イチローから大谷翔平へのことば。

東京
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TOKYOそういえば日記 49
コジマカツヒコ

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝から既に3週間も経つんですね。

 

大谷選手にはそんなに惹かれていませんでした。

 

二刀流で大リーグMVP。アメリカ人を凌ぐ大きな体格と真っ直ぐな野球愛..エトセトラ。

 

すごい。すごいんですけれど「健やかさ」が過ぎて心がザワザワしないというか。

 

それがですよ。WBCが始まったらバントはするわ盗塁はするわ高校球児みたいに泥だらけ。

決勝の9回表はここに書くまでも無いですけれど予定外のクローザーを申し出て、優勝を決めた瞬間に

グローブと帽子を投げ捨てるや天を仰いで吠えている。

 

ザワザワしました。健やかで真っ直ぐなだけじゃない。実はこんなに「ほとばしる」人だったんだ!   

テレビの前で泣きました朝ビール飲みながら。

 

それで思い出したのがイチローです。

渡米する前に「バットを投手に向けて狙いを定めるポーズは向こうではケンカを売っているような

ものだから絶対にやめとけ」と某元大物バッターに忠告されていながら第一打席で普通にやらかした。

 

第2回WBCの時もチームメイトに闘志をわかせるため「これは野球じゃなくて戦争だ」みたいな

ことを言って、さらに相手のチームを煽って悪役を演じてみせたり。

 

たくさんザワザワさせてくれた人でした。面白かったなぁ。

 

そういえば2021年の秋、MVPを獲得した大谷選手へ向けたイチローのコメントにもザワザワしていたのでした。

 

「アスリートとしての時間は限られる。考え方はさまざまだろうが、無理はできる間にしかできない。

21年のシーズンを機に、できる限り無理をしながら翔平にしか描けない時代を築いていってほしい」

 

  “ 無理はできる間にしかできない。”

 

いっぱい働けとか、深夜残業してナンボとか、昭和の根性論とは違った説得力を感じます。

 

もうひとつ。これは誰が言ったか忘れてしまったけれど「若さには価値がある」について。

 

「若さ=価値ではない。だったら新入社員がいちばん給料が高くないとヘンでしょう?

若さに価値があるというのは、自分の価値をつくる時間がまだたくさん残っているということ」

 

2つの言葉、ほぼ同じところを突いています。

何かのプロになろうとする人が絶対に向き合う実力と残り時間の焦りを揺さぶるんですよね。

言い換えると、爆発的な成長期が来たらそれが過ぎ去らないうちに躊躇せずアクセル全開で行け、と。

 

20代の自分に誰か言ってほしかったですねこういうの。

 

そんな話を先日、ある制作会社で部長を務めている昔の友人に振ったら

「僕がそんなこと言ったらパワハラになっちゃいますよ」ですって。

 

やっぱりね、そうだよね。でも言ってほしいんだよなぁ。

 

 

プロフィール
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コジマカツヒコ
坂本龍一さんのご冥福をお祈りいたします。この人は一生成長期でしたね。 いちばん好きなのは「千のナイフ」です。

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