階段で怪談⁉ バーテンダーと僧侶のコラボナイト

広島
コピーライター、エディター
Kyoko Kittaka
橘髙京子

残暑厳しい8月某日の夕方、ある馴染みのBARで「怪談ナイト」が開催された。店の名は、Bar Upstairs(バー アップステアーズ)。以前、モクテル(ノンアルコールのカクテル)の記事で紹介させていただいた店だ。イベントは店のインスタグラムで告知されていのだが、実はギリギリまで参加するかどうか悩んでいた。なんせ、超怖がりのわたし。お化け屋敷や肝試しなんか、絶対に行きたくないタイプ。なのに、なぜ、参加を決断したのか? それは「若手僧侶の話が聞ける」と聞いたからだ。僧侶と接触する機会というのは、ほとんどの人が葬式か法事くらいであろう。そんな、気軽に会えるイメージがなかった僧侶の皆さんが、バーテンダーとコラボするのは面白そう! という好奇心が恐怖よりも勝ったのだ。しかも、 選りすぐりのイケメン僧侶が来ると聞いたら、行くしかないだろう!(笑)。

いよいよイベント当日、ワクワクした気持ちで店の扉を開けると…店内はいつも以上に薄暗く、灯りはロウソクのみ。そして、読経のBGMという異様な空間が! カウンターに立つのは3人の僧侶。普段はマスターがひとりで立っているので(カウンター8席の店内)、なんとなく威圧感が…しかし「こんにちは~」と温かく迎え入れられ、緊張感が少しほぐれた。

お話は全4話あり、それぞれの内容をイメージしたカクテルを、マスターが創作して提供してくれた。どの作品も、今までに味わったことのないような個性的なフレーバーだった。いつもの店の雰囲気も非日常的であるが、さらに異空間に迷い込んだような気分になった。

 

怪談ナイトということで、どんだけ怖いんだろう⁉ とビビっていたのだが、怖さよりも、ほっこりするようなお話だった。人が生きていく上で大切なことは何か…いろいろと考えさせられた。イベントの締めには「阿弥陀くじ」が行われた。現在のあみだくじとは全く違い、中央から放射線状に参加者の人数分の線が引かれてあった(左下の写真)。

 

当日来られた僧侶は「広島青年僧侶春秋会」の皆さん。この会は、広島県西部地域にある浄土真宗のお寺の若手僧侶(40歳まで)によって構成されているそうだ。わたしの勝手なイメージだが、お坊さんたちのJC(日本青年会議所)みたいな会なのかな…? いずれにしても、若い人たちが業界の活性化のために、いろいろとアイデアを練りながら活動しているのは素晴らしい。彼らのこれからの活動も、とても楽しみだ。

広島青年僧侶春秋会のHP https://www.shunju.net/

プロフィール
コピーライター、エディター
橘髙京子
大学卒業後、広告代理店のコピーライターや出版社の編集者・ライターとして勤務。現在は映像業界のプロデューサー、フリーライターとして活動中。

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