2019.09.16
お寺×アート=オテラート金澤 寺院と芸術に心洗われる時間
金沢
ライター
いんぎらぁと 手仕事のまちから
しお氏
金沢の文化の秋は、「オテラート金澤」で始まります。
毎年、夏の終わりから秋の初めにかけて、金沢市内の寺院で開催されるオテラート金澤は、お寺とアートの融合として、公募の参加作家さんと賛同するお寺さんが協力しあい作品を展示します。
今回は記念すべき10回目!全11寺院が参加しています。
普段のお寺とはまた違う、そして一般的な美術館での企画展とも違うオテラート金澤は、幅広い分野の芸術作品が寺院という特別な空間にうまくまとめられ、独特の雰囲気が感じられますよ。
ひがし茶屋街近くの浄光寺さんに、足を運んでみました。
浄光寺さんではベテラン陶芸家の福島武山先生の作品が、金沢美術工芸大学の学生さんや地元の小学生、会社員の方の作品と同じスペースに並べられています。
地域の寄り合い所だったり寺子屋だったり、昔からその地域の人々を寛容に受け入れてきたであろうお寺という存在らしい展示の仕方が、とても好きです。
浄光寺さんの地下に降りていくと納骨堂があるそうなのですが、納骨堂前にも仏画アーティストの下橋晶さんが作品を展示しています。
地下の展示スペースでは電気を点けたり消したりできるのですが、ブラックライトに照らされた作品は幻想的に輝き、今年のオテラート金澤のテーマ「春夏秋冬」を見事に表しています。
お寺の中って普段はなかなか気軽に入れない気もしますが、オテラート金澤の時期は参加寺院さんを巡って、寺院独特の静かな雰囲気と現代アートの見事な調和に心が洗われるのでした。
プロフィール
ライター
しお氏
ブランニュー古都。
ふるくてあたらしいが混在する金沢に生まれ育ち、最近ますますこの街が好きです。
タウン情報サイトの記者などをしながら見つけたもの、感じたことをレポートします。