【高知旅行シリーズ】撮りたい写真はなんですか?
写真撮影を趣味にしたいという人と話しした時、「何を撮ったらいいかわからない」と言われたことがあります。
ぶっちゃけ、私も自分が何を撮りたいかよくわかりませんでした。
最初は小さなミラーレスを買ったものの収納スペースの肥やしになってました。
その後仕事でカメラが必要になり、当時のスペックのミラーレスでは対応し切れなかったので一眼レフに買い換えました。
それから毎日のように持ち歩くことになりましたが、仕事で撮る写真はある程度パターンが決まっていたため、技術は上がりましたが被写体やシチュエーションは限定的でした。
それから数年、野球観戦のついでに趣味としてまた一眼レフを手にすることになりますが、SNSを見て他の人たちが撮った作品と自分の作品を比べて「なんか違う……」と思うことがありました。
他の人の作品は確かにいい。でも、自分にとっては自分の撮り方がしっくり来る感じで、それを言語化できずモヤモヤしてました。今年1年はずっとそんな感じでした。
そんな中で行ってしまった11月の高知旅行。お目当てはもちろんプロ野球の秋季キャンプ。
来シーズンに向けて練習に励む選手たちを撮りまくりました。
高知は本州に比べるとやはり温暖で、晩秋にもかかわらず花が咲き、虫が飛んでいました。
球場の外にいた時のことです。小さなハチが飛んでいて、花の蜜を集めていました。
ちょうど時間があったので、なんとなくカメラを向けてシャッターを切りました。
ファインダーに映る小さなハチは、少しでも多く蜜を集めようと花の中を動き回ります。
心の中で「頑張れ、頑張れ……」と呟きながらシャッターを切った時、自分が撮りたいものに気付きました。
どうやら私は、頑張ってる誰かを見るのが好きなようです。だからプロ野球は試合も大好きですが、キャンプや練習公開にも惹かれて足を運んでしまうみたいです。この1年、自分と自分と好きなものに正直に向き合い続けた結果、やっと気付けました。
そして、気付けるまでシャッターを諦めずに切り続けられてよかったなとも思いました。
もちろん、同じ時間・場所にいても自分とは違うものを撮っている人はたくさんいます。
SNSを見ると「そのシーン見たけど、あなたはそっち撮ったのね〜」って関心することも多々あります。
ありきたりの表現ですが「みんな違って、みんないい」。
これが、スポーツ観戦兼写真撮影を趣味にしている人に共通して言えることだと思います。
大切なのは、シャッターを切ること。
今はフィルムカメラの時代とは違い、デジカメでSDカードの容量を大きくすれば、撮影枚数を気にすることなくバシバシ撮れます。
これからカメラを始めたい人は、見たい世界、そして自分が好きなものがわかるようになるまで、どんどん前に進んでいってほしいな。景色でも、人でも、なんでも(ただしコンプライアンスとプライバシー、法令遵守にはくれぐれも気をつけて!)