桜の一生と860年のみかん

東京
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TOKYOそういえば日記 72
コジマカツヒコ

遠方から友人が訪ねてきたので、久しぶりに近所の桜並木を見に行きました。

 

ここの桜はどれも古木なんだよね。だから少しずつ新しい木に植え替えているんだ。

と言うと友人が

「じゃあこっちが若い木だな。花の色が濃いから」。

 

そうなの?  若いと色が濃いの?

 

友人は造園を仕事にしています。彼によると木の種類にもよるけれど一般的に桜は

若い樹木ほど色が濃く、年老いた樹木ほど色が薄くなってゆく傾向があるのだそう。

(注:開花からの日数や桜の品種による違い、また気温にも影響されるそうです)

 

なんだか人間の頭髪みたい。若い頃は黒々としていて、年齢を重ねると白髪になるみたいな。

 

そして、ついでに教えてもらった事が私は知らなかったのですが

「ソメイヨシノの寿命はほぼ人間と同じ」

 

そうなんだ。

 

私は、樹木というのは人間の一生を何回も見届けながら生き続ける崇高な生命体。

勝手にそんなふうなイメージをしていたのでちょっと驚きでした。

 

だって樹齢数百年とか千年とかテレビの地域ニュースでよく流れるし。

 

ソメイヨシノの寿命はだいたい60年~80年。適切に管理されると樹齢100年を超えるらしいです。

 

近年は人間でも100歳超えの高齢者が珍しくないですけど、ほとんど同じです。

 

Googleを検索すると「ソメイヨシノは樹齢50年を超えたあたりから幹を上に伸ばさなくなり、

枯れ枝が目立つようになる」。

 

あぁ、カラダがくたびれ始めるタイミングも人間と一緒か。コンドロイチンやグルコサミンのCMが

気になるお年頃ですね。

 

そういう事を知ってしまうとこれまでは心の中で拝んでしまう存在だったものが

“よう同輩!  元気でやってる?” とタメ口に変わってきたりして。

 

さて、人間と寿命がだいたい同じ樹木は他には何があるのでしょう?

 

検索したら「ヤシの木」「みかんの木」が出てきました。

 

ヤシの木の寿命は約60年。人間ならお葬式で「まだお若いのに」と泣かれてしまう惜しい数字。

 

みかんの木の寿命は80年~100年。ソメイヨシノとほぼ同じです。

ただ、ごくまれにすごい木があって、日本最古のみかんの木はなんと約860歳!

大分県津久見市にある「尾崎小ミカン先祖木」の古木で、奈良時代に植えられた

記録があり1937年に天然記念物に指定されていました。

 

このみかんの木。まだ実がなるそうで、しかも手に入れることができます。

キャッチフレーズは『食べられる天然記念物』。

大分県津久見市のふるさと納税の返礼品になっています。

 

世にも希な有り難いミカンが10個で10,000円。長寿のお祝いや健康祈願にどうですか?

 

ふるさと納税サイト「さとふる」  [国指定天然記念物]尾崎小ミカン先祖木の小ミカン

 

プロフィール
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コジマカツヒコ
メインの画像は地元、東京都国立市の「大学通り」。JR中央線の国立駅から南へまっすぐ1.8kmにわたって伸びるメインストリートで春は桜、秋は銀杏の並木道が名物です。 大正時代に滑走路としても使えるように造られた4車線の道路で、夢は叶わずでしたが複葉機で国立市と軽井沢の別荘地を結ぶ予定だったそうです。

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