風鈴が鳴る
今日から、8月ですね。ただでさえ暑いこの時期、今年は外出時にマスク、海もプールもちょっと遠慮しちゃう…。そう思うと、余計に身も心も蒸し暑いです。
そんな夏の夕方、サンルームで洗濯物を取り入れていると短く澄んだ音が、リーンと響きました。
そういえば、ムスコが前に作ったペットボトル風鈴が物干し竿にぶら下げっぱなし…
とはいえ、1年中ぶら下げっぱなしだったので秋も冬も春もそこにあったはずなのに、目にも耳にも触れなかった不憫なやつです。
それにしても、風鈴の音って夏になるとこんなにも染み入るものなのね…と感動しました。(放置だったくせに)
風鈴は言わずもがな夏の風物詩ですが、その由来や意味は?!と言われるとよく知らない…と思い立ち、少し調べてみました。
風鈴はもともと、お寺の四方に吊り下げられた青銅製の「風鐸(ふうたく)」が原型のようです。古くから強く吹く風は病気や邪神など悪いものを運んでくると信じられていたようで、お寺に下げた風鐸の音が邪気払いとなり、音色が聞こえる場所は聖域になって守られるそう。
風鈴の魅力といえばその涼しげな音ですが、風に乗ってくる悪いものをその音が払ってくれていたんですね。
風鈴といえばビードロのガラス製のイメージが強いですが、金沢では伝統工芸の水引を使った風鈴もみられます。
金沢を流れる犀川沿いの水引工房「自遊花人」さんでは、今年の新作として水引風鈴「平和への祈り」を販売しています。
風鈴部分は涼し気なブルーやゴールドの水引を使い、音を司るチャイム部分にはチタンを用いて澄み切った音色にこだわったそう。自遊花人さんのfacebookでは風鈴の音も聞けますよ。
素敵な商品名には、新型コロナウイルスの終息と世界平和への祈りを込めているとのこと。心が洗われるような音色で、流行り病もどこかへ吹き払ってほしいですね。
ちなみに、金沢では工芸やクラフトの作家さんのオリジナル風鈴100点以上を展示するイベント「FUUUU-RIN!~癒しと魔除けの音色展~」が8月末に開催されます。
こんな夏でも少しでも楽しめるよう、日本らしさや風物詩に触れながら暑さを乗り切っていきましょう!