大事に読みます。
元としまえんスタッフさんたちが閉園後もこのような企画に協力し、そして深い愛情を抱いてくださっていると知ることができ、ファンとして大変ありがたい展示会でした。皆さまの益々のご活躍を願っております!
展示は8月31日(水)まで。時間は10~19時、入場無料。イベント詳細は042・566・6411(BIGBOX東大和)まで。