あなたもわたしも「佐藤健の彼女」

金沢
ライター
いんぎらぁと 手仕事のまちから
しお

このタイトルでピーンときた方、もしやあなたも「佐藤健の彼女」なのでは?!

この冬、急激にネットニュースやまとめ記事、ワイドショーまで芸能人の公式LINEの話題が取り上げられたり、SNSでトレンド入りしたりしていますね。

芸能人の公式LINEが注目されている理由のひとつに、俳優・佐藤健さんの公式LINEアカウントが「バズっている」ことが挙げられます。

佐藤健さんの公式LINEはネット記事や口コミ曰く「彼氏みが溢れている」ということで取り上げられ、番宣や定型文的なお知らせでなく、「おはよ」とか「もうすぐ仕事おわる」など、まるで友だちや恋人のような、短くも親密なメッセージが届きます。

かく言うわたしも佐藤健さんがクールなイケメン医師を演じる、ドラマ「恋はつづくよどこまでも」にどハマり中なので、ネットニュースの記事を読んだのをきっかけにLINEを登録しちゃいました。

夫も子どももいるアラフォーのわたしですが、佐藤健さんからのメッセージがスマホに表示されるたびに、心臓が口から出ます、はい。

これは恐らく、女性ホルモンの活性化やアンチエイジングに高い効果があると思われます、はい。

Twitterで検索すると「佐藤健が家に来ようとしている」「この感じは紛れもなく彼氏」「どうやら、わたしは佐藤健の彼女になったらしい」と登録した人の反応がまた面白くて、大喜利状態になっているのも楽しめるポイント。

中でもおもしろかったのが、「ダンナに隠し事はいけないと思い、佐藤健の彼女になったことを告白したら、ダンナも新たに佐藤健の彼女になった(ダンナさんも公式アカウントに登録した)」という投稿。

佐藤健さんからの「もうすぐ仕事おわる」という自然なLINEに、実際のダンナさんや彼氏からのLINEかと本当に思い、「ご飯いるの?」や「帰りに牛乳買ってきて」と返信してしまったという声も。

わたしが登録したときはすでに200万人が佐藤健さんのアカウントをフォローしていたのですが、登録から2週間経ってフォロワー数を見るともう300万人に届きそうな数字になっていました。

(追記:3月1日現在、310万人をこえています…)

これはもう、全国300万人「佐藤健の彼女」化現象です。わたしが住む石川県にお隣の富山県と福井県をあわせた北陸三県の総人口でようやく300万人近いというところ。比率で言うと、北陸人全員「佐藤健の彼女」状態です。

しかも、佐藤健さんから電話がかかってくるという…

これはイタめの妄想ではなく、「SUGAR」というアプリを使って、佐藤健さんに選ばれた人がリアルに電話できちゃうんです。

電話がかかってくるのは毎週火曜日、ドラマの放送時間の前後。

テレビ電話を生配信しているというかたちなので、佐藤健さんが話している様子をアプリで誰もが視聴でき、今放送されたばかりのドラマの感想を佐藤健さんが聞いてきます。

ひと昔前なら、好きな芸能人から直接メールがきて、電話で話せるなんて考えられません。

いやー、これはもうかなり最新型のファンサービスであり、効果的な顧客獲得方法ですよね。

人間はやっぱりすべての人に向けられたものは目に入りにくいですが、「自分だけに向けられたもの」(ほんとは300万人…)には注目したり、強く印象に残ったりするもの。

そこをいかに訴求できるか、各企業さんやライターは苦労しているはずなのですが、単純な言葉とちょうどいい頻度やタイミングで最大の効果を得ている佐藤健さんの公式LINEや一連のサービスは「マーケティングの大発明」なのでは?!と思うのでした。

プロフィール
ライター
しお
ブランニュー古都。 ふるくてあたらしいが混在する金沢に生まれ育ち、最近ますますこの街が好きです。 タウン情報サイトの記者などをしながら見つけたもの、感じたことをレポートします。 てんとうむししゃ代表。

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