2月末日都内某所。

　「その場からしばらく立ち上がれなくなるカレー」という名のレトルト食品を入手した。元祖カレー研究家・横浜カレーミュージアム初代名誉館長の小野員裕さんが監修した辛口カレーだそうだ。開発の経緯と購入できるオンラインストアはこちらに書いてあるが、とにかく商品名のインパクトがデカい。「しばらく」ってどのくらい？立ち上がれなくても這いつくばって移動するくらいはできるよね？

　3袋も手に入れちゃったけど、大丈夫だよね？

　というわけで、土曜日の夕飯にいただくことにした。翌日は休みなので万が一立ち上がれなくなっても安心だ（何が？）。

　じっくり温め、ホカホカご飯の上にかけてみると…ワンルームの我が家いっぱいに広がるスパイシーな香り。これが元祖カレー研究家（と香辛料）の力か…。心してかかろうではないか。

　メインの具材は豚ひき肉と金時豆。具がシンプルだからこそ香辛料の香りと味わいが引き立っている。1口目で「お～いし～い♪」と思ったのも束の間、2口目から辛味がじわりと来た…！！が、いわゆるその辺で売っている激辛系のような、唐辛子てんこ盛りでカプサイシンが口内を暴れ回る感じではない。痺れるような、そして身体がカーッと熱くなる感じ。いやん、こんなカレーは生まれて初めて…。

　当初の心配は杞憂に過ぎなかった。途中で牛乳を飲みながらだったが、自分でも驚くくらいスプーンが進んであっという間に完食。あまりのおいしさで放心状態となり、座ったまましばらくその場を動けなかったのは言うまでもない。残りの2袋、いつ食べようかな…。