惨めだった1月選手権

宮城・仙台
ライター
KIROKU vol.13
佐藤 綾香

 

たぶん、日本全国で「惨めだった1月選手権」があったら、トップ10にはわたしが入るんじゃないかとおもう。

それくらいの自信を持てるほど、1月はひどく惨めな瞬間が多かった。

今回はわたしが1月中に感じた惨めさを点数にして合計してみたので、この場を借りて発表させていただきたい。

 

 

まず点数をつけるからには客観性が重要なので、『新明解国語辞典 第七版』で【惨め】という言葉の意味から確認し、それを参考に数値化しようとおもう。

 

みじめ【惨め】
(1)自分は決してあんなふうになりたくないと思うほど、ひどい様子だ。
(2)どうしてこんな目にあわなければならないのだろうかと劣等感(屈辱感)を持つ様子だ。

 

 

2つの意味の要素が弱ければ点数は下がっていくし、もちろん2つの要素が強ければ強いほど点数は上がっていく。

それでは早速、わたしの1月の【惨めポイント】を発表しましょう。

 

初詣に行こうとしていた神社が混みすぎて駐車場にすら入れず、根気強く待てるほどの心の余裕もなかったため車中で神社の方向を見ながら拝んで帰る。1ポイント。

 

年始早々、寝ている間に右ふくらはぎを攣る。10ポイント。

深夜2時半に「痛い、痛い」とうめきつづける一部始終を飼い猫たちにずっと見られる。30ポイント。

 

寝ぼけて猫用トイレにつまづき、左足の小指を負傷。50ポイント。

 

愛車のボンネットに鳥のフンがつく。5ポイント。

量から考えて1羽どころではない。10ポイント。

それを自分で洗う。30ポイント。

 

目当ての映画が満席でみられない。5ポイント。

また別の映画も満席でみられない。20ポイント。

 

仕事で夜遅く帰宅してすごく疲れているけど英気を養うために気合いを入れてつくった夜ごはんのスパゲッティがまずくもなければ、おいしくもなかった。10ポイント。

 

1週間のうちに朝の通勤電車で1時間以上の遅延が2度も発生する。30ポイント。

電車を待っている長い間、寒さに耐える。31ポイント。

 

誕生日に「健康に生きる」という抱負を宣言した翌々日、体調を崩して会社を早退し、そのまた次の日も休む。30ポイント。

ちなみに会社を早退した翌日の朝、あまり本調子ではないけれど、とりあえず会社に行く準備をしてお弁当を用意したにもかかわらず、やっぱり体調が戻らず一日休むことにしたので自宅でお弁当を食べる。35ポイント。

 

ソファではなく床に座りながら晩酌をたのしんでいた日、そろそろ片付けようとしたら、足が痺れていることに気づかないまま立ち上がってしまいバランスを崩して何もないところで転ぶ。100ポイント。

結果、左足首を捻挫する。10万ポイント。

捻挫した左足首をかばいながら転んだ拍子にぶちまけてしまった食器や食べ物などを掃除する。20万ポイント。

腫れてしまった左足首に湿布をはろうとするも、シートを剥がすのに失敗して湿布がぐちゃぐちゃになる。10ポイント。

ぐちゃぐちゃになった湿布を貼り直す。2ポイント。

 

合計、30万409ポイント。

 

わたしがこの1月で稼いだ【惨めポイント】を超えるひとはいるだろうか。

もしいるのなら、労いのハグをさせてほしい。

 

プロフィール
ライター
佐藤 綾香
1992年生まれ、宮城県出身。ライター。夜型人間。いちばん好きな食べ物はピザです。

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