2022.11.14
中野の存在理由
東京
コピーライター
TOKYOそういえば日記 44
コジマカツヒコ氏
20年以上前、少しだけ不動産の仕事に関わったことがあります。
独特の世界がありました。航空写真の建築予定地から「光の束」が
天に伸びていたり(建物をイメージしている)、集合住宅なのに「邸宅」と言ってみたり、
「絶景と感動の高みへ住まう」など俗に言う“マンションポエム”が競い合っていたり。
一生に一度の買い物ですものね。そりゃテンション上がります。
建物のネーミングも一緒にやることが多かったです。
こちらも贅沢ワードの見本市というか、決して冷やかしではなく
「こういう立派な言葉があったのか」など教わることもありました。
高級感を与えるネーミングのコツとしてかつてコピー読本で言われていたのが
「濁点」と「音引き」を混ぜると、強くて伸びやかな語感になるというもの。
あと半濁点(パピプペポ)を入れると親しみやすくなる、とか。
グランステージ
キャピタルゲートプレイス
ヒルズレジデンス
などなど。キムタクの「グランメゾン東京」も近いですね。
タワマン全盛期は特に多かった記憶があります。
で、当時これがけっこう楽しくて、電車で退屈な時に脳内で遊んでました。
レゾンデートル中野 (中野の存在理由)
アンチテーゼ春日部 (春日部の反立)
オブラート幕張 (幕張の膜)
パードン赤羽 (失礼ですが赤羽)
リスクヘッジ川崎 (危険回避川崎)
デリカシー北千住 (北千住の気配り)
マイノリティー千歳烏山 (千歳烏山の少数派)
みなさまもスマホに飽きたらぜひ。
プロフィール
コピーライター
コジマカツヒコ氏
ラムちゃんの「だっちゃ」が東北弁だったとは!