2019.09.16

おつまみに最適「ゴーヤーのマリネ」

Vol.神奈川
フリーライター
youichi tsunoda
角田陽一
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まるで緑の怪獣のような外観、ゴーヤー。青臭さと苦みが持ち味

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ゴーヤーの下ごしらえ 縦半分に割って、ワタと種を取り除く

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ワタと種を取り除き、薄切りにした状態。一度に塩でもんでクセを抜いた上で、チャンプルーやマリネに仕立てよう

沖縄料理と言えばゴーヤー!

ウリ科の野菜・ニガウリ。 鮮やかな緑色にデコデコなルックス、そして独特の青臭い苦みが身上のこの食材、
今では沖縄での名称「ゴーヤー」の名で有名だ。

薄切りにして豆腐やポークランチョンミートと共に炒め、卵でとじた「ゴーヤーチャンプルー」、
厚揚げや豚肉と共に味噌で煮込んだ「ゴーヤーンブシー」、その他、刻んで乾して炒ったゴーヤーを煮出した「ゴーヤー茶」、
あるいは薄切りにして鰹節でさっぱりと頂くおひたし。

かつては平均寿命日本一を誇った沖縄県では、健康食材を「ぬちぐすい」(命の薬)と呼ぶ。
エラブウミヘビやアオサと共に、ぬちぐすいの代表格とも言えよう。

 

独り暮らしではもて余すゴーヤー

だが…

1人暮らしではどうしても「持て余す」食材、それがゴーヤー。

ゴーヤーの標準サイズは、直径は一番太い部分で5㎝、長さは20㎝。これ一本で、ゴーヤーチャンプルーが2、3人分は作れる。
だから、ひとり分を作れば、どうしても生ゴーヤーが半分ほど余ってしまう。冷蔵庫に入れれば自然と萎びる。
伝統的な他のゴーヤー料理、前記のゴーヤーンブシーは味噌の風味にゴーヤーの青臭いに苦みのハーモニーが身上だが、
逆に言えば好みが分かれる調理法。
そしてゴーヤー茶は、薄切りゴーヤーを干したり炒ったりと、なかなかに手間がかかる。

そして淹れたゴーヤー茶はアイスティーとは異なり「腐りやすい」という欠点がある。
タップリ淹れて冷蔵庫で保存、というのも難しい。

 

半分になったゴーヤー、しなびたゴーヤー…

そんな悩みを解決してくれる料理こそ「ゴーヤーのマリネ」。

 

ゴーヤーのマリネ

 

材料

ゴーヤー 半分

塩 小さじ1

玉ねぎ 四分の一

ニンジン 中一本を、4分の1ほど

酢 大さじ2

砂糖 3グラム

クレイジーソルト 少々

サラダ油 少々

日本酒か白ワイン 適量

 

作り方

 

1:

ゴーヤーは縦半分に割って、ワタと種を取り、薄切りにして塩少々で揉んで10分ほど寝かせる。
玉ねぎは薄切り、ニンジンは縦方向の細切りにして、同様に少量の塩で揉む(ゴーヤーと玉ねぎは別々の器に入れること)

2:

1のゴーヤーと玉ねぎ、ニンジンを同じ器に入れ、日本酒か白ワインで洗って塩気を洗い流した上で、
酢と砂糖で和える。クレイジーソルトと植物油少量をふりかけ、味を調える

 

3:

器に入れてラップをかけ、冷蔵庫で30分ほど寝かせて完成。

マリネのオイルと言えばオリーブオイルが連想されるが、オリーブはなぜかゴーヤーの風味と合わない。
風味の穏やかなサラダ油を使うのが適切だろう。

ゴーヤーの定番料理・ゴーヤーチャンプルーを作る際は、
まずゴーヤーを縦半分に割り、種とワタを除いてから薄切りに刻んで塩で揉む。
ゴーヤーのマリネも、ゴーヤーを縦半分に割ってワタを除き、刻んでから塩で揉む。
途中までの作り方は同じ。

ゴーヤー1本が手に入ったら、チャンプルーとマリネを同時に作れば、材料も時間も無駄にならない。
マリネは冷蔵庫で数日間は保存可能だから、箸休めやおつまみにも最適の逸品だ。

プロフィール
フリーライター
角田陽一
1974年 北海道生まれ。2004年よりフリーライター。アウトドア、料理、そして北海道の自然や歴史をモチーフに執筆を重ねている。主な著書に『図解アイヌ』(新紀元社)など。

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