梅は百花の魁
3月半ばになっても…
今年は、梅の開花が遅れている。東海地方では毎年2月下旬~3月上旬に見ごろを迎えるが、今年は3月半ばになっても「3分咲き」。このままでは、見ごろは3月下旬になってしまいそうだ。
三重県北勢部にはいくつか梅の名所がある。車の免許を持っていないので、格安?日帰りバスツアーを何度か検討したのだけれども、どのツアーも2月下旬~3月上旬の日程だった。あれ、本当に行ったのだろうか。何も咲いていなかったに違いない。
梅は百花の魁。いささか大雑把なくくり方かと思うが、1年の花の最初は梅で始まるのだ。遅れてしまうと、春が来ない気になってしまう。
写真は全て、3月10日に撮影したものだ。同じ日にこんな梅↓もあった。ピントがちゃんと合っておらず申し訳ない!!が、まだまだ固いつぼみばかりなのはおわかりいただけるかと思う。
梅の楽しみ方は多様
梅を見て感心するのは、とにもかくにも自然の織り成す色の多様さだ。もちろん、桜にだっていろんな色がある。けれども、梅のほうが白梅や紅梅などよりたくさんの色を楽しめるような気がする。例えば、こんな具合↓。奥に見える梅と手前の花とは同じ「ピンク」でも全然違う。
また、白梅には白梅の潔さがある。こっちのほうが好きかも…と個人的には思ったりもする。
私は山登りも好きではないし、海に泳ぎに行くわけでもないし、どちらかといえば街歩きが好きなタイプだ。それでも梅を好きになったのは、色を楽しめることが大きいのかもしれない。香りもいい。梅園によっては梅酒や梅ジュースを購入でき、「眺めるだけ」の桜とは楽しみ方のバリエーションが多いのかなと思う。
平日にもかかわらず、梅を楽しみながらそぞろ歩きする人も多かった。
古くから愛されてきた梅
思えば、古文の授業で「古文に出てくる花は、桜ではなく梅ですよ」と習わなかったか。万葉集に登場する花は、最も多いのが萩、次が梅だそうである。時代が下るにつれて桜に変わっていくということだろう。
4月になったらきっと桜を見にいくだろうが、春の始まりを告げる梅も大切な花として胸にとどめておきたい。
