映像、音響、放送、通信の最新技術の祭典!『InterBEE 2022』レポート!

東京
クリエイターズステーション編集部
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編集者U

幕張メッセにて11月16日(水)~18日(金)の3日間開催されたメディア総合イベント『InterBEE 2022』に、クリステ編集部のUが参加してきました!
私が参加したのは最終日の18日。当日の様子をレポートでお伝えします!

 

◆『InterBEE 2022』

InterBEEは、今年で58回目を迎える日本随一の音・映像・通信の国際展示会です。
主に最先端の技術を披露する「出展」と、国内外のコンテンツビジネスのステークホルダーが登壇する「コンファレンス」、その両方を兼ねた「特別企画」の3つの軸で構成されており、世界各国から音楽や映像業界の関係者が情報発信・収集のために集います。

昨年度の出展企業は495社、来場者数はおよそ18,000人と、大変な賑わいをみせていました。
今年も昨年に引き続き幕張メッセが会場となっており、3日間のリアル展示会に加え、11月1日(火)~12月23日(金)の期間はオンラインでの参加も可能です。いずれも参加は無料となっています。

 

◆会場の様子

InterBEEの会場、幕張メッセに到着したのは最終日の昼過ぎ。この日は17時閉会ということもあり、残り数時間というところでしたが、会場は多くの人で溢れ、私と同様に今から参加する、という方もたくさんいらっしゃいました。

幕張メッセの広々とした会場に各企業のブースが所狭しと並んでおり、地図を見ていなければ迷ってしまいそうなほどの圧巻の規模となっていました。
映像や音楽の最先端技術を展示しているだけあり、会場をまわると美しい光のアートやハイクオリティなCG映像、最高品質の音で流れるミュージックなどに触れることができます。それだけでも十分に楽しく、ワクワクしてしまいました!
来場者の中にはクリエイターの方たちも多くいらっしゃり、展示されている機材を実際に手にして動かす様子をお見掛けしました。

 

◆バーチャルプロダクション

ソニーグループが取り組む革新的な撮影技術「バーチャルプロダクション」。
バーチャルプロダクションとは、3DCGで生成された背景セットを用いて撮影を行う手法のことです。巨大なLEDディスプレイに映し出されたCG映像は、ゲームエンジンを用いた設計と入念な調整により、非常にリアルな世界を再現しています。この技術は映画やドラマの撮影を中心に、映像業界で活用されています。

バーチャルプロダクションのメリットには、
・ロケ地での撮影が不要になる
・人件費が削減できる
・現実では撮り得ない世界での撮影を可能とする
といった点が挙げられます。
映画のように多数の人が関わったり壮大な演出が必要となる場合、バーチャルプロダクションを利用することでコストを抑え、関係者のスケジュール調整を容易に行うことができます。

生で撮影している様子と、実際に取れた映像を同時に見ると、いかにリアルな表現が可能であるかが伺えます。デモンストレーションでは、現実世界にある景色に風船のようなCGの球体が組み合わさったフィクションの世界と、モデルの女性の動きが綺麗に合成されていました。

ハイクオリティで低コストな撮影が可能となる一方、人手不足等の問題もあるそう…。ゲームエンジン(Unreal Engine)を用いた舞台設計や3D背景のアセットを最適化する技術など、ゲーム系のクリエイティブ人材を必要とするバーチャルプロダクション。これらの技術をもつ人材は実はゲーム業界でも重宝される存在です。慢性的な人手不足に対し、どのようにアプローチしていくかは重要な課題となりそうです。

現在は映画・ドラマを中心に利用されていますが、今後、LED装置のコスト削減等が実現すれば、より身近なテレビ番組や企業VPにも活用されていくだろうとのこと。まだまだ伸び代のあるバーチャルプロダクション。今後の展開に注目です!

 

◆EXCEL活用塾!

Microsoft社のデータサイエンティスト・畠山大有氏による、EXCEL分析セミナーを聴講しました!
あらゆるデータをどう捉え、どこに着目し、どんな予測を立てていくのか?EXCEL搭載の機能を有効活用して、それらを素早く・適確に導きだす方法を教えていただきました。

データを分析するには、「現状把握」・「相関関係」・「予測」の3つの分析パターンを捉えていくことが重要。そして、それらを効率的に導き出すために、EXCELのデータ分析を活用することができます。
誰もが使用したことのあるであろう表計算ソフトのEXCELですが、その可能性は未知数。今一度学び直しの必要性を感じます。
最後には今後の講習の案内などもあり、スキルを伸ばしたい・新しく学習したいと思っている方にとって有益な情報が満載。
畠山氏の熱いレクチャー、圧巻でした!熱心にメモを取ったり、スライドを撮影をしたりする聴衆の方々も多く、大盛り上がりのセミナーとなりました。

たまたま通りすがりに興味をもち聴講したセミナーですが、その道のプロのお話を聞ける非常に有意義な時間となりました。InterBEEでは各ブースで様々なセミナーを実施しており、事前に目星をつけていなくとも気軽に参加できることは魅力の一つです。情報収集だけに留まらず学習の機会も得られるInterBEE、直接参加するだけの価値があります。

 

◆これからの映像・音楽・放送・通信

膨大な情報に溢れる現代社会。私たちが日々の生活を過ごし、仕事をこなす上でメディアの存在は欠かせません。最先端の技術にはAI(人工知能)を用いたものも多く、今後人間社会にAIが台頭していく未来が感じられました。
しかしながら、それらの技術の発明には人々の尽力があります。当然その技術を活用していく上でも、柔軟なアイディアや当人のスキル向上は必須。InterBEEでは、多くのクリエイターの方が最新技術を学ぼうと熱心に参加されていました。新しい技術が生まれ世に広く活用されていくためには、技術者・クリエイターの方々の存在が更に求められます。人材不足が懸念される中で、どのように育成・教育の機会を創出するかが重要だと感じました。

InterBEEで紹介された技術は世界の最先端。今後これらの技術が浸透し、また新たな技術が生まれていくと思うと、これからのメディアの発展により期待が高まります。

※記事の写真はすべて、許可を取り撮影しています。

Inter BEE 2022

開催場所:幕張メッセ/オンライン
開催日時:
<幕張メッセ会場>
11月16日(水)10:00~17:30
11月17日(木)10:00~17:30
11月18日(金)10:00~17:00
<オンライン>
11月1日(火)~12月23日(金)
入場:無料(全来場者登録入場制)
主催:一般社団法人 電子情報技術産業協会
公式サイト:https://www.inter-bee.com/ja/

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